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大藤(野田の長藤)(足利市の天然記念樹)
足利フラワーパークは「花の芸術村」と称して、「8つの花の季節」が設定されていますが、その支柱となっているのが藤です。 うすべに藤、むらさき藤、白藤、きばな藤が、開花を少しずつずらしながら、約1ヶ月にわたりその絵巻物語を演じるそうです。
足利フラワーパークには4本の大藤棚があり、そのうちの3本はムラサキ藤です。 この藤はいずれも、日本女性樹木医第1号の塚本こなみさんによって、1996年に足利市堀込町の早川農園から足利フラワーパークに移植されたものです。
大藤の全容
2本目の大藤からの展望 見学者の向こうが最初の大藤
藤は移植が比較的容易な樹種といわれていますが、それでも根元の径が60cm程度までというのがこれまでの常識のようです。 しかし塚本さんによって根元の径90cm前後の藤3本の移植に見事に成功、移植後10年を経過した今日では素晴らしい景観を呈しています。
足利フラワーパークの最大の見物である大藤(野田の長藤)は、幹回り3.6mの美しい樹体を持つ樹齢130年の長藤です。 4月下旬から5月上旬に、160cmもの長い花房を250畳の棚いっぱいにつけるそうです。 1999年10月に足利市の重要文化財天然記念樹に指定されています。
花房が170cmの長藤 藤棚の下からの見学可能
長藤の全容
天然記念物の大藤棚の隣に、もう1個の大藤棚があります。 隣の大藤棚からは2つの大藤棚の素晴らしい景観を眺めることができます。 3本目の大藤棚は西ゲートの近くにあります。 花房が170cmにもなる長藤棚です。 この長藤棚は花房の下に入って眺めることが可能です。
八重黒龍(足利市の天然記念樹)
大藤棚の最後の1本が大変に珍しい八重黒龍藤の藤棚です。 八重黒龍藤は、野田藤系の黒龍藤の突然変異といわれている八重藤です。 この八重黒龍藤も早川農園から移植されたものです。 八重の藤棚としては日本一だそうで、1999年10月に足利市の重要文化財天然記念物に指定されています。
八重黒龍
濃い紫色の、長さ25cmほどの八重の総状花序で、香りが強く、花をポプリとしても使用するそうです。 少し遠くから見るとブドウの房の様にも見えます。 園内の最も中心部にある藤棚では「初めて見ました」という声が連続して聞こえてきます。
白藤の左側がトンネルです
白藤のトンネルは、白藤23本で構成された長さ80mのトンネルです。 白藤はムラサキ藤に較べると開花時期が少し遅く、今年はまだ咲き始めという状態でした。 白藤のトンネルもこれからという状況でした。
白藤のトンネルは未完成です
白藤のトンネルは、白藤の房が垂れ下がるトンネルの中の景観も素晴らしいですが、トンネルの外側からの景観も見事なものがあります。 しかしながら、今年はトンネルの外の景観もイマイチでした。
むらさき藤のスクリーン
足利フラワーパークの「大藤まつり」が4月15日(土)〜5月21日(日)まで開催されています。 今年は藤の開花が遅いため、5月14日(日)までの予定が一週間延長されました。 風来坊、いつにしようかと悩みましたが、東急田園都市線長津田駅から東急メトロ半蔵門線経由、東武伊勢崎線太田駅までの臨時直通列車「フラワーエクスプレス号」が運行されている5月5日に行くことにしました。
むらさき藤
田園都市線あざみ野駅発6時52分の「フラワーエクスプレス号」に乗車してアッと驚きです。 ほぼ満席ではないですか! 風来坊、最後尾の車両に移動してやっと座席を確保できました。 運行も2年目となり、運行日数も増えたことから多くの方に知られるようになったかと思います。 途中の、茂林寺前駅、館林駅で若干空いたものの大部分の乗客が足利フラワーパーク行きでした。
足利市駅からシャトルバスに乗車して約20分で到着です。 10時前に到着したためか、切符売り場も混雑することなくスムーズに入園することができました。 観光バスの駐車場はがら空きでしたが、園内はすでに大変な混雑です。「大藤まつり」の期間は7時に開園されるため、自家用車の人は混雑を避けるために朝早く来るためでしょう。 しかしながら、足利フラワーパークは園内が広いため、混雑の中にも比較的ゆっくり見学できました。
