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目黒のさんま祭り
「目黒のさんま祭り」が9月6日(日)に開催されました。 「目黒のさんま祭り」は、土地高騰によって昔ながらの人々が出て行ってしまい、ビルだらけの冷たい街になってしまった目黒駅前に、「昔ながらの暖かさを取り戻す」ことを目指して、目黒駅前商店街振興組合青年部が大同団結して、平成8年から開催しているものです。 今年が14回目です。
このイベントのきっかけは、「さんまは目黒のかぎる!」のオチでおなじみの古典落語「目黒のさんま」です。 「目黒の良さ」と「さんまの良さ」の両方をわかってもらうために、さんまを炭焼きと生で無料配布してお客さんに楽しんでいただこうというものです。 例年15000人以上のお客さんがあるとのことです。
さんまを焼いています 右の隙間はさんまを受け取るための場所です
はい! 裏返しです!
「目黒のさんま祭り」を始めたところ、宮古のさんまを使っていた縁で岩手県宮古市から「さんま」の、また「さんま」といえば「すだち」ということで「すだち」の日本一の産地、徳島県神山町から「すだち」の、さらに栃木県塩原市高林からは炭焼きさんまの必需品である大根おろしの大根の、それぞれ無料提供の申し出があって今日に至っています。
このような経緯もあって盛大になった「目黒のさんま祭り」は、今年も6000匹の新鮮さんま、100000個の芳醇すだち、500本の辛味がおいしい大根が準備されたとのことです。
さんまを焼いています
TBSルポライター 右はカメラマンの行列
ネットの友人から「目黒のさんま祭り」の紹介があり、さんま祭り開始時刻10分前の9時50分にJR目黒駅に着いたところ、改札口の外側は待ち合わせの人たちで大変な賑わいでした。 昨日テレビで放映されたとのことですから、賑わっているのかなと思いつつJR目黒駅東口の階段を降りてびっくりです。
美味しそうに焼けています
目の前の目黒通りは、すでにさんまを焼いている煙がたなびき、さんまの匂いがプンプンしています。 そして煙の出ている付近は大勢の人で埋まっています。 さんま6000匹が無料提供ということでしたので、ゆっくり食べられると思ってきたのは大間違いだったようです。
目黒通りの道路2車線が閉鎖されてそこに「炭焼さんま食べ放題会場」が設けられています。 会場では10個所程度でさんまが焼かれており、焼け次第お客さんに提供されます。 会場内は一方通行になっており、先ず皿と箸を受け取り、次に焼けたさんまを受け取ったならばそのまま進み、さんまにすだちをかけてもらい、大根おろしを載せてもらって、裏側のテーブル席に進むという仕組みです。
風来坊の到着した10時にはすでに焼けたさんまが提供されていました。 そして、炭焼さんま食べ放題会場の入り口には長蛇の列が。 何処まで続いているのかな? と少し辿ってみましたが、200mほど先の高速道路の下から右に曲がって延々と続いているようで、列に並ぶのは諦めました。
さんまをが焼けました
はいどうぞ!
10時30分過ぎにさんまをゲットした方に伺ったところ、8時過ぎから並んでいたとのことです。 地元の人たちは朝の6時ごろから並ぶようですし、先頭の人は昨夜から並んでいたとか・・・ 「目黒のさんま祭り」でなぜこのような長蛇の列ができるのかと思いましたが、その秘密はやはりさんまの美味しさにあるようです。
美味しそうだ!
さんまにすだちを搾ってもらい、大根おろしとべったら漬けを乗せてもらいます
「目黒のさんま祭り」のさんまは、前日に水揚げされたものが、当日の朝までに目黒に運ばれてきます。 宮古のさんまは三陸沖で採水した、話題の「海洋深層水」を混合した独自ブレンドの氷をサンマの鮮度保持に利用しています。 この宮古独自の深層海洋水を利用した技術でさんま鮮度が保たれ、会場で配布されるさんまは「刺身でも食べられる」鮮度で提供されるとのことです。
食べる準備、完了です!
この新鮮なさんまの提供によって、「9月に東京で食べることのできる一番美味しいさんまえを味わっていただけます。これは専門店や料亭でもなかなか味わえないトップクラスの味です。」という宣伝も過大ではないようです。 今回は会場に行くのが遅くて「東京で一番美味しいさんま」を食することができませんでした。
良かったね!
さんま祭りが開催される目黒駅付近は、江戸時代に松平讚岐守・森伊豆守などの上屋敷があり「目黒のさんま」に登場するお殿様(松平出羽守)の早駆けの場所とされています。 つまり、さんま祭りに訪れたお客さんたちは、お殿様と同じ秋空の下でさんまを食べたことになるのです。
すだち大使がすだちを搾ってくれます
すだち大使
また、さんま祭りの本陣・会場となる誕生八幡神社も文明年間(1469年〜1487年)に太田道灌が婦人の懐妊にあたって、筑前国(福岡県)宇美八幡をこの地に勧請したものといわれています。 無事に男の子が生まれたことから「誕生八幡」と呼ばれ、安産の守り神とされています。
醤油をかけて完成!
誕生八幡神社では、毎年入場無料の落語会「目黒のさんま寄席」が行われています。 落語「目黒のさんま」の名人・三遊亭吉窓師匠率いるレギュラー落語家陣と、目黒を本拠地とする東西漫才研鑽会「お笑いセメントマッチ」の競演とのことです。 午前10時からの4部構成とのことですが、こちらも長蛇の列でした。
わ〜い さんまだ!
美味しい!
落語『目黒のさんま』 あらすじ ある大名(松平出羽守)が馬の早駆けに目黒へ行った時のこと、空腹となり百姓家で焼きたてのサンマをわけてもらった。 屋敷に戻ったが脂が乗ったサンマの味が忘れられない。 しかし、屋敷の御膳にサンマが出る訳もなし。そこで親戚へ食事のお呼ばれをしたので、ここぞとばかりにサンマを注文。 しかし、親戚の家来たちが体を気遣いサンマを脂を蒸して抜いてしまった。
ひと口食べたがおいしくも何ともない。 「このサンマはいずれより取り寄せた?」 「日本橋魚河岸にてございます」 「それはいかん。サンマは目黒に限る!」 徳川家光が将軍在位の頃(1623〜1651年)のおとし噺。 大名の世間知らずを笑った庶民の落語である。
誕生八幡神社
さんま祭りとしては、9月6日に開催された「第14回目黒さんま祭り」が代表格ですが、このほかに9月20日には目黒駅をはさんだ反対側でも気仙沼産のさんま5000匹を用意した「第14回目黒のさんま祭」、10月11日には恵比寿で約2000匹のさんまが無料提供される「第4回恵比寿となりのサンマ祭り」が行われます。さらに、9月27日には東京タワーでも「三陸・大船渡東京タワーさんままつり」が行われる予定です。
関連するホームページ 目黒のさんま祭り 目黒のさんま祭り2009応援サイト アクセス 目黒駅から徒歩1分。 風来坊