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千葉公園の大賀ハス (H23.7.4)


千葉公園大賀ハス



蓮華亭

千葉公園は千葉市初の総合公園として、戦災復興計画に基づいて陸軍の鉄道第一連隊跡地に整備された公園です。

公園内には野球場、プール、体育館等の運動施設や綿打池があります。

春には660本の桜が咲く花見の名所として知られ、6月下旬から7月の間は大賀ハスの観賞地となっています。


大賀ハスは、昭和26年(1951年)に、大賀一郎博士が、千葉市内の検見川(現在の東京大学総合運動場)にて発掘し、その後、発芽・生長・開花させた、推定2000年前の古代のロマンを秘めた美しい花です。

昭和27年(1952年)に千葉公園に分根され、弁天池(綿打池の下池)で栽培されました。


蓮華亭



千葉公園ハス池



千葉公園ハス池

大賀ハスは、昭和29年(1954)に千葉県の天然記念物に指定され、千葉市が政令指定都市になったのを記念して、平成5年(1993年)に千葉市の花に指定されました。

同年約1000平方メートルのハス池が整備され、翌年の平成6年(1994年)には蓮華亭が整備されました。


蓮華亭は、千葉市の花である「大賀ハス」がより多くの市民に親しまれるように建てられた大賀ハスの展示史料館です。

蓮華亭では、大賀ハスを主体とした花ハスの生態や文化など、ハスに興味を持ってもらうためのパネル展示が行われています。

蓮華亭の屋根の形は、ハスの葉っぱのデザインになっています。


千葉公園ハス池と千葉都市モノレール



千葉公園ハス池



ハス池の大賀ハスと綿打池

ハス池のパネルに大賀ハスの4日間が掲示されていました。

ハスの蕾が水中から顔を出してから約18日から20日で開花します。

蓮の花は早朝から咲き始、その容姿は日ごとに変化します。一番美しいのは2日目です。

蓮の花は3日間開閉を繰り返し、4日目には弁はすべて散ります。

花の色も2日目以降の花弁から少しずつ退色します。


1日目

朝5〜6時頃から花弁の先が少しずつ開きます。

7時から8時頃にかけて3〜5cmぐらい開き、その後10時頃にかけて閉じます。


ハス池の大賀ハスと綿打池



千葉公園ハス池と綿打池



ハス池の大賀ハスと綿打池

2日目

花は早朝4時頃から少しずつ開きます。

6時から7時頃にかけて満開になります。

6時ごろから花粉から香りが出て昆虫が集まって受粉が行なわれます。この頃が蓮の花がもっとも美しいとのことです。

天気が良ければ9時頃から閉じ始め11時頃には完全に閉じます。


3日目

早朝の4時頃から少しずつ開花を始め、7時頃に花弁は満開になります。12時過ぎまで開いたたままの姿が続きます。

雌蘂の先端が黒ずんでくると受精が行なわれたことがわかります。

午後3時頃には花弁が閉じ始めますが、2日目のように完全には閉じません。

花弁の退色が進み2日目より薄くなります。


ハス池の大賀ハス



千葉公園ハス池と綿打池



ハス池の大賀ハス

4日目

緩く閉じていた花弁が開き始め7時から8時頃までにほぼ全開になります。

花托の上面は緑が濃くなり雄蘂も乱れてきます。

花弁の退色も3日目より進み、11時過ぎになると花弁が少しずつ散り始め午後3時過ぎには完全に散ってしまいます。


ハス池のパネルに「大賀ハスや花ハスについてよくある質問」がまとめられていました。

何時ころに見にくるのが良いですか?

花の色、姿が共に最も美しいのは開花2目で、6〜7時に満開となります。
9時頃から閉じはじめ昼前には完全に閉じますので、なるべく早い時間(7〜8時)の鑑賞がおすすめです。

なお、曇りの日の方が長い時間、花を楽しめますが、晴れている方が色は鮮やかです。


ハス池の大賀ハス



ハス池の大賀ハス



大賀ハス

ハスは開花するとき音がするそうですが?

朝、目が覚めたコイやフナが水面の虫などを吸い込むときの音、また、葉の露の玉が転がり落ちる音…これが聴く人によれば「ぽん」と聴こえハスの花音と思うのではないでしょうか。実際に音はしないのに音がしているように聴こえる、つまり「風流音」です。

一方、レコ−ダ−で採る音「科学音」は、音がするかしないか科学的に調べる方法です。放送局や新聞社が間に立って開花音のテストを行った結果、ハスの花が咲くときは音がしないと科学的に判定され、今では無音が定説となっています。


ハスの花は、香りがするの?

「香り遠くしてますます清く」(香遠益清)と称えられるハスの香です。

資生堂開発研究所の蓬田勝之氏は、ハスの花約50種の雄しべを使って香りを捕集し、その構成成分を分析した結果、すがすがしい花の香りの大部分は雄しべから放出されていることを明らかにしています。

さらに開花中の香気成分は、開花1日目、2日目、3日目と開花の経過とともに増加していく事実も明らかにしました。(榎本輝彦「花はす栽培」から)


大賀ハス



大賀ハス



大賀ハス

花が終わった後の花托(果托)はどうするの?

千葉公園のハス池では、大賀博士から分根された大賀ハスの遺伝子を保存するため、蓮根による栄養繁殖によって栽培しています。

種子繁殖を行わず、そして、他のハスと交雑しないよう、実を結んで池に落下する前に花托(果托)は刈り取っています。


千葉公園ではハスの開花状況をチェックしています。

千葉公園のハス池で栽培している大賀ハスは、例年、6月上旬に第一花が開花し、6月下旬から7月上旬に開花のピークを迎え、8月中旬に咲き終えるとのことです。

今年の大賀ハスは、6月24日頃から見ごろとなり、7月1日頃にピークを迎え、7月14日頃に見ごろを終えると予想されています。


大賀ハス



大賀ハス


大賀ハス



大賀ハス

6月22日に花の蕾が500本を超え、6月24日に開花数が104本、27日に260本、30日に450本、7月2日に616本、7月3日に今季最高の720本を数え、その後、7月4〜5日には、開花数が半減しています。

今年の開花の経過は、6/25〜6/27に170本の加増、6/29〜6/30に240本の増加、7/1〜7/3に272本の増加と、3段ロケットのような急上昇の軌跡を描いてピーク(最盛期)を迎え、その後、急降下するように花数が減少したと分析されています。



大賀ハス


風来坊に行った7月4日の開花数は395個で、新たな開花が91個ありましたが、前日比300個以上の減少となりました。

これは、早朝から風が強く、4日目の花が早めに散ってしまったことも影響していると考えられるとのことでした。

千葉公園の7月4日の開花情報に、風来坊の姿が映っています。

油断大敵でした(笑)


大賀ハス



大賀ハス


アクセス

千葉都市モノレール千葉公園駅から徒歩1分


JR千葉駅から徒歩10分



大賀ハスとトンボ


大賀ハスとトンボ



関連するホームページ

 千葉公園



      風来坊


大賀ハス


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