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殿ヶ谷戸庭園のレンゲショウマ
レンゲショウマは太平洋側の山地の落葉林内に生えるキンポウゲ科の多年草で、細長い花茎を伸ばし、約3〜4cmの下向きの花を付けます。 花が下から見上げるとハス(蓮)の花に、葉がサラシナショウマ(晒菜升麻)に似ているので、レンゲショウマ(蓮華升麻)の名がつけられたといわれています。
レンゲショウマの群生地として有名なのが奥多摩の御岳山です。 ケーブルカー御岳山駅より徒歩約10分の富士峰園地北斜面に約5万株のレンゲショウマが自生しており、群生地としては日本一といわれています。 今年も8月1日(水)から8月31日(金)の間、第10回「レンゲショウマまつり」が開催されています。
レンゲショウマは、御岳山のレンゲショウマまつりが、今年で10回目ということに象徴されるように、近年、急に人気が出てきた花です。 御岳山へのアクセスは、JR青梅線御嶽駅からバスでケーブルカーの滝本駅まで行き、さらにケーブルカーで御岳山駅まで登る必要があります。
御岳山は東京都内とは思えないほどの自然豊かな公園で、山の上に宿泊施設もあることから、夏休みは子供たちを含む数多くのハイキング客で賑わいます。 一方、御岳山のレンゲショウマの見頃も8月であることから、特に週末は大変な混雑になります。 駐車場も150台程度と狭く、すぐに満車となります。
御岳山に行くのは大変ですが、都内には鉢植えのレンゲショウマを楽しむことができる場所がいくつかあります。 今年は殿ヶ谷戸庭園と昭和記念公園を訪ねてみました。 御岳山のレンゲショウマの見頃は8月中旬から下旬ですが、鉢植えのレンゲショウマは見頃の時期が御岳山よりは随分早く、7月下旬から8月上旬です。
レンゲショウマの蕾
殿ヶ谷戸(とのがやと)庭園はJR中央線国分寺駅南口から徒歩2分のところにあります。 エッ! 都会のこんな真ん中に本当に庭園があるの? といった場所です。 しかし、道路から少し奥まった門を入ると、そこには都会の騒音とはかけ離れた別世界が広がっています。
殿ヶ谷戸庭園に入ると、入り口からすぐのところにレンゲショウマ2鉢、キレンゲショウマ1鉢が展示されていました。 1鉢のレンゲショウマは、随分開花しており十二分に楽しませてくれました。 まだ、蕾も多く暫く楽しむことができそうです。
殿ヶ谷戸庭園には自生のレンゲショウマあるという情報があり、庭園内を散策してみました。 殿ヶ谷戸庭園は、国分寺崖線の南の縁にあって典型的な段丘崖を含んだ地形に造られています。 広さが18万平方メートル程度の比較的小さな庭園であり、かつ傾斜地にあることから散策路も比較的狭く、庭園内には順路が設けられています。
キレンゲショウマ
自生のキレンゲショウマ
順路に沿って歩いていくと斜面に下側にキレンゲショウマの群生している場所がありました。 次郎弁天池のすぐそばです。 次郎弁天池には「ハケ」と呼ばれる水量豊かな湧き水があり、段丘崖の南を流れる野川の水源の一つとなっています。
自生のレンゲショウマ
次郎弁天池の側の散策路を進み坂道を登ったところが紅葉亭です。 紅葉亭という名前のとおり、次郎弁天池を眼下に見下ろしながら、素晴らしい紅葉を一望できる場所です。 レンゲショウマはこの紅葉亭の裏側に自生していましたが、まだ殆どが蕾でした。 また、自生している数も10株程度です。
殿ヶ谷戸庭園の入口
昭和記念公園のレンゲショウマ
昭和記念公園の花木園展示棟前で、鉢物のレンゲショウマが毎年展示されています。 鉢植えであり、群生している御岳山とは較べものにはなりませんが、それでも御岳山にまではなかなか行くことができないという人にとっては、レンゲショウマに出逢うことのできる穴場といえます。
殿ヶ谷戸庭園に引き続いて昭和記念公園を訪ねました。 今年は2鉢のレンゲショウマが展示されていました。 立派に成長したレンゲショウマで、可憐な花を咲かせるとともに、数多くの蕾が見られました。 8月上旬までは楽しめる感じでした。
御岳山のレンゲショウマの見頃は8月中旬〜下旬ですが、昭和記念公園や殿ヶ谷戸庭園の鉢植えのレンゲショウマは見頃が少し早く、7月下旬から8月上旬のようです。 昭和記念公園では、8月1日からサギソウまつりが開催されますが、その時期にレンゲショウマを観賞できればラッキーですね。
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