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西沢渓谷 その1 (H22.11.2)


中沢渓谷の紅葉



中沢渓谷の紅葉

西沢渓谷は、秩父多摩甲斐国立公園内に位置し国内屈指の渓谷美を誇る景勝地です。

巨大な花崗岩を清流が浸食してできた天然の芸術のごとく、原生林を流れる渓流がいくつもの滝を作り、神秘的な魅力に満ちあふれています。

三重の滝、魚止の滝、竜神の滝、恋糸の滝などの名をもつ滝が続き、圧巻は七ツ釜五段の滝です。


渓谷内はハイキングコースが設けられ、渓谷ならではの四季の変化が楽しめ、特に初夏のシャクナゲや秋の紅葉がおすすめです。

また、「森林セラピー基地」「21世紀に残したい日本の自然100選」「平成の名水百選」「森林浴の森100選」「水源の森100選」「新日本観光地100選」「日本の滝100選」などに選定されています。

西沢渓谷は、昭和37年に西沢と東沢の接点である「ナレイ沢」から開発が進められました。

当時は、ここからは道がなかったので、ノミで岩に穴を掘り、鉄棒を差込み、木を渡し、橋をかけていきました。

大型の工作機械が入らない渓谷内の作業はすべて、人力によるもので、完成までには大変な苦労があったとのことです。

現在では、遊歩道も整備され散策も容易になっています。


ナレイの滝



散策路の紅葉

ネットの友人と6時10分にJR横浜線橋本駅で合流して、中央高速道経由で8時30分に西沢渓谷入口の駐車場に到着しました。

紅葉が見頃ということもあり、駐車場は満車に近い状態で、朝早くから多くの人が散策に来られているようです。

西沢渓谷一周コースは、行程は約10kmで所要時間は約3時間半〜4時間です。


駐車場を出発して20分ほど歩くと西沢渓谷の大きなハイキングコース案内板のあるナレイ沢広場に到着です。

ここはハイキングコースの往路と復路の合流点になっていて、直進すれば西沢渓谷に入る山道、左はハイキングコースを1周して戻ってくる帰り道です。

西沢渓谷入口から1kmの地点ですが、本当の西沢渓谷のスタート地点といえる場所です。



西沢渓谷案内図  拡大地図



ヌク沢

散策コースは危険防止のため、反時計回りの一方通行が推奨されております。

西沢渓谷歩道管理組合の西沢渓谷ガイドマップのハイキングコースは次のようになっています。

@西沢渓谷入口→30分→A西沢山荘→20分→B三重の滝→10分→C人面洞→10分→D竜神の滝→5分→E恋糸の滝→5分→F貞泉の滝→5分→G母胎淵→25分→H七ツ釜五段の滝→5分→I旧不動小屋跡→15分→J旧森林軌道→35分→K大久保沢→30分→Lネトリ橋→20分→西沢渓谷入口


ナレイ沢広場から西沢渓谷に入り10分ほど進むとヌク沢です。

ヌク沢を過ぎて緩やかな坂道を登り10分ほど進んだところが西山山荘(休業中)でその傍に西沢渓谷案内図と田部重治文学碑があります。


西沢渓谷散策路



西沢渓谷散策路

田部重治は奥秩父山塊の渓谷美を世に知らしめた登山家で、彼の著書によって、笛吹川源流部は一躍脚光を浴びるようになりました。

田部重治の文学碑が西沢渓谷への途中にあるため、文学碑に刻まれた内容を西沢渓谷の描写だと誤解している登山家も多いとのことですが、田部重治が歩いたのは東沢渓谷のほうで、東沢の奇勝、ホラノ貝という場所を書いたものだそうです。



見よ! 笛吹川の渓谷は、狭(せばま)り合って見上ぐるかぎり上流の方へ峭壁をなし、その間に湛へる流れの紺碧の色は、汲めども尽きぬ深い色をもって上へ上へと続いている。流れはいつまでかくの如き峭壁にさしはさまれているだろうか。(「笛吹川を遡る」田部重治)


田部重治文学碑



散策路の紅葉


散策路の紅葉



二股吊り橋



二股吊り橋からの東沢の展望



二股吊り橋からの東沢の展望

田部重治文学碑から10分ほど歩いていくと二股吊り橋です。

この付近で沢は二股になっていて、右側の東沢と、左側の西沢に別れます。

東沢渓谷への入り口には「立入禁止」の警告が掲げられており、沢登りの技術や経験のない人が入ると、遭難の危険があるとのことです。


東沢渓谷は、滝や釜や淵が続き、中でも田部重治の著書により紹介されたホラノ貝と呼ばれる法螺貝の内部に似た螺旋形状のゴルジュは奇観だとのことです。

二股吊り橋からの東沢の景観も見事です。


二股吊り橋からの東沢の展望



大久保の滝


二股吊り橋を過ぎると散策路は急に狭くなり、勾配も急になってきます。


散策路の傍らを流れる沢の幅も急に狭まり、本格的な渓谷になります。

少し歩くと大久保の滝があります。

木々の間から少しだけ望むことができます。



散策路からの展望


最初の急坂



三重の滝



大久保の滝を過ぎると最初の急坂となります。

急坂の途中からは木製の階段が100段ほど続きます。

この階段を登って少し進んだところが三重の滝です。


観爆台



三重の滝


三重の滝



三重の滝


左下に下がったところに観爆台があります。


観爆台からの滝の眺めも見事です。

三重の滝を過ぎると散策路は比較的平坦になります。

散策路はよく整備されていますが、岩肌に部分や足場の悪い部分もあり、散策路に沿って張られている鎖を便りに進むことが安全です。


三重の滝


散策路の景観



散策路の景観



三重の滝から5分ほど進むとウナギ床です。

細かい段差の流れが続いており、ウナギがくねっているような感じにも見えます。


ウナギ床



人面洞





人面洞付近の景観


ウナギ床から5分ほどすすんだところが人面洞です。


人面洞は岩肌に自然が刻んだ模様が、人の顔に見えるところから、その名が付いたとのことです。

豪快な滝の流れに気をとられて、人の顔については確認できませんでした。



散策路の紅葉


散策路の紅葉



人面胴から10分ほど進んだところが龍神の滝です。


龍神の滝



恋糸の滝


散策路の紅葉


人面洞から5分程度進んだところが恋糸の滝です。


散策路の中で一番小さな滝のようで、木陰からやっと撮影できました。



貞泉の滝



恋人の滝から5分程度進んだところが貞泉の滝です。


水流の多い滝で見事な景観を呈しています。

この付近は岩肌に寄り添って歩く感じで、散策路も狭くかつ上り下りがあるため、鎖も散策路の両側に張られています。


貞泉の滝



貞泉の滝


貞泉の滝



貞泉の滝



貞泉の滝


散策路が狭くて追い抜きやすれ違いの難しいこのエリアは、紅葉シーズンの観光客が多い時は混雑してスムーズに進めないとのことです。

滑りやすい個所もあるため用心しながら進むためかもしれません。

ハイキングコースは危険防止のため、反時計回りの一方通行が推奨されていますが、そのことが実感できる場所の一つです。



散策路の紅葉


散策路の紅葉



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散策路の紅葉


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