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風鈴市では短冊を手に音色を確認します!
川崎大師・仲見世
チリン、チリン・・・・・凛と響く音色が、涼を運びます。 風情、風雅、風趣という言葉もあるとおり、世界広しといえども「風」の愛でる心を持つのは日本人だけかも知れません。 中でも、風を音に変えて、その風情を楽しむ風鈴は、まさに日本人ならではの楽しみといえるでしょう。
夏の風物詩として親しまれている「川崎大師風鈴市」が、今年も7月18日(水)から22日(日)までの5日間、川崎大師境内の特設会場(大山門横静嘉堂石庭前広場)で開催されています。 「川崎大師風鈴市」は、日本各地の特色ある風鈴を、市民の皆さんに楽しんでもらおうとして、先代貫首の提案で始まったもので、今年が12回目です。
仲見世には開運だるまと風鈴が
山門 前方左奥が風鈴市の会場
今年も北は北海道から南は沖縄まで、全国47都道府県より、800種類、25000個の風鈴が一堂に集められています。 川崎大師オリジナルの「厄除だるま風鈴」をはじめ、有名な南部風鈴、江戸風鈴をはじめとして、金属、陶器、ガラスはもちろんのこと、石や炭また水晶、金、銀で出来た珍しい風鈴が勢揃いして、お国自慢の涼やかな音色が境内いっぱいに鳴り響いています。
7月18日午前10時から、川崎大師第四五世 貫首 藤田隆乗大導師による開会式法楽が執り行われました。 引き続き、風鈴市の開会宣言が行われ、5日間の風鈴市のスタートが切られました。
開会式法楽 前方は本堂
風鈴市の会場は開会直後から大賑わい
また、風鈴市に花を添えるため、20日夕方には、大師地区町内会踊り子連約500名による、「川崎大師やくよけ風鈴市音頭」「川崎大師風鈴市祝い唄」の踊り練り込みが、境内に賑やかに繰りひろげられます。
かも風鈴(静岡) 音色が気になります!
「川崎大師やくよけ風鈴市音頭」「川崎大師風鈴祝い唄」は、先代貫首作詞、アントニオ古賀作曲です。 「川崎大師やくよけ風鈴市音頭」を歌っているのは、島倉千代子さんです。 風来坊が見学に行った18日も、境内では有志の方が昼間から踊りを披露して、会場の雰囲気を盛り上げておりました。
瀬戸焼風鈴(愛知)
諏訪ガラス風鈴(長野)
「川崎大師風鈴市」は年々盛況を呈しており、現在では約30万人の人出があるとのことです。 風鈴市はやはり風鈴を買い求めに来るお客さんが大部分です。 しかし、様々な色や形、音色があるので、目移りして迷ってしまうようです。
風鈴には浴衣が似合います
短冊を揺らしながら風鈴の音を確かめ、ご主人や友人と相談しながら、風鈴選びを楽しんでおりました。 風鈴の値段は、1000円前後から3000円程度が大部分ですが、30万円の金の風鈴もあります。今年はこれに、何と100万円の風鈴が加わりました。
創作ガラス風鈴(神奈川)
川崎大師・厄除だるま風鈴
川崎大師風鈴市で人気のあるのが、味わいのあるお顔をした「厄除だるま風鈴」です。 この「厄除だるま風鈴」は、「川崎大師風鈴市」のオリジナル風鈴として、江戸風鈴の第一人者である篠原正義氏によって製作されたガラス風鈴です。
江戸風鈴(東京)
今年も7月20日(金)、21日(土)の各日、「川崎大師オリジナル『厄除だるま風鈴』(素通し)をお求めになった方、各日先着300名様に限り、あなたのお名前をその風鈴にお入れいたします」というイベントが開催されています。 昨年は名前を入れて貰いましたが、今年は開催初日の18日に行ったため、このイベントには巡り会えませんでした。
篠原風鈴本舗の篠原さん(昨年撮影)
会場での名入れサービスを行っているのが、江戸風鈴の篠原風鈴本舗の篠原さんです。 遠く江戸時代からの江戸風鈴の技法を、今に伝える職人さんです。 江戸風鈴は、熟練した職人による吹き硝子手作り風鈴です。 金魚などの夏らしい絵柄を、内側から描いているのが特徴です。
厄除だるま風鈴
だるま江戸風鈴
会場での名入れも風鈴の内側に名前を書き込みます。 したがって、名前を入れてもらう風鈴は、川崎大師オリジナルの「厄除だるま風鈴」とは少し異なる、風鈴に模様のない空白部分がある「だるま江戸風鈴」(「川崎大師オリジナル『厄除だるま風鈴』(素通し)」)です。
御殿まり風鈴(秋田)
おけさ風鈴(新潟)と花笠風鈴(青森)