むらさき藤と白藤
白藤
足利フラワーパークの入口からショッピングセンターを通り抜けて、フラワーステージを左手に見て真っ直ぐ進むと、「白藤のトンネル」です。 「白藤のトンネル」を抜けた右手に「ムラサキ藤のスクリーン」があります。 ムラサキ藤が開花も大分進んでおり、見事なスクリーンが完成しつつありました。
きばな藤 一般的にはキングサリとして知られている花で、フジのような房に鮮黄色の蝶形花が咲くので、別名をキバナフジといわれています。 藤とは異なるキングサリ属です。 ヨーロッパではたいへんにポピュラーな春の花木で、房の長さは20〜30cmとフジよりは短いのですが、揃ってたくさん咲くのでかなり豪華です。 開花時期が遅くまだ殆ど咲いていませんでした。有毒植物だそうです。
きばな藤
うす紅藤
うす紅藤 足利フラワーパークで最初に開花する藤で、4月中旬に見頃を迎えるそうです。 全国各地に販売されている紅藤(園芸改良品種)とは異なる、野田藤の淡い40cm程度の優しい感じのする藤の花です。
クルメツツジと藤の路
散策路の左右に咲き誇る藤を眺めながら、花菖蒲の舞台、自然池を左手に見ながら進むと「長藤の大棚」です。 ここでは藤棚の下に入って藤を楽しむことができます。 「長藤の藤棚」から古代蓮の池左手に見ながら進むと、「クルメツツジと藤の路」となります。 クルメツツジがちょうど満開で、藤と見事な調和を奏でていました。
「クルメツツジと藤の路」エリアは上下2つの散策路があります。 下段は古代蓮の池を眺めながら散策できます。 上段は古代蓮の池とは反対側の山手に咲いている、満開のクルメツツジを眺めながら散策することができます。 「クルメツツジと藤の路」から古代蓮の池に沿って左手に進むと「きばな藤のトンネル」です。
古代蓮の池の展望
「きばな藤」のトンネルを抜けたところが世界でも珍しいと言われる「八重黒龍の藤棚」です。 少し強い藤の香りが充満しています。八重黒龍を堪能してクルメツツジを左手に見ながら進んだところが、足利フラワーパークの藤の目玉、大藤(野田の長藤)です。 ここには大藤棚が2つ並んでおり、夜間のライトアップでも素晴らしい景観を呈してくれるようです。
足利フラワーパークのパンフレットに、「世界が息を呑んだ美しさ」「800畳敷の大藤棚・700畳敷の大藤棚・世界でも珍しい八重の大藤棚。長さ80mの白藤のトンネル・長さ80mのきばな藤のトンネル。うすべに藤・ムラサキ藤・白藤・キバナ藤。290本もの藤の楽園」と書かれていました。 この時期、足利フラワーパーク内を歩くと、藤のおりなす景観に圧倒されます。
午後1時前に足利フラワーパークをあとにしましたが、シャトルバスは20分待ちで乗車できました。 タクシー乗り場もまだ行列ができていませんでした。 昨年はシャトルバスは1時間待ち、タクシー乗り場は50mの行列でしたから、少し帰りが早いと混雑ぶりも随分と違うようです。
四季彩の丘から大藤を望む
満開のクルメツツジ
アクセス(電車利用) 東武伊勢崎線足利市駅から料金200円のシャトルバス200円が、JR両毛線足利駅経由で運行されています。所要時間は約20分です。 タクシーは2800円程度です。 JR両毛線富田駅から徒歩10分です。
足利市駅からタクシーを利用すると帰りは1人200円の割引券が配布されます。 シャトルバスの乗降場からフラワーパーク入口まで200m程度ありますが、タクシーの乗り降り場は入口のすぐ近くです。 シャトルバスは20台程度でピストン輸送しているとのことですが、午後は渋滞で運行所要時間が長くなり、帰り客は相当待たされることになりそうです。
古代蓮の池を望む
アクセス(自家用車) 東北自動車道佐野藤岡ICから15分です。 ただし、混雑時はICから1時間以上かかるようです。 無料大型駐車場があります。 バス40台 普通車300台 そのほか有料の臨時駐車場もあります。
開園時間 大藤まつり期間は午前7時〜午後9時です。 通常は午前9時〜午後6時です。 入園料 入園料は時期及び開花状況によって異なります。 風来坊の訪問した時は、最高料金の1300円でした。下記のホームページで確認して下さい。
関連するホームページ 足利フラワーパーク 風来坊