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都心で感じる今昔物語 (H26.4.19)


第一京浜国道



西郷南州・勝海舟会見の図

JR東日本の「駅からハイキング」のイベント「都心で感じる今昔物語」に参加しました。細部説明は「三田・芝浦エリアで味わう旬の芝桜と風情ある観光都市を満喫しませんか。」です。

コースの概要は次のとおりです。

JR田町駅→慶應義塾大学(三田キャンパス)聖坂潮見坂蛇坂幽霊坂亀塚公園御田八幡神社芝ざくら芝浦商店街芝浦運河埠頭公園芝浦南ふとう公園運動広場(かいがんぱーく)カルガモ人工巣芝浦商店街JR田町駅(ゴール)


コースの歩行距離は約8km、歩行時間約2時間(施設での見学時間等を除く)、所要時間約3時間(施設での見学時間を含む)です。

写真を撮りながら散策し、所要時間2時間50分、約12,000歩でした。


第一京浜国道



慶應義塾大学東門

JR田町駅で受付を済ませ、西口に進むとエスカレータの傍に「西郷南州・勝海舟会見の図」が掲げられています。

西口から正面方向に100mほど進んだ「田町駅西口」交差点を左折し、第一京浜国道に沿って300mほど進むと「札の辻」交差点です。

「札の辻」交差点を右折し、400mほど進んだ左手が「慶應義塾大学」の東門です。



慶應義塾大学図書館


「慶應義塾大学」は、中津藩士の福沢諭吉が、藩命により江戸築地鉄砲洲(現在の中央区明石町)の中津藩中屋敷内に、安政5年(1858年)に開校した蘭学塾を起源とする、日本の代表的な私立大学の一つです。

明治4年(1871年)に、三田の島原藩中屋敷跡地を貸し下げられ、現在の本部所在地に移りました。


慶應義塾大学図書館



慶應義塾大学構内



慶應義塾大学構内



慶應義塾大学正門

赤煉瓦は長年にわたり慶應義塾の知のシンボルとして大きな役割を果たしてきたとされています。幕末に伝来した煉瓦建築は、地震国である日本では、明治・大正までの期間しか造られず、関東大震災などの災害でその多くは現存していません。

