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何処までも続く曼珠沙華の赤い絨毯
曼珠沙華の赤い絨毯
赤い花な〜ら曼珠沙華・・・・・ その曼珠沙華が100万本! 真っ赤な絨毯のような見事な世界を演出してくれる巾着田(きんちゃくだ)!
秋の彼岸の頃には一面赤い絨毯を敷き詰めたかのような見事な光景になり、毎年30万人を超す観光客が、その美しさに惹かれて訪れています。 そこで、訪れた観光客に巾着田及び市内プチ観光を楽しんでもらうために、郷土物産品の推奨と郷土芸の運披露を行う「巾着田曼珠沙華まつり」が開催されます。
9時前だと散策路も空いています
今年も巾着田では、9月16日(水)〜9月30日(水)の15日間、午前9時から午後4時の間、曼珠沙華まつりが開催されています。 9月21日、22日、23日の3日間はシャトルバスを使っての市内プチ観光を楽しむことができるプランも用意されています。
巾着田は、日高市内を流れる清流、高麗川(こまがわ)の蛇行により長い年月をかけてつくられ、その形がきんちゃくの形に似ていることから、巾着田と呼ばれるようになりました。 巾着田は、昔はそのすべてが水田だったそうですが、現在はごく一部が水田として残っているものの、ほとんどが休耕田となっています。
河原のエリアの曼珠沙華
曼珠沙華の赤い絨毯と高麗川
直径約500メートル、面積約22ヘクタールの川に囲まれた平地には、菜の花、コスモスなどの花々が咲き、中でも秋の曼珠沙華(まんじゅしゃげ)群生地は辺り一面が真紅に染まり、まるで赤い絨毯を敷き詰めたような見事な光景を見せてくれます。
巾着田周辺の高麗川の岸辺は、彼岸花(曼珠沙華)の群生地で、その規模は幅約50メートル、長さ約600メートルにわたっており、全国的にも最大級のものといわれています。 どうしてこの地域に群生するようになったのかについては、定説はないようですが、曼珠沙華は種ではなく球根で増えるものであることから、川の増水などで流れてきた漂流物の中に、曼珠沙華の球根が混じってきたのが、群生の始まりではないかといわれています。
現在では、巾着田管理協議会により、曼珠沙華の塊根を掘り起こし、これをほぐして10球から15球を1株として移植することにより群生地の維持・拡大を図っているそうです。 これは、曼珠沙華の発芽率が10〜15球当り1〜2本と低いため、球根を束ねて埋め戻しているもので、100万本以上の曼珠沙華が咲く巾着田の群生地には、その10倍以上の1000万超の球根が息を潜めていると推定されています。
曼珠沙華は気温が下がると成長を始めます。台風による長雨などの影響で、8月中旬から下旬にかけて気温が低くなると開花が早まります。 逆に9月上旬になってからも残暑が続くようですと、曼珠沙華の開花は遅くなる傾向があります。 このように、開花は天候に大きく左右されますが、例年秋の彼岸花の時期に見頃を迎えることが多いため、『彼岸花』と呼ばれているようです。
この付近は開花が遅いです
開花の時期にこのような特徴があるため、曼珠沙華の見頃の時期を推定するのが難しいですが、今年は残暑があまり厳しくなかったためか、開花が随分早まったようです。 巾着田のホームページに掲載される開花状況では、9月15日には早きも早咲きエリアの写真は満開の状態で「見頃はあと数日です」との情報が掲載されました。
今年は随分早いなあと思っていたところ、16日の写真では遅咲きエリアも随分と開花が進んでいます。 今年は9月19日から23日までが5連休、シルバーウィークとなりました。 この期間中に行こうかなと思っていましたが、開花が予想以上に進んでいることから、急遽予定を早めてシルバーウィーク初日の19日に行くことにしました。
朝早いと散策路も空いています
樹に咲く曼珠沙華の撮影場所
