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ドイツのクリスマス
横浜の山手西洋館では12月1日〜12月25日に間、「世界のクリスマス2006」が開催されています。横浜の年末の風物詩ともいえるものです。 風来坊、「世界のクリスマス」を訪ねて久しぶりに横浜山手を散策しました。
山手111番館は、「ドイツのクリスマス」で、「クラシックな輝き」がテーマです。 ここでは、グラスリッツェンの作品展示がメインに据えられています。井上裕子氏の主宰するグラスリッツェンフィールド協会の協力によるものだそうです。 グラスの輝きの中に閉じこめた遙かなる文化と歴史が紹介されています。 クラシックで優雅なアレンジにドイツの魅力が込められています。
グラスリッツェンとはダイヤモンドの粉を先端につけたペンでガラスの表面に彫刻を施す技法で、その精緻な美しさには思わず見入ってしまう。 マクロ撮影が禁止されており、その精緻な美しさをお伝えできないのが残念です。
グラスリッツェン以外にも展示があり、見応えがあります。
山手111番館は、J.H.モーガンの設計により、大正15年(1926年)アメリカ人 J.E. ラフィン氏の住宅として建てられました。 赤瓦の屋根と白い壁が美しいスパニッシュ・スタイルの洋館で、平成11年横浜市指定文化財に指定されました。 5月と10月には、館の周りは色とりどりの美しいバラで彩られます。
山手111番館
イギリスのクリスマス
イギリス館は、もちろん「イギリスのクリスマス」で、今年のテーマは「Gozyなクリスマス」です。 「Gozy」は「心地よい」という意味だそうで、テーブルセッティングは英国の伝統を重んじながら、ちょっとおしゃれなアットホーム、そしてGozyなクリスマスが演出されています。
室内のクリスマス飾り
クリスマスツリーはドイツが発祥の地ですが、イギリスでも王族の結婚などでドイツの伝統や入るようになった19世紀には盛んに飾られるようになったようです。 ヴィクトリア女王が家族に恵まれ、ツリーを飾りクリスマスをお祝いする幸せそうな姿が当時のトレンドとなり、英国社交界に広まったのがイギリスのクリスマスツリーの最初のようです。
クリスマスツリー
イギリス館
イギリス館入口
大きなクリスマスツリーは幸せのシンボル。 ここでの時間は家族の笑え声が絶えません。
室内の飾り付け
スポード Spode 英国4大名窯の一つであるスポードは陶磁器の歴史に残る偉業を達成したメーカーです。 1816年頃に作られたブルーイタリアンはその他のイタリア題材のパターンとは異なり、イタリアのどこの風景が描かれているのかは不明です。 東洋的な伊万里の緑模様とイタリア風景が融合した当パターンは、190年近く経過した今でもベストセラーだそうです。
スポード
イギリス館は、昭和12年に英国総領事公邸として建てられ、昭和44年からコンサートや集会室に利用されてきました。 平成2年に横浜市指定文化財に指定されました。 平成14年にリニューアルを行い資料展示室等が設けられ、一般見学できるようになりました。 建物の周りにはローズガーデンも整備され、バラの季節には特に美しい景観が楽しめます。
スウェーデンのクリスマス
山手234番館は、「スウェーデンのクリスマス」で、「古き良きスウェーデンのクリスマス」がテーマです。
スウェーデン人画家カール・ラーション、児童文学者アストリッド・リンドグレーデンの作品を軸として、共通する古き良きスウェーデンをイメージした」ものだそうです。 北欧スウェーデンの昔懐かしいクリスマスの雰囲気が届けられています。
室内の装飾
山手234番館は、関東大震災直後(昭和初期)に建設された外国人用の共同住宅として、横浜市に現存する数少ない遺構の一つです。 創建当初の施設は、4つの同一形式の住宅が中央の玄関ポーチを挟んで、左右対称に向かい合い、上下に重なる構成になっていました。 また、各住戸は合理的かつコンパクトにまとめられ、往時の「モダン」な生活様式が伺えます。
山手234番館
また、洋風住宅の標準的な要素である上げ下げ窓やよろい戸、煙突などが、簡素な仕様で採用されており、震災後の洋風住宅意匠の典型といえます。 1階は山手の総合案内所になっており、山手の移り変わりの資料などが展示されております。 2階は展示や会議に使用されています。 横浜市認定歴史的建造物に指定されております。
デンマークのクリスマス
エリスマン邸は、「デンマークのクリスマス」で、「おとぎの国のクリスマス」がテーマです。 デンマークは著名な童話作家アンデルセンを生んだ国です。 デンマークの魂といわれているアンデルセンの作品をモチーフとして、国旗の色である赤と白をテーマカラーにしています。
随所にデンマーク国旗を配し、さまざまな工夫を凝らした飾り付けが行われています。 おとぎの国のクリスマスを演出しているのです。
サンルームの飾り付け
モミの木(案内リーフレットから) 若いモミの木はお兄さんモミの木たちが、クリスマスツリーになるのを羨ましく見送っていました。 やがて若いモミの木もクリスマスツリーとなって美しく装飾されました。
今の幸せを説くアンデルセンの「モミの木」。 ここでは若いモミの木が期待に胸膨らませて誇らしげに立っている姿をご想像下さい。
平成2年、元町公園に移築されたエリスマン邸は、大正15年(1926年)にスイス人貿易商エリスマン氏の私邸として建てられました。 木造2階建ての白く美しい洋館は、近代建築の父、アントニン・レーモンドの設計です。 1階各室には、彼の設計した家具が復元展示され、2階は「横浜山手地区」の資料館となっています。 横浜市認定歴史的建造物に指定されております。木立に囲まれた眺めのよい喫茶室があります。
エリスマン邸入口
アクセス 山手111番館、イギリス館:みなとみらい線元町駅から徒歩約10分 外交官の家、ブラフ18番館:JR根岸線石川町駅から徒歩約5分 入館料 岩崎ミュージアムを除き無料です。
関連するホームページ 横浜市緑の協会・山手西洋館の紹介 世界のクリスマスその2へ 風来坊
エリスマン邸