そのため、赤煉瓦と花崗岩による図書館(旧館)は、日本人によって設計された明治末の西洋建築として稀少な建造物です。

図書館(旧館)は、創立以来の歴史と伝統を感じさせる建物で、国の重要文化財に指定されています。


「慶應義塾大学」の正門から出て、「慶大正門前」の信号を渡り、左斜め前方の細い路地を進み最初の三叉路を右に進むと「聖坂」です。

「三田3丁目」の交差点のすぐ手前を右に進むことになります。

「聖坂」は中世に開かれた道で、高野聖(商人を兼ねた高野山の僧)が開いたためとも、高野聖のための宿所があったためとも伝えられています。


聖坂



潮見坂

「聖坂」を200mほど進んだ信号のある三叉路を右折すると「潮見坂」です。

かつては、坂の上から芝浦の海辺一帯を見渡し、潮の干満を知ることができたため「潮見坂」と名付けられたとのことです。

「潮見坂」を上り、突き当たりを左折して「普連土学園高」の塀に沿って道なりに進むと裏手の高台に出ます。

突き当たりを左折すると下り坂になります。「蛇坂」です。



普連土学園高


かつては付近の藪から蛇が出ることがあったため、その名がついたとされる坂です。

現在は蛇とは無縁のようですが、大都会・港区にあって静かな狭い坂道で、その名前の由来も頷ける感じです。

「蛇坂」を下った左右の通りが「桜田通り」で右方向に300mほど進むと「慶應義塾大学」正門です。


蛇坂



慈眼禅寺


慈眼禅寺



幽霊坂

左折して100mほど進んだ左手が「慈願禅寺」です。

「慈願禅寺」の手前を左折し、道なりに進むと緩やかな坂道が続きます。「幽霊坂」です。


道の両側に寺院が並び、もの寂しい雰囲気であったため、その名がついたとされています。

現在も道の周囲には多くに寺院が建ち並んでいます。



亀塚公園



亀塚


坂の頂上の丁字路を左折し50mほど進んだ右手が「亀塚公園」です。

古墳時代以降に築造された小高い亀塚があり、それが「亀塚公園」の由来です。

円憤状の盛り土が存在するものの、副葬品を含めて何も見つかってないことから、古墳ではないようです。

亀塚公園の名にちなんで、亀のスプリング遊具が設置されています。


亀塚



南斜面の階段

また、園内では、都心では珍しくなったカントウタンポポが保全されており、毎年4月から5月の開花時期に合わせて開放しているとのことでしたが、見逃してしまいました。

「亀塚公園」の入口の反対側の斜面に、昭和19年に階段が整備され、園内を通って三田三丁目と四丁目を行き来することが可能になったとのことです。

今回はその階段を降りて、階段の下にある「御田八幡神社」を訪ねました。



御田八幡神社


「御田八幡神社」は、和銅2年(709年)に創建された、約1300年の歴史を誇る古社です。

誉田別尊命(八幡神)を主祭神とし、天児屋根命、武内宿禰命を相殿神としています。

海側斜面に位置しており、江戸時代には直ぐ正面に東海道が走り、その向こうは江戸湾の海浜が開け、風光明媚であったとのことです。

明治40年代芝浦の埋め立てが始まりその面影を失いましたが、周囲の木々の剪定は最低限にとどめられ、あたり一面薄暗く蕭蕭とした雰囲気を漂わせています。


御田八幡神社



芝桜



芝桜



芝桜

「御田八幡神社」から第一京浜国道に沿って来た方向に200mほど進んだ、住友不動産三田ツインビル西館の裏手の斜面に芝桜が咲いていました。

ビルの裏手が公園のように整備され、その中に階段や散策路が設けられており、散策しながら芝桜を楽しむことができるようになっています。


また、階段を登ったところに「元和キリシタン遺跡」の碑が建っています。

徳川3代将軍家光が、元和9年(1623年)、キリスト教信者50人を処刑した場所です。

刑場のあった高輪大木戸の石垣の一部が残され、石碑が設置されています。


元和キリシタン遺跡



札の辻交差点歩道橋から第1京浜国道東方向の展望



札の辻交差点歩道橋から第1京浜国道東方向の展望 高いビルの右側が芝桜



札の辻交差点歩道橋から桜田通り 三田方向の展望



芝浦商店街

芝桜のある場所から第一京浜国道に沿って100mほど進むと「札の辻交差点」です。

歩道橋を利用して交差点を右折し、100mほど進むとJRの陸橋です。

陸橋の下を東海道新幹線、東海道線、山手線、京浜東北線などさまざまな電車が通過していきます。

陸橋を渡って200mほど進んだ「三田警察署前」の交差点を左折し、300mほど進むと「田町駅東口交差点」です。


「田町駅東口交差点」の周囲が「芝浦商店街(芝浦商店会)」です。

「芝浦商店街(芝浦商店会)」は、田町駅東口から「芝浦三丁目交差点」までのなぎさ通りと、新芝運河・新芝北運河・芝浦南運河に囲まれたエリア一帯に広がる商店街です。

約150軒のさまざまな店舗が建ち並び、買い物や飲み食いには事を欠きません。


芝浦商店街



芝浦運河



運河沿いの遊歩道

「田町駅東口交差点」を通過して、200mほど進むと「鹿島橋」で、橋を渡ると道路の右側が運河沿いの遊歩道になります。

運河沿いの遊歩道を300mほど進んだ大きな交差点を左折して、300mほど進むと「芝浦1丁目交差点」です。


「芝浦1丁目交差点」を右折して100mほど進むと「南浜橋」で、橋の下が「芝浦運河」です。

「芝浦運河」は、湿地帯であった東京湾周辺が埋め立てられ、水運として開かれた、東京の古い運河の一つです。

運河には数多くの水鳥が姿を見せ、ハジロやマガモなど季節ごとにさまざまな鳥を観察できるとのことです。


運河沿いの遊歩道



運河沿いの遊歩道


運河沿いの遊歩道



芝浦運河



日の出水門

「南浜橋」を渡り200mほど進んだ丁字路を右折して100mほど進むと「日の出水門」です。

東京港には19基の水門があり、そのうち4基(古川水門、日の出水門、高浜水門、天王洲水門)が芝浦港南地区にあります。

水門は、外郭堤防により仕切られた東京港の外水域と内水域との堺に設置され、高潮等で外水域の水位が高くなった場合に水門を閉鎖して内水域の水位上昇を防いでいます。



埠頭公園


「日の出水門」から100mほど進んだ交差点を右折し、100mほど進んだ「浦島橋」の交差点を左折して400mほど進んだ左手が「埠頭公園」です。

明治43年(1910年)、白瀬中尉らが芝浦から204トンの木造船開南丸で日本初の南極探検に出発しました。これを記念して開南丸のレリーフとペンギン像のある記念碑が建っています。


埠頭公園



埠頭公園

また、この付近は大正9年(1920年)に発足した、日本初のプロ野球チーム「日本運動協会」が本拠地として使用した芝浦球場がありました。これにちなんで園内には少年野球場があります。

園内には、開南丸を模倣した船の木製遊具や南極大陸を表した滝と池などの施設が造られ、少年野球場も人工芝、ナイター照明、観覧席などの整った近代的な球場になっています。



ラインボーブリッジ



ラインボーブリッジ


「埠頭公園」から南方向に100mほど進んだ最初の信号を左折し、100mほど進んだ最初の信号を右折して200mほど進むと左手がレインボーブリッジを歩いて渡ることのできる入口です。

入口を右手に見てそのまま進んだ左手が「芝浦南ふ頭公園運動広場(かいがんぱーく)」です。


ラインボーブリッジ



ラインボーブリッジ

「芝浦南ふ頭公園運動広場(かいがんぱーく)」は、レインボーブリッジの下に位置し、運動広場などスポーツ施設の充実した公園です。

海岸沿いの遊歩道からは東京湾やお台場、晴海方向の夜景を楽しむことができます。


レインボーブリッジへの入口まで戻り、左折して道なりに300mほど進むと「汐彩橋交差点」で、さらに200mほど進むと「渚橋」です。

この渚橋の下の芝浦西運河に、芝浦港南地区総合支所の職員と地域の人々が協議して設置した「カルガモ人工巣」があります。


ラインボーブリッジ



カルガモ人工巣



芝浦運河

巣の清掃や子育ての観察を通じて、世代間交流や地域交流のためのコミュニティの場作りを目指しています。

平成19年12月に設置してから、毎年雛が誕生しているとのことです。

カルガモは、一般的に4月〜5月が産卵期で、6月〜7月後半まで数回にわたってヒナが誕生し、8月頃まで子育ての風景を見ることができます。


「渚橋」を渡ったところが「芝浦商店街」で、道なりに500mほど進むとJR田町駅東口(ゴール)です。


            風来坊


芝浦商店街


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