5連休だから大変な人出になるだろうとの予想のもと、朝6時過ぎの地下鉄で出発、8時過ぎに高麗駅に到着しました。 やはり朝早いためか、東飯能から乗車した西武池袋線の電車もゆっくり座ることができました。 9時を過ぎると通勤ラッシュ並みの混み具合になります。
高麗駅に到着すると、駅前に「曼珠沙華花さんぽステーション」が開設されています。 現地へのアクセスや開花情報の案内、近郊の散歩コースの案内などが行われており、ここで行き先をしっかりと確認することができます。 また、テーブルや椅子も準備されており休憩もできます。
散策路は混み始めました
樹に咲く曼珠沙華
高麗駅から巾着田までは徒歩で約15分です。 少し距離があり、細い路地の部分もありますが、随所に案内板がありわかりやすいです。 見頃の時期は高麗駅から巾着田まで、行列がつながっておりますが、この日は朝早かったため、三々五々に巾着田に向かうという感じでした。
下流地域群生地に拡がる曼珠沙華の赤い絨毯
しかしながら、巾着田に近付くと三脚を肩に担いで帰途についている人が何人もいます。 本当によい写真を撮りたいと思っている人は、人の来る前に撮影を終了しようという意気込みのようです。さすがです! この調子では朝早くから混んでいるのかなと思いましたが、9時過ぎまではあまり混雑はしませんでした。
下流地域群生地の曼珠沙華には隙間も
巾着田の曼珠沙華は、早咲き地点、中間地点、遅咲き地点の3つに大きく分かれています。 風来坊が訪問した19日は、上流の早咲き地点では満開で一部は早くも枯れ始めていました。 中流の中間地点はちょうど満開で見頃でした。下流の遅咲き地点も川沿いのエリアはすでに満開で、堤の上側も7分咲きという程度でした。 全体として一番良い時期にきたという感じでした。
巾着田は野鳥の宝庫としても知られています。 カワウやサギ、キジやカワセミ、コゲラやシジュウカラなど・・・・・バードウォッチャーにはお勧めのスポットのようです。 今年も、河原で曼珠沙華とは反対方向にカメラを構えている人が多くいましたが、あまりの人の多さに野鳥も引っ込んでいるようでした。
下流地域群生地の曼珠沙華の赤い絨毯
下流地域群生地の曼珠沙華の赤い絨毯 右上があいあい橋
いつの頃からか、人里に姿を現した曼珠沙華は、中国から伝来した植物です。 茎先に花筒を漏った花を5〜8個、放射線状につけ、細くて長いおしべとめしべが外に伸びる、独特の花姿です。 曼珠沙華は地方の俗名が多く、数多くの方言がありますが、「彼岸花」の語源は、秋の彼岸の頃に花が咲くことから名付けられたようです。
また、お目出度いことが起こる兆しに、赤い花びらが天からふってくる仏教の経典から、「天上の花」という意味で、曼珠沙華と呼ばれています。 豪華なシャンデリアのような美しい花から、属名は、ギリシャ神話の海の女神の名前「リコリス」と名付けられています。 外国では、艶やかな花として観賞用にも親しまれているようです。
あいあい橋
あいあい橋からの展望
あいあい橋 平成8年に完成した、歩行者専用の橋です。全長91.2mの日本最大級の木造トラスト橋です。 高麗の自然に溶け込むのどかな景観は「彩の国さいたま景観賞」を受賞したとのことです。
あいあい橋付近は、曼珠沙華の遅咲きのエリアですが、今年はこの付近も河原沿いの曼珠沙華は見頃を迎えており、橋の上からも、赤い絨毯が拡がっている様子を見ることができました。 ラッキーでした。
アクセス 西武池袋線高麗駅から徒歩15分 JR八高線高麗川駅から徒歩40分 駐車場 巾着田の中に大型駐車場あります。 料金500円
入場料 1日200円 1日入場料ですので、何回で出入りしてもOKです。 売店や便所は曼珠沙華の散策路の外側にもありますので、必要に応じて出入りすることができるようになっています。
管理事務所付近の曼珠沙華
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巾着田 風来坊