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総帆展帆(海フェスタよこはま2009)その1 (H21.7.20)

初代日本丸の総帆展帆(日本丸メモリアルパーク)


初代日本丸の総帆展帆



初代日本丸


「海フェスタ」は、「海の恩恵に感謝し、海洋国日本の繁栄を願う日」という「海の日」本来の意義を再認識し、3連休をより有効に活用し海に親しむ環境づくりを進めることを目的として、毎年全国の主要港湾都市において開催されています。



このイベントは、昭和61年から「海の祭典」として行われており、 平成15年から「海の日」が7月の第3月曜日となり3連休化されたことを契機として、 同年から「海フェスタ」と名称が改められました。





登檣礼のためマストに登るボランティア


登檣礼のためマストに登るボランティア


平成21年は、開港150周年を迎える横浜で開催されることになりました。


横浜での開催は、平成元年の開港130周年記念事業「第4回海の祭典」以来です。

「海フェスタよこはま2009」は、7月18日(土)〜26日(日)の間、開催されました。



「海フェスタよこはま2009」では、船の一般公開や体験航海、海フェスタコンサート、海の写真展、海の総合展など、数多くの船を招いてさまざまなイベントが開催されていました。

その中で、海の記念日の7月20日には初代日本丸、日本丸、海王丸の帆船3隻による総帆展帆が行われました。

3隻揃っての総帆展帆は今回が初めてとのことです。


日本丸メモリアルパークでは、初代日本丸の総帆展帆及び登檣礼(とうしょうれい)が行われました。



登檣礼



登檣礼・ごきげんよう


登檣礼・ごきげんよう



総帆展帆の準備作業



逐次展帆する初代日本丸



この間、地球を45
.4周する距離、延べ183万kmを航海しています。

昭和59年(1984年)に横浜市に誘致され、翌年から一般公開されています。

ボランティアの協力ですべての帆を広げる総帆展帆を年12回実施するほか、青少年向けに海洋教室を開催しています。

帆を広げた美しい姿は、「太平洋の白鳥」と呼ばれていました。

初代日本丸は昭和5年(1930年)に建造された、船員を養成する練習帆船です。

長さ97m、幅13m、総トン数2278トンで、定員は138名です。

マストは4本あり、最高のマストの高さは水面から46mです。

帆は29枚で、畳1245枚分に相当します。

昭和59年(1984年)に引退するまでの54年間に、11425名の実習生を育てました。


逐次展帆する初代日本丸



逐次展帆する初代日本丸



登檣礼の起源は明らかではないようですが、16世紀イギリス海軍の記録に見られるということですから、相当古い歴史があるようです。

皇族らの送迎、司令官や艦長の交代の際や、出征、遠洋航海など壮途に就く船に敬意を表する礼式だったそうです。

現代の登舷礼は登檣礼の名残とのことです。


初代日本丸の総帆展帆及び登檣礼は10時30分から行われました。


総帆展帆は、帆船がすべての帆を広げることです。

登檣礼は英語で「Man the yards」といい、各ヤード(帆桁)に人員を配して行う帆船で最高の挨拶です。




逐次展帆する初代日本丸



総帆展帆完了の初代日本丸


そして、指揮官の「脱帽」「ごきげんよう」の号令に合わせて、全員で「ごきげんよう」と発声しながら帽子を振り、これを3回繰り返します。


外国の海軍所属の帆船では、ヤードの上に立つ昔からの方式をとっているところがほとんどです。

日本の練習帆船では、安全を考慮してフートロープに立つ方式をとっています。


10時30分になると、約100名のボランティアが次々とマストに登り、各ヤードの配置につきます。


そして、笛の合図でヤード上の人は岸壁側に注目する敬礼を行います。

敬礼が終わると、船首(バウスプリット)にいる指揮官が後ろを向きます。




総帆展帆作業完了の初代日本丸



総帆展帆した初代日本丸



総帆展帆した初代日本丸



総帆展帆した初代日本丸



登檣礼が終わると、総帆展帆の準備が行われます。

初代日本丸の帆は全部で29枚ですが、この帆は自動的に開いたり閉じたりするのではなく、すべて手作業で広げていきます。

まず、各ヤードに配置されたボランティアがヤードに巻きつけられている紐を解いて、帆を広げる準備を行いました。

帆を広げる準備が完了すると、マストを降りて甲板に集合します。

次に、定められた順番に従って、掛け声とともに帆にかけられている綱を人力で引っ張ることによって、帆を広げていきます。



3本のマストの帆がほぼ同時に開くように逐次作業が進められていきます。


約1時間で、29枚の帆が見事に広げられました。

帆の広がった初代日本丸は、「太平洋の白鳥」と呼ばれるだけあって、見事なものです。

日本丸のドックの周囲は、下段、上段のみでなく桜木町駅からランドマークに渡る歩く歩道の上まで見学者で溢れていました。

風来坊は総帆展帆作業の始まる45分前にドックに到着しましたので、左船首から作業の状況を撮影することができました。


総帆展帆した初代日本丸



ドックの周囲で総帆展帆作業を見学する人達



総帆展帆した初代日本丸


初代日本丸では年間12回の総帆展帆が行われます。

今年の以後の予定は、8月9日、8月30日、9月13日、10月4日、10月25日、11月15日です。

展帆作業は10:30〜11:30、畳帆作業は15:00〜16:00です。

ただし、11月15日の畳帆は14:30〜15:30です。





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        風来坊


初代日本丸とランドマークタワー


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