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生田緑地日本民家園 その1 (H22.5.16&6.6)


生田緑地



生田緑地


多摩丘陵のゆるやかな起伏に富んだ生田緑地はクヌギ、コナラなどの自然林に囲まれた川崎市随一の緑の宝庫です。

 

枡形山のサクラ、ハナショウブが咲きほこる菖蒲園、アジサイの園、市民の花園のツバキ、ツツジ等四季折々の花が咲く公園です。


また、丸太階段や木道で結ばれた谷間の自然探勝路の散策を楽しむこともできます。


 
主な施設に枡形山展望台、噴水広場、かおりの園、プラネタリウムのある青少年科学館、岡本太郎美術館、全国の古民家を集めた日本民家園、藍染め体験のできる伝統工芸館等があります。


また、春と秋には、ばら苑でバラを楽しむこともできます。

今回は、新緑の日本民家園を訪ねてみました。


生田緑地



日本民家園案内図



日本民家園・団体専用入口、地図の現在地です



本館・入口です


川崎市立日本民家園は、急速に消滅しつつある古民家を永く将来に残すことを目的に、昭和42年に開園した古民家の野外博物館です。


日本民家園では、東日本の代表的な民家をはじめ、水車小屋、船頭小屋、高倉、歌舞伎舞台など25件の建物をみることができます。

また、本館展示室ではこれらの民家に関する基礎知識を学ぶことができます。



さらに、昔の民家生活をしのぶことができるように、園路には道祖神、庚申塔、馬頭観音、道標などの石造物、また民家内には農具、機織り、藁細工、竹細工などの生活用具が展示されています。


さらに、ボランティアによる囲炉裏での火焚きや床上公開も実施されています。


本館



本館の展示品



本館の展示品


民家は生活の発展に応じてさまざまな改良が加えられます。


日本民家園に移築されている民家は、このような改良部分を解きほぐす復元調査を行い、原則として建立当初の古い形に戻しているとのことです。



本館の展示品


本館の展示品



本館(新築棟)


日本民家園の正門入口の左側にあるのが本館です。

本館1階は展示室、2階は事務室、研究室になっています。

展示室では、古民家に関する基礎的な知識を学ぶことができます。

主な展示内容としては、日本の民家、民家の普請、民家の立地と屋敷構え、民家の火と水、民家の昼と夜などがあります。


本館の展示品



原家住宅



原家住宅


原家住宅


正面入口から入って緩い坂の途中にある最初の建物が、「原家住宅」です。

川崎市中原区小杉陣屋町から移築した総ケヤキ造りの豪華な2階建ての民家です。

江戸時代の流れを汲む木造建築技術が、高度に発達した明治後半期の建物で、完成までに22年の歳月を費やしています。



原家住宅


原家住宅


宿場のエリア


宿場のエリアの古民家



宿場のエリアの古民家



鈴木家住宅


原家住宅のすぐ上側が「宿場」のエリアで、4棟の古民家があります。


鈴木家住宅


宿場の入口右手にあるのが「鈴木家住宅」です。

奥州街道の八丁目宿にあった馬宿で、福島市松川町から移築されたものです。



市に向かう馬とその馬方が泊まる宿屋で、土間に内馬屋を設け、そこには12頭の馬がつながれたそうです。

19世紀初頭の建物です。


鈴木家住宅



鈴木家住宅


鈴木家住宅



井岡家住宅



井岡家住宅


井岡家住宅

鈴木家住宅の向かい側にあるのが、「井岡家住宅」です。

柳生街道に沿ってたてられていた油屋で、奈良市下高畑町から移築されたものです。

正面に丸太格子や「あげみせ」を設けています。



この家の間口は4間、それを床上と土間部分とで2分割し、縦一列の平面としています。


17世紀後半〜18世紀初頭の建物です。


井岡家住宅



井岡家住宅


井岡家住宅



佐地家の切妻屋根の棟門



供侍の部屋


佐地家の門・供侍

井岡住宅から一段上がったところにあるのが、佐地家の門・供侍です。

尾張藩250石取りの武家屋敷の入り口部分で、名古屋市東区白壁から移築されたものです。



門の形式は切妻屋根の棟門、供待は主人のお供がその帰りを待つ控え場所であるとともに門番部屋ともなっています。

19世紀初頭の建物です。


佐地家



佐地家の棟門


供侍の部屋



宿場のエリアの古民家



三澤家住宅



三澤家住宅


三澤家住宅

旧佐地家の隣にあるのが、三澤家住宅です。

伊那街道の伊那部宿にあった薬屋で、伊那市西町から移築されたものです。

屋根は石置きの板葺きです。



江戸時代には組頭役を代々務めていた家柄であるため、門構えと前庭付きの式台が許された民家です。

19世紀中頃の建物です。


三澤家住宅



石置きの板葺きの屋根


大八車


信越の村


水車小屋



ひきうす(製粉)


宿場のエリアから一段登ったところが、「信越の村」です。

最初に水車小屋があります。


車輪の直径3.6mの水車小屋で、長野市上ヶ屋から移築されたものです。



木製の歯車装置によって、製粉、精米、藁打ちができる仕組みになっています。

19世紀中頃の建物です。


木製の歯車装置



佐々木家住宅



佐々木家住宅・西側の屋根


佐々木家住宅

水車小屋の隣にあるのが、「佐々木家住宅」です。

千曲川沿いの名主の住宅で、南佐久郡佐久穂町から移築されたものです。

降雪量の少ない地方のため、柱や梁は比較的細い材料を使用しています。



東側の屋根は半切妻、いわゆる「兜造り」の構造となっています。


1731年に建築されたもので、国指定重要文化財です。


佐々木家住宅・東側の屋根



佐々木家住宅の庭にある井戸


佐々木家住宅の庭にある井戸



江向家住宅



江向家住宅



江向家住宅


江向家住宅

佐々木家住宅の一段上側にあるのが、「江向家住宅」です。

富山県と岐阜県との境に位置する越中五箇山の合掌造りで、富山県南砺市上平細嶋から移築されたものです



江向家住宅


江向家住宅



豪雪地帯であることから柱や梁の材料が太く、また屋根の勾配が急傾斜になっています。


18世紀初期の建物で、国指定重要文化財です。

江向家住宅



江向家住宅


江向家住宅



山田家住宅



山田家住宅



山田家住宅と江向家住宅


山田家住宅


江向家の隣にあるのが、「山田家住宅」です。

越中五箇山の桂集落(富山県南砺市桂)から移築した合掌造りです。



浄土真宗の信仰の篤い地方のため、立派な仏壇をもち、さらに「仏間」をも有する間取りとなっています。


18世紀初期の建物です。


山田家住宅の仏壇



野原家住宅



野原家住宅


野原家住宅

山田家住宅の隣が、「野原家住宅」です。

越中五箇山の利賀集落(富山県南砺市利賀村)から移築した合掌造りです。



梁は傾斜地で成長した根元の曲がった大木を用いています。

屋根裏の広い空間は、養蚕や食糧・燃料を蓄える場所であったとのことです。

18世紀後期の建物です。


野原家住宅





山下家住宅


野原家住宅の隣が、「山下家住宅」です。

飛騨白川郷の合掌造りで、岐阜県大野郡白川村から川崎市の小川町に移築されて、観光料亭として活用していたものを再移築したものです。



2階には白川郷を中心として収集した生活用具類が展示されています。


19世紀前期の建物です。




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        風来坊


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