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杣の小橋と多摩川第三発電所
杣の小橋
御岳橋から上流に800mほど進むと杣(そま)の小橋があり、発電所が見えてきます。 杣の小橋は、長さ57m、幅1m、水面まで14mの歩行者専用の吊り橋で、多摩川両岸の遊歩道を結んでいます。
杣の小橋の左手(多摩川の南側)に「御岳苑地」があります。 御岳苑地には散策路が設けられており、この時期は紅葉を楽しむことができます。 御岳苑地の上部には普通車約50台が駐車できる駐車場があります。 駐車料は無料です。 また、駐車場のわきにトイレもあります。
御岳苑地の紅葉
杣の小橋の上流にある白い建物は、東京都交通局の多摩川第三発電所です。 最大出力は16400キロワットですが、交通局発電事務所を併設しており、多摩川第三発電所から、多摩川第一発電所、白丸発電所及び白丸調整ダムの遠隔監視制御を行っています。
杣の小橋から上流の展望
杣の小橋から多摩川第三発電所までの遊歩道は一部河原の中に設けられていました。 また、多摩川第三発電所から上流は林の中の遊歩道を進むことになります。 多摩川第三発電所から上流に200mほど進んだところが神路橋です。
多摩川第三発電所
多摩川第三発電所からの杣の小橋
多摩川第三発電所付近の多摩川
長さ64m、幅2.2m、水面まで14mの歩行者専用の吊り橋です。 この橋から左手に進んだところが、吉野街道から御岳山に進む道の分岐点です。 このため、この場所には御岳神社への参道として古くから橋が架けられていました。
神路橋
現在の橋は、昭和8年建造の板張りの橋を受け継いで、昭和55年に改築されたものです。 ここは御岳渓谷が射山渓といわれていた頃は、船下りの始点となっていました。 また、神路橋を利用するルートは、御嶽駅から御岳山のケーブルカーの駅まで歩く場合、あるいは御岳山のケーブルカーから御嶽駅に歩く場合の近道です。
神路橋から上流の展望
神路橋上流の御岳渓谷
多摩川に設けられた魚釣り場
多摩川第三発電所から上流には釣り場が見られます。 「奥多摩フィッシングセンター」が運営している釣り場で、多摩川の一部をせき止めて釣り場にしています。 一般えさ用、ルアー&フライ用、団体用の3つに分かれていて、季節によってニジマス、イワナ、ヤマメなどを放流しています。
釣った魚はフィッシングセンターでさばいてもらえるので、河原でバーベキューを楽しむことができます。 この日も多くの人が釣りを楽しんでいました。 神路橋から林の中の遊歩道を約400m進むと「多摩川フィッシングセンター」があります。
フィッシングセンター上流の多摩川 左手前は潜り橋
フィッシングセンターからの潜り橋
多摩川フィッシングセンターを過ぎると、河原に沈下橋のような橋が架かっています。 フィッシングセンターを利用する人が、青梅街道から対岸のフィッシングセンターに渡ることができるように、フィッシングセンターが造営したものです。 直径90cmと60cmのコンクリート管が並べられたもので、増水時には水没するため「潜り橋」と名付けられています。
潜り橋を渡って多摩川左岸の遊歩道に合流し、上流に100mほど進んだところに「御岳美術館」があります。 「御岳美術館」は1993年11月に「たましん歴史・美術館」の分館として開館し、明治・大正・昭和にいたる近代日本の美術を中心に展示しています。
潜り橋付近からの上流の光景
御岳美術館付近の御岳渓谷
御岳美術館
萩原守衛、高村光太郎、ロダンをはじめ、明治洋画界の草分けといわれる浅井忠、岸田劉生、佐伯祐三など日本を代表する作家の作品があります。 また多摩の作家の絵画・工芸・彫刻や、多摩を代表する作家の倉田三郎画伯より寄贈された作品の中から「世界の旅」シリーズをテーマごとに展示しており、年1〜2回の展示替えが行われています。 入館料は500円です。
御岳美術館上流の御岳渓谷 ここから先には進めません
御岳美術館上流の御岳渓谷 右手は「どんぐりんこのテラス」
御岳美術館から上流に100mほど進み、なだらかな坂道を上った木々に囲まれた民家風の木造建築の「せせらぎの里美術館」があります。 せせらぎの里美術館では、多摩地域にかかわりのある作家や作品を展示しています。 せせらぎ美術館は、築150年の奥多摩民家を解体し、その部材で建てたものです。 この時期は紅葉に包まれていました。 入館料は300円です。
どんぐりんこのテラス
せせらぎの里美術館付近の紅葉
せせらぎの里美術館
せせらぎ美術館の脇の道を入ったところに「どんぐりんこのテラス」があります。 2010年春に、奥多摩の広大な自然の中にオープンした、創作料理のお店です。 「御岳美術館」から上流に進むと前方の多摩川に素晴らしい紅葉が見えます。 「せせらぎの里美術館」に進む道の下側は行き止まりになっていますが、細い道を川岸に沿って進むことができます。
素晴らしい紅葉を眺めようと30mほど進むと「どんぐりんこのテラス」の敷地との境界になっており、行き止まりになっていました。 「どんぐりんこのテラス」ではこの素晴らしい景観を眺めながら食事を楽しむことができるようです。 この付近には河原はなく、散策路から下に降りることはできません。
御岳渓谷
御岳渓谷遊歩道も「せせらぎの里美術館」付近が一番上流のようで、ここでUターンしてJR御嶽駅まで戻ることにしました。 御岳美術館から下流に向かっては、「潜り橋」を渡らずに多摩川の左岸を進みました。 多摩川左岸の御岳渓谷遊歩道は、JR御嶽駅まで起伏の少ない舗装道路が続いています。
御岳橋付近の紅葉
御岳橋の左岸は紅葉が綺麗でしたが、御岳橋の少し上流から御岳園地までの遊歩道は通行止めになっており、紅葉の一番綺麗な付近には近づくことができませんでした。 遊歩道から坂道を上ったところが、JR御嶽駅の駅前で、今回の散策の終着点でした。
御岳橋付近の遊歩道
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