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昭和記念公園のシモバシラ (H23.1.7&1.10)


こもれびの丘南斜面のシモバシラ



こもれびの丘南斜面のシモバシラ

昭和記念公園にシモバシラを見に行ってきました。

今回紹介するシモバシラは、地表に出来るシモバシラではなく、「シモバシラ」という草木の茎の根元に出来る氷柱です。


シモバシラは宿根性の多年草です。

高さ40〜70cm程度で、茎の断面は四角形をしています。

9月から10月頃に枝の上部の葉の脇に、片側だけにほぼ真横に向かって釣り鐘状の白い花が咲きます。


シモバシラの花



こもれびの丘南斜面のシモバシラ



こもれびの丘南斜面のシモバシラ

このシモバシラの生えていたところには、冬になると枯れた茎の根元に霜柱のような氷の結晶ができます。

このためシモバシラという名前が付けられたとのことです。

普通よく見かける地表に出来る霜柱とは別の現象です。


シモバシラの茎は冬になると枯れてしまいますが、地中にある根はその後も活動を続け、水を吸い上げて茎に送り続けます。

地上部の茎に送られた水は、普通はただの「水」ですが、外気温が氷点下になると水が凍って、茎から氷柱ができます。


こもれびの丘南斜面のシモバシラ



こもれびの丘南斜面のシモバシラ



こもれびの丘南斜面のシモバシラ

氷の結晶ができるには、いくつかの条件があります。

気温が氷点下ぐらいにまで下がった早朝

気温が下がると、水は外気に触れて少しずつ凍っていきます。

風が弱い、または無風のとき

風が強いと水滴が吹き飛ばされて凍りにくい


雨や雪が降っていないとき

雨が降ると水が凍ることができない。また、雪が降ると雪の水分がかかってしまうため氷ができにくい。

これらの条件が揃うと、地上に吸い上げられた水分が茎からはみ出して「氷」となって現れます。


こもれびの丘南斜面のシモバシラ



こもれびの丘北斜面のシモバシラ



氷柱で破壊されたシモバシラの茎

また、茎は冬にはそもそも枯れていますので、縦方向に裂けやすくなっています。

そうなると水は茎の上の方には登らなくなって、茎の裂け目から横に広がって凍るようになり、氷も左右に展開されたとても美しい姿になります。

まさに氷が造った芸術品といえます。



氷柱で破壊されたシモバシラの茎


こもれびの丘北斜面のシモバシラ


この現象は、地中の根が凍るまで続きます。

また、この「氷の結晶」の現象は、早朝見られたとしても10時頃には気温が上昇して全て溶けてしまうことになります。

ただし、陽の当たらない気温の低い場所では、日中も氷が溶けずに残ることがあります。


こもれびの丘北斜面のシモバシラ



こもれびの丘北斜面のシモバシラ

一度このシモバシラが出来ると茎の構造は壊れてしまうので、一つの茎から一年に一度だけシモバシラを咲かせることが出来るとのことです。

しかも、見事なシモバシラが出来るのは、初めての寒波で急激に冷え込んだときだとか!

したがって一番の見頃は12月だそうです。


ネットの友人から昭和記念公園のシモバシラが見頃との情報がありましたが、12月はイルミネーションの追っかけに忙しくてなかなか行くことができまず、今年の1月7日にやっと行くことができました。

場所はこもれびの丘ということですが、昨年秋に白いホトトギスを撮影に行った時に、シモバシラの花を撮影しましたので場所はわかっていました。



こもれびの丘北斜面のシモバシラ


こもれびの丘北斜面のシモバシラ


こもれびの丘の南斜面に行くと昨年秋に青々としていたシモバシラは全て枯れており、枯葉の間に茎のみが残っていました。

そして茎の根元に白いシモバシラを見ることが出来ました。

撮影に来ていた人の話では「本日は風が強いのでシモバシラが小さい。一昨日の方が良かった」とのことでした。



サイクリングロード傍のシモバシラ いくつもの茎の結晶が連なって


しかし、初めて撮影できましたので小さくても満足でした。

ネットの友人がシモバシラを撮影に行きたいとのことで10日に再チャレンジしました。

しかし、この日も風が強かったためにこもれびの丘南側斜面は全滅状態でした。

幸いこもれびの丘北側斜面でシモバシラに出合うことができました。


サイクリングロード傍のシモバシラ



サイクリングロード傍のシモバシラ

さらに、サイクリングロードの傍にあるとのネットの友人の情報から、今回は自転車を借りて行ったところ、地表に氷の結晶がありました。

この結晶はあまり上に伸びてないので、シモバシラではないだろうと思っていましたが、帰宅して写真を見るとシモバシラの茎の周りの氷柱でした。



サイクリングロード傍のシモバシラ いくつもの茎の結晶が連なって


この付近はシモバシラの茎が短く刈り取られてしまっているため、水があまり上昇できず地表付近に氷の結晶を造っているようです。

しかもいくつもの茎の結晶が繋がって横に広がり、いろいろなかたちの結晶ができていました。


サイクリングロード傍のシモバシラ



サイクリングロード傍のシモバシラ いくつもの茎の結晶が連なって



サイクリングロード傍のシモバシラ

花木園展示棟前にもあるとのことで訪ねましたが、小さなシモバシラしか見ることが出来ませんでした。

シモバシラの見頃の時期は12月ということですので、次回は今年の12月に訪ねたいと思います。



こもれびの丘北斜面のシモバシラ



アクセス


西立川口 JR青梅線西立川駅から徒歩2分

このほか立川口、昭島口、玉川上水口、砂川口があります。


こもれびの丘北斜面のシモバシラ



こもれびの丘北斜面のシモバシラ


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