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バンコクその1 王宮周辺エリア (H17.3.9)

王宮&ワット・プラオケ



チャクリ・マハ・プラサート宮殿&ドゥシット宮殿


ワット・プラオケを臨む


王宮はバンコク観光の最大のポイントです。

現チャクリー王朝の祖、ラーマ1世がバンコクを王都と定め、現在の地に初めて王宮を建設したのは1782年です。

それまでの首都は、チャオプラヤー川を挟んだ西岸のトンプリ地区に置かれていました。ワット・アルン(暁の寺)のあるところです。


以来、歴代国王が即位するたびに新しい宮殿が建てられ、改修と増築を重ねて規模が拡がり、現在の敷地は約20万平方メートルにもなります。


ワット・プラオケエリア


ワット・プラオケエリア


ナ・プラ・ラン通りに面する王宮エリアの北側が入口です。敷地内には歴代の国王が住んでいた宮殿と歴代国王を祭る王室守護寺院のワット・プラケオ(エメラルド寺院)があります。

このため、警備の厳重さは最高レベルにあります。
また、神聖な場所だけに入口で服装チェックがあります。サンダル履き、ショートパンツ、肌の露出度の多い服では入場できません。


ちょっと緊張気味の服装チェックをクリアして入ったところが緑の広場です。

黄金色に輝く仏塔やワット・プラオケ(エメラルド寺院)を背景に記念撮影するポイントです。

見学には大まかな順路が定められており、最初がワット・プラオケのエリアです。

それぞれの敷地内を出ると後戻りができないので要注意です。


ワット・プラオケエリア


プラ・シー・ラタナ・チェディ


ワット・プラオケのエリアに入ると左手のほうに黄金色に輝く釣り鐘型のプラ・シー・ラタナ・チェディと呼ばれる仏塔、その隣りに境内最古の建物である経堂のプラ・モンドップ・チユディ、王室専用御堂のプラサート・プラ・デビドルンの堂々とした建物が続きます。

いずれも形や色が異なり、様式の違いがはっきりとわかります。


プラ・シー・ラタナ・チェディ

境内でひときわ金色に輝くこの重厚な仏塔は、ラーマ4世がアユタヤのワット・プラ・シー・サンペットの仏塔をまねて作らせたものです。

内部には仏舎利(ブッダの遺骨)が納められています。


プラ・モンドップ・チェディ


仏教の経典が収められた経堂。

扉の前には建物を守護するヤック(鬼神)とナーク(蛇神)が配置されています。



プラサート・プラ・デッビドン

歴代国王の像を安置している十字型の御堂。

屋根をだんだん重ねたタイ様式にとうもろこし型のクメール様式の仏塔を配した折衷型です。

これはクメール文化の影響を受けている証ともいえるものです。


プラ・モンドップ


プラサート・プラ・デッビドン


ワット・プラオケ本堂


ワット・プラオケはラーマ1世が建立し、1784年に完成した王室守護寺院です。

国王の守護神であり、様々な逸話に包まれた翡翠のエメラルド仏を本尊に安置していることから、エメラルド寺院とも呼ばれています。

金箔と色ガラスで装飾され、112体のガルーダ(神鳥)に守られた本堂を中心に、壮麗な建造物が並び、タイ仏教建築の最高峰とされています。


縦66
cm、幅48cmの小さなエメラルド仏は、様々な伝説に包まれた謎の多い仏像です。

このブッダ像は紀元前43年頃に、北インドの地で造られてといわれています。


チャクリー将軍(後の国王ラーマ1世)がラオスのビエンチャン攻略に遠征したときに発見して、タイに持ち帰ったものです。

このエメラルド仏には、所有する王家に、数多くのご利益がもたされるという逸話があり、ラーマ1世もそれを信じていたようです。

その伝統は現代まで引き継がれ、バンコクのワット・プラオケの本堂の、小金細工が施された木製祭壇の最上段に安置され、手厚く祭られています。

金色の衣は3月、7月、11月の年3回、季節の変わり目に国王自らの手によって衣替えがされます。

ワット・プラオケ本堂(エメラルド寺院)


ワットプラオケで参拝する人


本尊はタイ王国の守護神として崇められており、タイ国内からの参拝客が絶えないようです。

仏像の美しさに感動する外国人旅行者の隣りで熱心に拝むタイ人の姿が見られました。

その姿に彼らの深い信仰心をうかがい知ることができます。


ラーマキエン


ワット・プラオケを囲む回廊には、インドのヒンドゥー教の叙事詩『ヤーマーヤナ』をタイ仏教に翻案した『ラーマキエン』の物語が178の場面にわたって描かれています。

『ラーマキエン』とは、“ラーマの栄光”という意味で、主人公のラーマ王子が、猿神ハヌマーンとともにシーダー姫を守り、苦難の末、魔王トッサカンに打ち勝つという物語です。


