散策スポット・北海道東北

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昇仙峡 (H23.9.4)


昇仙峡覚円峰



長潭橋



長潭橋から上流を望む

昇仙峡は、富士川の支流、荒川の上流にある渓谷で、甲府盆地の北側にあります。

秩父多摩甲斐国立公園に属し、同公園を代表する景勝地として知られています。

長潭橋から仙娥滝までの全長約5kmに亘る渓谷は、川が花崗岩を深く侵食したことにより形成されたものです。

渓谷内には、奇岩を至る所で見ることができます。


大正12年(1923年)に国指定名勝に指定され、さらに昭和28年(1953年)に特別名勝に格上げされました。

日本二十五勝、平成の名水百選等に選定されています。


亀石



オットセイ石


とうふ岩



大砲岩

昇仙峡を含む奥秩父山塊には甲信国境に山岳信仰を受けた金峰山があり、古来から山岳信仰が広まり、甲府地方から昇仙峡を通過し金峰山に至る吉沢口などの修験上の道として御嶽道が存在していました。



昇仙峡


しかしながら、昇仙峡が多くの人に知られるようになったのは江戸後期です。

江戸後期の天保5年(1834年)から長田円右衛門・勇右衛門が地元の生活道路として昇仙峡新道を開拓し、天保14年(1843年)に完成しました。

その後この昇仙峡新道が渓谷沿いの観光ルートとして利用されるようになったのです。

昭和47年(1972年)に御岳昇仙峡有料道路(現在はグリーンラインと呼称し無料)が開通し、多くの観光客が訪れるようになります。


猿岩



らくだ岩

昇仙峡の渓谷は天神森地区の長潭橋から始まりますが、途中の能泉地区までの渓谷沿いは車道が狭く、平日は上り方向の一方通行で、シーズン中の土日祝日は車両通行規制が行われ歩行者専用となります。

その先の能泉地区から仙娥滝の間が渓谷のハイライトで、観光客の多くは駐車場が整備されている仙娥滝付近を中心に訪れます。



大佛岩


昇仙峡の天神森から能泉地区間の約2kmはトテ馬車が運行されています。

幌のかかった観光馬車で、片道所要時間は約40分です。

のんびり馬車に揺られながら、奇岩や名勝の眺めをガイド付きで楽しむことができます。


大佛岩



トテ馬車

今回は、長潭橋から仙娥滝までの全長約5kmを歩いて上ることにしました。

長潭橋の天神森バス停側に渓流沿いの散策路の入り口があります。

平日でしたので車両は通行可でしたが、紅葉には少し早かったこともあり、車両の通行量は少なく、かつ散策路の勾配も比較的緩やかで、気楽に散策することができました。



松茸石


ハマグリ石



五月雨岩?



寒山拾得岩



寒山拾得岩

昇仙峡の案内図を見ると、注目すべき岩や石が目白押しです。

果たして多くの岩石の中から見分けができるのかなと心配でしたが、散策路に入るとポイント、ポイントには案内板が立てられており、比較的容易に見所をチェックしながら散策することができました。



天鼓林


長潭橋(ながとろばし)

大正14年に竣工したアーチ橋で、建築雑誌にも取り上げられたこともある昇仙峡の玄関口として親しまれている橋です。

紅葉の時期には素晴らしい景観を楽しむことができそうです。


愛のかけ橋



愛のかけ橋


愛のかけ橋から



有明橋

愛のかけ橋

別名「天鼓林橋」と言い、男女二人で渡ると愛が結ばれると言い伝えられています。



えぼし岩


えぼし岩



羅漢寺橋からの展望


羅漢寺

羅漢寺標高1056mの羅漢寺山の南東側の山麓に位置している真言宗の寺院です。

甲斐国では平安時代に天台・真言密教の影響で山岳信仰が成立し、甲信国教の金峰山は富士信仰と並ぶ御嶽信仰の山となり、羅漢寺はその拠点となる修験道場でした。

羅漢寺



羅漢寺


羅漢寺



よろい岩?

羅漢寺は昇仙峡の散策路から吊り橋の羅漢寺橋を渡った対岸にあります。

吊り橋を渡り100mほど登り坂を進むと正面に本堂があります。

本堂の左手前に五百羅漢像の保存庫があります。

五百羅漢像は、檜材などを用いた一木造りの立像で、合計154躯あります。

像底に応永31年(1424年)の墨書があり、年代も明らかで個性豊かな群像です。



覚円峰と天狗岩



覚円峰


羅漢寺から散策路に戻り、上流に300mほど進んだところが能泉地区です。

三叉路があり、左方向は歩行者専用の散策路となります。

三叉路を右折して坂道を上ったところが、グリーンライン昇仙峡のバス停及び県営駐車場です。

車はここからグリーンラインを経由して昇仙峡の上側の駐車場に行くことができます。


天狗岩



???

三叉路から上流が昇仙峡の渓谷のハイライトといえるエリアです。

三叉路から散策路を300mほど進んだところが「夢の松島」です。

前方に昇仙峡のシンボルである覚円峰が聳え立っています。

覚円峰は水面からほぼ垂直に屹立する高さ約180mの巨岩です。

覚円峰はその昔 覚円が畳を数畳敷ける広さの頂上で修行したと言い伝えられています。


覚円峰の右手にあるのが天狗岩です。

「夢の松島」では散策路から下の岩場に降りることができます。

また、レストランや休憩所も準備されています。

レストランから少し進んだところに、一介の百姓ながら昇仙峡新道を切り拓き今日の観光道路の端緒を開いた長田円右衛門の碑があります。


夢の松島



夢の松島


長田円右衛門の碑



覚円峰 異なる角度から



石門 上流から



石門 下流から

「夢の松島」から上流は歩行者専用の遊歩道になります。

夢の松島から300ほど進んだところにあるのが「石門」です。

巨大な花崗岩に囲まれた石門は先端が僅かに離れている不安定な構造となっています。



昇仙橋


石門からさらに上流に300mほど進んだところが昇仙橋で、ここで荒川の右岸に渡ることになります。

遊歩道は岩肌の下を削って設けられている感じです。


昇仙橋



岩肌を削ったような散策路



岩肌を削ったような散策路

昇仙橋から200mほど進んだところが、「仙娥滝(せんがたき)」です。

仙娥滝は地殻の断層によってできた滝です。

高さ30mの壮麗な滝は、新緑から紅葉、雪景色と四季それぞれに美しさを見せてくれます。

日本の滝百選に選ばれています。



仙娥滝



仙娥滝


仙娥滝から長い階段を登り滝の上部に出ると、右手は商店街で、左手に「昇玉堂」と「天幸五龍神」があります。

天幸五龍神には「龍は風を読み、風の動きとともに姿を消し、水の流れにあっては、姿を現しよく留まる。・・・といわれ風水の語源となる縁起の良いものです。猜疑心を捨て、信ずる心でお願いしてみて下さい」と掲示されていました。


めまい岩



天幸五龍神

商店街を抜けたところが静観橋です。

さらにそのまま進むと商店街になり、数多くの土産品店やレストランが並んでいます。

観光バスの駐車場はこの商店街の傍にあります。

商店街の対岸に「影絵の森美術館」があり、その前のバスターミナルが、「昇仙峡滝上」のバス停です。


アクセス

甲府駅南口から「昇仙峡行き」バスで天神森までは30分、昇仙峡滝上までは50分

駐車場は多数あります。


関連のホームページ

 昇仙峡観光協会


        風来坊


昇玉堂


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