外側からみて正しく文字になるよう、内側に逆文字を書き込まなければならないから、相当の技術を要します。 名前を書き込むのに時間がかかるので300名限定です。 風鈴市の開始時間と同時に申し込みが殺到し、あっという間に完成まで1時間〜2時間待ちとなります。
南部風鈴(岩手)
売り声も なくて買い手の 数あるは 音にしらるる 風鈴の徳 江戸時代の末期、江戸風鈴の涼やかな音が一世を風靡しました。 天秤に沢山の風鈴をぶら下げ、江戸八百八町を売り歩いた風鈴売りたち・・・
京都竹風鈴(京都)
津軽びいどろ風鈴(青森)
彼らは物売りには珍しく売り声をあげることはまずなかったと言われています。 売り物の風鈴がそよ風を受けて軽やかな響きを奏でれば、それにまさる売り声はなかったからでしょう。 狂歌から当時の様子が偲ばれます。
竹千筋風鈴(静岡)
瑠璃風鈴(奈良)
江戸風鈴 江戸風鈴は職人による吹き硝子手作り風鈴です。 金魚・朝顔などの夏らしい絵柄を内側から描いているのが特徴です。 江戸風鈴の丸形は、下の口の部分がギザギザに作られており、ふり管が触れるだけで音が出ます。実は、これが江戸風鈴の涼やかな音の秘密です。 形もかわいらしく小さなお子さんにも人気のある、日本の夏を代表する風鈴です。
鍋島焼風鈴(佐賀)
有田焼風鈴(佐賀)
南部風鈴 平泉の藤原三代の歴史を持つ岩手には南部鉄器の約900年に及ぶ歴史があります。 風鈴が製造されはじめたのは昭和40年頃からですが、その独特の余韻のある澄んだ音色が愛され、日本国内だけでなく広く海外にまで広がっています。 古き良き時代の息づかいを伝える南部風鈴の澄みわたる調べは「残したい日本の音百選(環境庁)」に選ばれています。
常滑焼風鈴(愛知)
山形風鈴(山形)
瀬戸風鈴 愛知県瀬戸地方は粘土が豊富にあり、高い技術力を持った陶工が多い地域です。 通説によると瀬戸の領土を発見した陶祖は、加藤四郎左衛門景正と言われています。 瀬戸風鈴は、デザインの豊富さと音色で若い人達にも人気があります。
沖縄びいどろ風鈴(沖縄)
ウインドベル
金の風鈴(コウノトリ 30万円)
金の風鈴・銀の風鈴 特別出品の風鈴です。 昨年は風来坊の目の前で、いとも簡単に、30万円の「金のコウノトリの風鈴」を購入された、中年の女性の方がおられてびっくりしました。 今年はこれまでの金の風鈴、銀の風鈴に加えて、100万円の風鈴が登場しました。
さすがこの風鈴の価格には、見る人も「ほーっ」とため息。 お店の方に手招きされても、皆さん尻込みです! 風来坊、購入できそうにもないので、音色だけを聞かせてもらいました。 気品ある優雅な音色でした??? 緊張してわからなかったです(笑)
銀の風鈴(コウノトリ 2万円)
銀の風鈴(1万3千円)
金の風鈴(37万8千円)
金の風鈴(だるまとトンボ 30万円)
ウインドベル(今年の新作) 華やかで可愛らしい音色を響かせる、「ウインドチャイム」をモチーフとしたエレガントな風鈴です。 キラキラときらめく金、銀にダイヤモンドが輝きを添えます。 この新作は、テレビで放映されたのを見られた方もあることでしょう! 果たしてこの風鈴は売れるのかな?
風鈴の価格 金の風鈴は18金で、釣り鐘タイプが37万8千円、だるまトンボ風鈴とコウノトリが30万円です。 銀の風鈴は純度92.5%で、だるまトンボ風鈴が3万円、コウノトリが2万円、釣り鐘タイプが1万3千円です。 ウインドベルは金が100万円、銀が50万円です。
銀の風鈴(だるまとトンボ 3万円)
ディズニーキャラクター風鈴
外国の風鈴 外国の風鈴も出品されていましたが、音色のみでなく飾りも楽しむことができることから若い人に人気のようです。 また、子供に人気のディズニーキャラクターの風鈴も出品されていました。
ウインドチャイム 金属製のいくつもの長さが違うパイプが、ぶつかり合うたびに様々な音色を重ねて奏でます。 また、夏らしいサカナ、イルカ、カモメ、ペンギンなどをモチーフしており、お部屋のインテリアとしても最適です。 すでに風鈴を買っている人や若い人に人気のようです。
ウインドチャイム
らせん風鈴
アクセス 京浜急行川崎駅で京急大師線に乗車し、川崎大師駅で下車。徒歩10分。 JR川崎駅前から大師行きバスに乗車し川崎大師駅下車。徒歩10分。 駐車場 普通乗用車800台 3時間まで500円。以後1時間毎に300円 駐車場から徒歩10分。
関連するホームページ 川崎大師 川崎大師タウンネット 風来坊 風鈴市その2(各地の風鈴・東日本) 風鈴市その3(各地の風鈴・西日本)