回廊の壁画


ワット・プラオケエリア


ラーマ王子はタイ歴代王朝にとって理想の王と考えられています。

恋愛、嫉妬、勇気、争い、別れなど、様々なテーマを織り込んだ物語は、古典舞踊の演目にも必ず登場し、タイの文化を知る上で欠くことのできない存在になっています。


王宮エリア・チャクリー・マハ・プラサート宮殿前広場


ワット・アルンの敷地を出ると王宮の敷地になります。

1782年、ラーマ1世のバンコク遷都に伴いこの地に王宮が建設されて以来、歴代国王により数々の宮殿が建てられてきました。

実際に王宮として利用されたのは、ラーマ8世までで、現国王のラーマ9世は3kmほど北東にあるチットラダー宮殿に居住しています。

このため、現在はこのエリアの宮殿は、国賓の拝謁や式典などに利用されています。


王宮エリア


アマリンドラ・ヴィニチャイ宮殿

ホロマビマン宮殿

ラーマ5世の命により1903年に完成し、以来、王宮の御所として利用されました。現在は、迎賓館になっています。非公開で、写真もありません。


アマリンドラ・ヴィニチャイ宮殿

1785年、ラーマ1世によって建設された宮殿で、王室や国家の重要式典が催されます。

謁見の間では、9層の白い傘が据えられた莊厳な王座を診ることができます。


チャクリー・マハ・プラサート宮殿

王宮の敷地のほぼ中央にそびえる大宮殿で、ラーマ5世がイギリス人建築家に命じて建設したもの。

チャクリー王朝100年祭を記念して、1882年に完成しました。

イギリスのルネサンス様式にタイの伝統的な尖塔と装飾が施された折衷式です。中央部に配置された尖塔の下には3本の剣を配したチャクリー王朝の紋章が見られます。


チャクリー・マハ・プラサート宮殿


バッキンガム風の近衛兵


英国のバッキンガム風の近衛兵が玄関先に配置されています。


また、宮殿を正面からみて左手には、剣や楯などを展示した小さな武具博物館があります。

ドゥシット宮殿

王宮の建物の中で、最も壮麗で、タイ建築様式の代表作といえる宮殿です。

印象的な尖塔を持つ屋根の部分は神々が宿る聖なる山、メルー山の世界を表しています。

ラーマ1世が居住及び謁見の間として使用しましたが、崩御の際、この宮殿に遺体が安置されたことから、以来、国王や王族の遺体は荼毘に付す前にここに安置されるようになっています。


ドゥシット宮殿



ワット・アルン(暁の寺)



ワット・アルン(暁の寺)


本堂と仏塔


バンコクの中央を流れるチャオプラヤー川を挟んで王宮の対岸にある寺院がワット・アルン(暁の寺)です。

小塔に囲まれそびえる79mの仏塔はひときわ美しく、バンコクのシンボルともなっています。



ワット・アルンのあるトンブリー地区は、バンコクに王都が築かれるまでのタイの首都です。

当時の王は、アユタヤをビルマ軍から奪還し、大いに武勇を馳せたタークシン王です。

王は1770年代終わりにはほどほぼタイ全土を制圧、権威を誇りましたが、晩年は精神に異常をきたし、このトンブリー王朝は一代わずか15年で幕を閉じました。

次いで登場したのが、タークシン王のもとで数々の武勲をたてたチャクリー将軍です。王位に就くと自らラーマ1世と名乗り、新しい王都を現在の王宮のあるラタナコーシン地区(バンコク)に遷都しました。

そして、チャクリー王朝の守護仏、エメラルドを安置するために、王家の守護寺院ワット・プラオケを建立したのです。


仏塔正面の入口


仏塔


この大きな仏塔が造られたのはラーマ3世の時代ですが、寺そのものはアユタヤの時代に建立されています。

その後、前トンブリー王朝のタークシン王によって再建され、王家の守護寺に指定されました。

現在の王朝になり、守護寺院の地位と本尊のエメラルド仏は、ワット・プラケオ(エメラルド寺院)に移されています。


船着場からワット・アルンまでは歩いて2分程度です。

ワット・アルンは敷地の大部分が周囲234mにもなる巨大仏塔の台座によって占められているため、境内は外から見たよりも狭く感じられます。


ワット・アルンの台座


ワット・アルンの台座


現在の巨大仏塔はラーマ3世の時代に造られたもので、創建当時の仏塔はずっと小さかったようです。

仏塔の表面には陶器のかけらがびっしりと埋め込まれています。

形や色合いはさまざまですが、この陶器のかけらに陽光が反射することで、対岸から見た塔は神々しい輝きを放つようです。


ワット・アルン台座周囲の光景


ワット・アルン台座周囲の光景


別名「暁の寺」と呼ばれる由来はここにあるそうです。アルンはタイ語で「暁」を示す言葉です。


三島由紀夫の小説「豊饒の海」の「暁の寺」はこの寺院が舞台になっています。


仏塔の正面にあるのが本堂です。巨大仏塔に目を奪われ、この小さな本堂はつい見逃してしまいそうです。

この本堂は、寺の創建時からの由緒ある建物で、堂内には29体の仏像が安置されています。

拝観者も比較的少なく、のんびり静かに鑑賞を楽しむことができる穴場のようです。風も入り本堂内は結構涼しいです。


ワット・アルン本堂


ワット・アルンから対岸を臨む


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