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熱海梅園 (H19.2.16)


唐梅



熱海梅園入口

「日本一早咲きの梅」で知られている熱海梅園を訪ねました。

「第63回熱海梅園まつり」が、1月14日(日)〜3月11日(日)の予定で開催されていました。

熱海梅園では、毎年11月下旬〜12月上旬に第一号の梅の花が開くそうです。

さすがに日本一早咲きと言われるだけのことはあります。



梅まつり案内板


長束


熱海梅園は明治19年(1886年)に開設されましたが、その由来は次のとおりです。

内務省の初代衛生局長であった長与専斎が、わが国初の温泉療養施設「きゅう汽館」の完成により、熱海に赴任した明治18年(1885年)に、次の提唱を行いました。

温泉が良く病気に効くのは、ただその中に含まれている塩気や鉄精にばかりに頼らず、適度に運動するからである。もし、一日中室にいて、温泉に浸っていたら倦きもし、疲れもして、養生にならない・・・・・


熱海梅園



熱海梅園

この遊歩公園造成提唱に応じた横浜の豪商・茂木惣兵衛らが出資し、地元の協力によって、現在地に約1万坪の土地を確保し、そこに紅白100種を超える梅3000株と、松、桧、楓を配し、3亭、5橋をもって、翌明治19年に梅園が完成しました。

この梅園は、「茂木氏梅園」と命名され、「熱海梅園」と通称されて、当初から公開されました。


その後、皇室財産、国有財産を経て、昭和35年に熱海市に譲渡されています。



熱海梅園


現在の熱海梅園は面積が約1万2千坪あります。

そこに64品種、732本の梅が植えられていますが、その内訳は早咲き390本、中咲き126本、遅咲き191本、その他25本となっています。

さすがに早咲きの梅園というだけあって、半分以上の梅が早咲き、早咲きと中咲きを合わせると約7割という構成です。


熱海梅園



小田原十郎


花果実(はなかみ)



大盃

今年は梅の開花が例年よりも1週間〜10日程度早く、風来坊の訪問した2月16日は、熱海梅園の訪問時期としては少し遅かったようです。

インターネットで「早咲き 見頃」「中咲き 見頃」を確認してからの訪問であったためか、すでに早咲きの白梅は随分と散っていたようです。

開園から120年の歴史を誇る梅園だけあって、記念碑、句碑、名木などが各所に配置されています。

梅園七名木の一つに、「貫一・お宮の梅」がありました。

金色夜叉 第7章

熱海は東京に比して温かきこと十餘度なれば、今日漸く一月の半を過ぎぬるに、梅林の花は二千本の梢に咲き亂れて・・・・・宮は母親を連立ちて入來りぬ・・・・・


貫一・お宮の梅



紅千鳥


白加賀


明治の文豪・尾崎紅葉の小説金色夜叉では、貫一とお宮とその母と、宮をよこどりした富山の4人の初の出逢いが梅園です。

貫一とお宮の梅はこれに因んで植えられたものだそうです。

 貫一の梅(白梅)

 お宮の梅(紅梅)


熱海梅園の中を清流が流れていますが、その上部に滝の背後から梅を観賞できる「梅見の滝」がありました。

比較的最近も受けられた滝のようで、新しい散策スポットのようです。


梅見の滝



梅見の滝内部から


梅見の滝内部から



中山晋平記念館



中山晋平記念館

熱海梅園には中山晋平記念館、澤田政廣記念美術館があります。

今回は中山晋平記念館を訪ねました。

中山晋平記念館は、作曲家・中山晋平の別荘として昭和10年に熱海市西山町に建築された建物を、日本ビクターから熱海市が寄贈を受け、平成3年4月、当時のままの姿で、熱海梅園に移築したものです。


大正初期から大衆音楽の普及に大きな足跡を残した作曲家・中山晋平は、昭和19年に東京の空襲が激しくなったのを契機に熱海に移住し、昭和27年65歳でなくなるまで、熱海で作曲活動を続けました。

中山晋平記念館には、中山晋平が愛用していたピアノが保存されています。


このピアノからは、「船頭小唄」「「シャボン玉」「波浮の港」「あの町この町」「東京行進曲」「東京音頭」などの数多くの名曲が生まれております。


中山晋平が作曲に使用したピアノ



中山晋平記念館


熱海節を作詞・作曲したピアノ



中山晋平記念館2階から

また、昭和初期の熱海で最初のピア
ノも展示されていました。


このピアノで、西条八十、中山晋平が熱海節を作詞、作曲したそうです。



紅千鳥



梅園の一番奥に韓国庭園があります。


この庭園は、平成12年(2000年)9月に当時の森首相と金大中大統領との日韓首脳会談が熱海で行われた際に、熱海梅園を訪れ園内を散策・歓談され、日韓の友好の絆を深めた事を記念して造成されたものです。

日本と韓国の友好と世界平和が永久に続くようにと願い、朝鮮時代の伝統様式と手法を取り入れた庭園です。


梅郷



鬼佳花(きけいか)


道知辺



枝垂れ梅


庭園内には、方池円島・花階・煙家・友好平和記念碑・噴泉・チャントッテ・堂・大門・玉石張り土塀・瓦張り土塀・朴飛行士記念碑などがあります。


この韓国庭園の廻りにも多くの梅が植えられています。

この付近の梅の木は若いためか、元気が感じられました。



枝垂れ梅



アクセス

電車 JR熱海駅から伊東線を利用→(約3分)→JR来宮駅→徒歩10分→熱海梅園

バス JR熱海駅から相の原団地行きバス(熱海梅園方面の案内板有り)→(約15分)→梅園前下車


思いの儘



月影


鹿児島紅



鴛鴦(えんおう)


入園料

 無料


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        風来坊

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