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高知県土佐町・大川村 早明浦ダム渇水の記録 (H17.6.30)



湖底から姿を現した旧大川村役場(6月30日)



春先の4月頃から少雨傾向であった高知県、6月になって、殆ど雨が降らない状況でした。



どこもかしこもカラカラに乾き、紫陽花の花は時期が来てもいまひとつ、ならまだしも、萎れ、枯れていくものもありました。


早明浦ダム(6月20日)



左上の建物は管理事務所(6月20日)



6月20日、所用の帰途、土佐町田井の早明浦ダムへ寄ってみました。



大きく水位の下がったダム湖は、赤茶けた山肌がむき出しになっておりました。


「節水にご協力を」の垂れ幕(6月20日)


赤茶けた山肌(6月20日)




「四国のいのち」早明浦ダム。



ダムが悲鳴を上げているようで胸が痛みました。


上吉野川橋を望む(6月20日)




周辺案内図



ここではまだ何とか水の色をしている


その後もずっと晴れ続き。


渇水状況が報道されるのを見聞きしていましたが、目を逸らせずにしっかりとこの目で見て、記録しなくては、との思いで、6月30日、再び早明浦ダム湖へ。




今回は、土佐町田井のダムからさらに10キロほど上流の大川村まで遡り、道中の様子も見ました。


上流へいけば行くほどひどい状況でした。


泥水が残っているだけ



死の谷の様相



低地には水溜りもありましたが、支流などは泥水が少し残っているだけで、殆ど水はなく、堆積した泥の中に、山からにじみ出てきたほんの少しの湧き水が、小さくくねる線を描いているだけした。



大川村の中心部に入る手前は工事中で、50分停め10分通行の交通規制をしていました。


昨年の台風被害の土砂崩れの現場なのでしょう。


やがて大川村に到着しました。


いろんな思いを乗り越えて
作られたであろう親水展望所



親水展望所から上流を望む


対岸への白い大きい橋の欄干はに木々のごみが絡みつき、昨年の台風時の水位と被害の大きさを物語っています。


橋から湖底まで何十メートルあるでしょう、そこはまるで泥の廃墟のようです。



大川村の白い橋の欄干 昨年の豪雨の際のごみがこびりついている




橋を渡ると、全国報道で知られるようになった旧大川村役場が1階部分から姿を現してきました。


人口500人余りの小村とはいえ、父祖代々営々と築いてきた村、その象徴・役場庁舎。

うめき声が聞こえてくるような、この惨状。


赤いモミジ若葉と旧大川村役場



対岸上流から白い橋を望む


ほんの少しの湧き水の流れが線を描く



惨状を見に来た人の中には、ピースサインでカメラつき携帯へポーズをとり、記念撮影する人もいるにはいましたが、ファインダーを覗く目が涙で曇ったのは私だけではないと思います。


幸い、翌7月1日からは、遅まきながらの梅雨模様。

1日は雨っぽい一日。
2日は少雨。
3日未明からは雨音もしっかり激しく相当の雨量で、ダム湖の貯水量も少しずつ上がってきているようです。

大川村の方たちの尊い犠牲の上に築かれた「四国のいのち」・早明浦ダム。

自然の恵みを得て、豊かな水を湛えていられるように願わずにはいられません。

            


白い橋からさらに上流 水は全くない

 右上、現在の大川村集落


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