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小石川後楽園の枝垂れ桜
小石川後楽園は桜の本数は55本と小規模ですが、3本の素晴らしい枝垂れ桜があります。この枝垂れ桜はソメイヨシノよりも少し早く見頃を迎えます。 今年は桜の開花予想は当初は平年並みないしやや遅めということでしたが、小石川後楽園のしだれ桜も六義園の枝垂れ桜同様になかなか開花宣言がありません。
小石川後楽園は、3月24日に「園内の桜はオオカンザクラ、カンヒザクラが見頃を迎え、シダレザクラが開花しました」とホームページに掲載されました。 翌日ソメイヨシノの開花宣言がありましたので、ソメイヨシノと僅か1日違いの開花宣言でした。
開花1週間後の31日頃が見頃かなと思っていましたが、25日から初夏を思わせるような日が続いたため、あっという間に見頃を迎えたようです。 小石川後楽園には3本の大きな枝垂れ桜があります。 入口から入った正面にある枝垂れ桜の開花が一番早く、次に正面の枝垂れ桜から渡月橋に向かう途中にある枝垂れ桜が咲き、最後にその奧にあるピンクの枝垂れ桜が咲きます。
29日に少し早いかなと思いつつ訪ねたところ、入り口正面のシダレザクラとすでに満開でしたし、次のシダレザクラも見頃でした。 一番奥のピンクの枝垂れ桜は、遙かに見上げる大木で、小石川後楽園では一番見応えがあります。 この枝垂れ桜もすでに8分咲き程度でした。
翌30日は、関東地方は春の嵐となり、20mを超える強風が吹き荒れました。 南風が吹いたため、強風下で、ソメイヨシノは満開宣言がありました。 29日は訪ねた時間が遅く、写真を殆ど撮れていませんでしたので、散ってしまったかもしれないと思いつつ、31日に再度訪ねました。 案の定、29日に見頃だった入り口正面の枝垂れ桜は殆ど散ってしまっていました。 しかしながら、満開前だった残りの2本は、ラッキーにも見頃でした。
小石川後楽園は水戸黄門ゆかりの大名庭園です。 江戸時代初期、寛永6年(1629年)に水戸徳川家の祖である頼房が、江戸の上屋敷の庭として造ったもので、二代藩主の光圀の代に完成した庭園です。 庭園の様式は池を中心にした回遊式築山泉水庭園になっています。
小石川後楽園の桜
光圀は作庭に際し、明の儒者である朱舜水の意見をとり入れ、随所に中国の名所の名前をつけた景観を配し、中国趣味豊かなものとなっています。 また、各地の景勝を模した湖・山・川・田園などの景観が巧みに表現されています。
庭園の名前も、中国の「岳陽楼記」の中の「天下の憂いに先立って憂い、天下の楽しみに遅れて楽しむ」から「後楽園」と名付けられました。 小石川後楽園は小石川台地の先端にあり、神田上水の分流を引入れ築庭されました。 また、光圀の儒学思想の下に築園されており、明るく開放的な六義園と好対照をなしています。
小石川後楽園内庭
小石川後楽園は昭和27年3月、文化財保護法によって特別史跡及び特別名勝に指定されています。 特別史跡と特別名勝の二重指定を受けているのは、都立庭園では浜離宮とここの二つだけです。 全国でも京都の鹿苑寺(金閣寺)、慈照寺(銀閣寺)、醍醐寺三宝院、奈良の平城京左京三条二坊宮跡、厳島を合わせ7ヶ所だけだそうです。
小石川後楽園の庭園のすぐ隣には東京ドームがあります。 桜の景観を撮る場合も、東京ドームは気にかかります!
今回も何枚か撮ってみました。
アクセス 都営地下鉄大江戸線飯田橋下車 徒歩2分 JR総武線・東京メトロ東西線・有楽町線・南北線飯田橋下車 徒歩8分 東京メトロ丸ノ内線・南北線後楽園下車 徒歩8分 入園料 300円
関連のホームページ 小石川後楽園 風来坊