金閣寺

金閣寺

金閣寺

金閣寺参道

１１月１３日に京都を訪ねました。

紅葉には少し早かったですが、午後になると京都市内は大渋滞となりますので、電車を利用できる場所が適当と考え、次のコースで散策しました。

ＪＲ円町駅から金閣寺まではタクシーですが、以後は徒歩で移動です。

ＪＲ山陰線円町駅→金閣寺→龍安寺→仁和寺→妙心寺→ＪＲ山陰線花園駅

金閣寺は臨済宗相国寺派の寺院で、山号は北山です。

金閣寺と呼ばれていますが、正式名称は鹿苑寺です。

金閣寺は、鎌倉時代に藤原一族の藤原公経（西園寺公経）がこの地に西園寺を建立したのが始まりです。

金閣寺

金閣寺

金閣寺

金閣寺

鎌倉幕府滅亡後、荒れ果てた西園寺を足利義満が譲り受け、「北山殿（北山第）」と呼ばれる大規模な邸宅を造営しました。邸宅とはいいながら御所に匹敵する大規模なもので義満はここで政治の実権を握りました。

足利義満の死後、遺言により北山山荘は舎利殿（金閣）を残して解体され禅寺となりました。禅寺の名前は義満の法名鹿苑院殿から二文字をとって鹿苑寺と名付けられました。

平成６年（１９９４年）に古都京都の文化財として世界遺産に登録されました。

金閣寺

金閣（舎利殿）

金閣寺を代表する建物です。漆塗りに金箔を張ったこの建物は舎利殿で、足利義満が造営した北山山荘で唯一解体を逃れた建造物です。

残念ながら１９５０年の失火で全焼しましたが、１９５５年にほぼ焼失前の状態に再建されました。

上層の天井板は「楠天井の一枚板」であったと言われていますが焼失したため確認はされていません。

金閣寺の失火については「三島由紀夫の金閣寺」や水上勉の「金閣炎上」など文芸作品の題材ともなりました。

金閣寺

金閣寺

３層構造の豪華な造りの金閣（舎利殿）は２層目、３層目には漆に金箔が押されています。

金閣は各層に別々の建築様式を採用した異色の造りになっています。

１層（初層）は、寝殿造りで法水院と呼ばれ、中央に宝冠釈迦如来像、向かって左に足利義満像が安置されています。

２層は、武家造りで潮音洞と呼ばれ、岩屋観音像と四天王像が安置されています。

３層は、禅宗仏殿造りで究竟頂とよばれます。

屋根は、椹(さわら)の薄い板を重ねた柿葺(こけらぶき)で上には鳳凰が飾られています。

方丈

陸舟の松

陸舟の松

右手の方丈の傍に「陸舟の松」があります。

陸舟の松は足利義満が手植えしたと伝えられる松で、京都三松の一つです。

樹齢６００年です。

船のかたちをしているので陸舟と名付けられたのでしょうか？

庭園

金閣寺の境内約４万坪の半分以上を占めるのが鏡湖池をはじめとする庭園です。

鏡湖池には池の中に葦原島、鶴島、亀島など大小の八つの島があります。

また、庭園には諸大名から寄進された奇岩名石が配置され、諸大名の名前も残っています。

金閣寺の西にある衣笠山を借景とした庭園は、室町時代の代表的な池泉回遊式庭園で国の特別史跡、特別名勝にも指定されています。

庭園の散策路

銀河泉

庭園を金閣の後方に進むと銀河泉があります。

義満がお茶の水に使ったと伝えられており、今も水が湧き出しています。

厳下水は足利義満が手洗いに用いたと伝えられる泉です。

竜門滝の滝は高さ２．３ｍの滝で、龍門の滝を鯉が登りきると龍に化するといわれる中国の故事登竜門に因んだ鯉魚石(リギョセキ)が置かれています。

いままさに跳ね上がらんとする龍の姿が、滝壷の所に斜めに傾いた動きのある石で表されています。

厳下水

竜門滝

安民沢

安民沢は雨賜沢・望雲沢ともいわれる池です。

まわりは樹林に囲まれ奥深い感じがします。

ひでりが続いても涸れないので雨乞いの場ともされていました。

池中の小島には、白蛇塚という五輪の石塔があり、西園寺家の鎮守などとも伝えられており、この池は同家当時の遺跡をとどめているといわれています。

金閣寺を見下ろせる展望台

夕佳亭

夕佳亭は江戸時代の茶道家金森宗和が建てた数寄屋造りの茶室です。

夕暮れ時にここから眺める金閣（舎利殿）が夕日に映えて殊の外美しいことから、夕日に佳い茶室「夕佳亭」と名付けられました。

夕佳亭・南天の床柱

不動堂

夕佳亭の正面にある床柱は有名な「南天の床柱」です、茶席に南天が使われるのは珍しく有名になりました。

夕佳亭は明治初年に焼失し、明治７年に再建されました。平成９年（１９９７年）にも解体修理されています。

夕佳亭のそばに貴人榻（きじんとう）と呼ばれる椅子のかたちをした石があるとのことですが、気付きませんでした。

茶処

関連するホームページ

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