バンコクから西へ約60km、世界最大の仏塔、プラ・パトム・チェディがそびえる町がナコン・パトムです。ナコンとは“町”、パトムとは“最初”という意味を持ち、インドのアショカ王(紀元前3世紀)が仏教を布教するため僧侶を派遣し、インドシナ半島で初めて仏塔を建て、最初に仏教が伝来した土地とされています。
また、ナコン・パトムは、7〜11世紀に栄えたタイの先住民族、モン族によって建国されたドヴァーラーヴァティー王国の首都として栄えた町でもあります。
仏塔プラ・パトム・チェディは、約1600年前にこの地に侵攻してきたインド軍によって建造されたものだそうですが、11世紀に征服したカンボジアによって破壊され、ラマ4世、5世の時代に20年近くの歳月をかけて再建したものです。
現在、プラ・パトム・チェディは第一級の王室寺院です。金色のタイルで覆われた釣鐘型のチェディ(仏塔)は、高さ120m、直径65m、周囲の台座205mと巨大です。
毎年11月の満月の夜には、タイ仏教発祥の場所として盛大な祭りが行われ、静かな歴史の町も、タイ全土からやってくる巡礼者で賑わうそうです。
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