散策スポット目次
HOME
前ページ
次ページ
浅草寺境内のほおずき市 外人の団体ツアーも!
宝蔵門の手前両側にはほおずき店が
東京・下町の夏の風物詩「ほおずき市」が、浅草寺(せんそうじ)境内で、例年7月9日、10日の2日間開かれます。 浅草寺境内には都内や茨城県などの園芸農家から続々と植木鉢が運び込まれ、ほおずき屋や屋台など約450店の売店で埋まります。 そして、賑やかな売声は夜を徹して浅草の夜空にこだまします。
ほおずき市の日は「四万六千日(しまんろくせんにち)」と呼ばれ、浅草寺の功徳日にも当たり、この日にお参りすると「四万六千日、日参したのと同様の功徳を得られる」との言い伝えがあります。
ほおずき鉢を片手に呼び込みです
2日間で60万人の人出があるといわれるほおずき市ですが、今年は7月9日、10日ともに平日ですので、果たしてどれだけの人出が? 10日は傘マークが付いており、曇り予報の9日に出かけることにしました。
初日は9時に開店ということでしたから、9時30分過ぎに浅草に着いたところ、仲見世通りはすでに多くに人で賑わっていました。 ほおずきを片手にすでに帰途についている人も見かけました。 仲見世通りを抜けると、宝蔵門までの両側には、ほおずきを売る店が並んでおり、すでにほおずき鉢を片手に呼び込みが行われていました。
店に並ぶほおずき
どれにしようかな?
先ず、本堂でお参りをしました。 果たして、四万六千日の功徳が得られたのでしょうか? これは言い伝えを信ずるしかありません。
お参りをすませて、ほおずき市の会場の方に行くと、平日の午前中というのに、すでに多くの人で賑わっていました。 やはり、ほおづき市は大変な人気のようです。
ほおずき市会場
テレビ撮影中のところをパチリ
このアナウンサーご存じ?
テレビ局も数社、ほおづき市の様子を撮影しておりました。 ほおずき市に出店している店の方にインタビューをしている場面に遭遇し、可愛いほおずき娘さんをパチリさせていただきました。 ほおずき市の様子は、すぐに放映されるでしょうから、ますます来訪者が増えることでしょう。
ほおずき市では、「丹波ほおずき」「千成ほおずき」の2種類で販売されております。 「千成ほおづき」は、この2日間を目指して江戸川区で栽培されますが、天候に左右されるため、栽培は大変難しいそうです。 「丹波ほおずき」はその大半が茨城県三和町で生産されているそうです。
店に並ぶ丹波ほおずき
店に並ぶ千成ほおずき
かつては薬用で実の青い「千成ほおずき」がほとんどでしたが、現在では観賞用で実の赤い「丹波ほおずき」が主流になっています。 今年は、ほおずきの生育が良いそうで、実も大きいとのことでした。
どれがよいかな?
千成りほおずき
ほおずき市では例年、ほおずき鉢を片手に、ほおずき娘たちが呼び込みをおります。 ほおずきの値段は、風鈴付きで2000円〜2500円です。
このほおずきも人気です!
どちらにしようかな?
ほおずき市では2日間で約10万鉢のほおずきが売られるそうです。 ほおずき娘の誘惑に弱い人が随分多いのかな(笑)
風来坊も昨年は、千成ほおずき1鉢、丹波ほおずき1鉢を買いましたが、ほおずきは朝夕水をやる必要があり、結構大変です。 昨年は無事、すべての実が赤くなるまで頑張りました。 ほおずきを枯れさせるのはかわいそうですから、今年は購入を諦めました。
これがお勧めです!
準備に忙しそうです
つりしのぶ風鈴
このほおずき市は200年近く昔の、明和年中に起こったといわれております。 山東京伝の「蜘蛛の糸巻」によると、芝青松寺の門前ら武家屋敷に奉公していた仲間(ちゅうげん)が、6月23日の朝、庭を掃除中に一株の千成りほおずきを発見し、前夜愛宕権現の霊夢にあずかったことを思いだし、「6月24日の功徳日に青ほおずきの実を、愛宕の神前で鵜呑みにすれば、大人は癪の種(腹の立つ原因)を切り、子供は虫の気を封ずる。」というお告げがあったと吹聴したそうです。
これを早速、翌24日に試みる人があり、不思議と効能があったため、いつしか境内に御夢想の虫薬と称して、青ほおずきの市が立つようになったといわれています。 この6月24日は愛宕権現の本地仏「地蔵様」のご縁日で、しかも四万六千日の縁日と呼ばれていました。
会場のすぐ傍に五重塔が
しかしながら元来、四万六千日は観音様の功徳日であったところから、いつしか浅草にもほおずきの市が立つようになり、かえって愛宕をしのぎ盛大になったのだそうです。 因みに青ほうずきは漢方では、解熱剤や婦人の胎熱に特効があるとして、江戸時代に薬用として用いられて来ましたので、満更いわれのないことではないようです。
功徳日 室町時代末期から仏さまのご縁日のほかに功徳日が設けられました。 この特別の日にお参りすると100日とか1000日分のお参りの価値があるとして広まったものです。 観音様の功徳日の中で一番日数が多いのが7月10日で、46000日に相当するといわれ、江戸時代から特にお参りが盛んになってきました。
会場は朝から混雑しています
それにしてもこの数、計算したらナント126年分です。 四万六千日という数については、諸説があり不明ですが、単に多いことと解釈して差し支えないようです。 いわば仏縁を結ばせるために考え出された一つの方便云といえるようです。
いろいろといわれておりますが、すべて茶飲み話の域をでないのだそうです。 浅草寺では、「白米一升の米粒は四万六千粒にあたり、この日観音様にお詣りすると、一生を通じて無事息災に過ごすことができる」という説が案内されていました。
ほおずき ほおずきは枝にぶら下がっている実の中に、球形の「ほんとの実」があります。 子供の頃、この実の中身を楊子などで掻き出して皮だけにしたものを、口に含んで鳴らして遊んだ人も多いかと思います。 ほおずきという名前は、「ほほつき」(頬突き)の意で、子供が口にして鳴らす頬の様子からという説もあります。
会場はいつのまにか大混雑
浅草寺は四万六千日の参拝者で大賑わい
また、昔の方言で「オホ」という名前の亀虫がつきやすかったことから「オホヅキ」となり、それがしだいに「ホオヅキ」になった、という説もあるようです。 「鬼灯」:この漢字を読むことができますか。ほおずきだそうです。 「鬼燈」、「酸漿」とも書くようで、いずれも読むのが難しい漢字です・・・・・・
関連するホームページ ほうずき市 浅草の歴史と観光 風来坊