散策スポット目次
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関山(かんざん)
今年の東京の開花宣言は全国で一番早い3月20日でした。 多摩森林科学園の八重桜も例年よりは早いかも知れないと思い、4月15日に訪ねました。 お目当ての「市原虎の尾」「御衣黄」はインターネットの開花情報では、「咲き始め」となっていました。
多摩森林科学園のさくら保存林の入口で係員の方に尋ねたところ、「今年の桜は咲き始めは早かったですが、その後寒い日が続いたため、現在は平年並になっています」とのことでした。 ということは早すぎたということです! 案の定、「御衣黄」はかなり咲いていましたが、「市原虎の尾」は咲き始めたばかりで、4月22日に再度訪ねる羽目になってしまいました。
太白(たいはく)
白雪(しらゆき)
衣笠(きぬがさ)
祇王寺祇女桜(ぎおうじぎじょざくら)
多摩森林科学園にはサクラ保存林があります。 サクラ保存林は、各地の著名なサクラの遺伝子を保存するために昭和41年に設置が決まりました。 現在約8ヘクタールの面積に江戸時代から伝わる栽培品種や国の天然記念物に指定されたサクラのクローンなど、全国各地からのサクラ約250種類・1700本が植えられています。
また、導入されていない品種の収集や、分類の見直し、保存方法、生理的反応などの研究も進められているそうです。 各種のサクラが植裁されているため、2月下旬から5月上旬にかけて順次見頃となります。秋から冬にかけて咲くサクラも何種類か植えられています。
御室有明(おむろありあけ)
御衣黄(ぎょいこう)
サクラ保存林は、サクラの本数は1700本と多いですが、サクラの種類も多く、咲く時期が異なるため、山一面に咲き誇るサクラを楽しむというわけにはいきません。 山の斜面に設けられた散策路を歩きながら、各種のサクラを一つ一つ楽しむということになります。
御衣黄と鬱金 緑色のサクラが御衣黄(ぎょいこう)、黄色のサクラが鬱金(うこん)です。御衣黄や鬱金を目当てに多摩森林科学園を訪ねる人も多いようです。
鬱金(うこん)
薄墨(うすずみ)
湯村(ゆむら)
多摩森林科学園のある場所は、400年以上もの昔、小田原の北条氏が南下してきた武田の軍勢を迎え撃った古戦場です。 江戸時代は幕府直轄地となり、伊豆・韮山の反射炉で有名な江川太郎左衛門が代官として治めていました。 園内には当時植えられた江川ヒノキが残っています。
多摩川森林科学園のある場所は、甘里(トドリ)町と呼称されていますが、この地名の由来は「秩父まで十里、鎌倉まで十里」からきたという説が一般的だそうです。
普賢象(ふげんぞう)
帆立(ほたて)
帆立 このサクラの名前を見た人から「帆立とはどういう意味だろう」という声がよく聞かれます。 多くの人は貝の帆立を想像するようです。 このサクラは正常な形の花弁5個のほか、内側に1〜2個の直立する旗弁状の花弁があり、船の帆に似ていることから、この名前が付けられたようです。
多摩森林科学園は、明治になって宮内省に編入され、大正10年2月、前身である宮内省帝室林野管理局林業試験場として発足しました。 現在は、森林・林業・木材産業に関する試験研究機関である独立行政法人森林総合研究所の支所の一つとして、森林環境教育の場における動植物の多様性保全・生態系の役割解明に関する研究を行っています。
楊貴妃(ようきひ)
従二八重桜(じゅうにやえざくら)
飴玉桜(あめだまざくら)
万里香
多摩森林科学園は日比谷公園の約3.5倍の56ヘクタールあります。 高尾山に連なる山地の東の端にあって標高は183m〜287mです。 多摩森林科学園は試験林、樹木園、サクラ保存林の3つに大きく分かれています。
試験林 試験林は約40ヘクタールあり、多摩森林科学園の大部分を占めています。 試験林には天然林も残されており、約13ヘクタールの天然林には700種類以上の植物が自生しています。
渦桜(うずざくら)
試験林は当初はケヤキやテーダマツなど国内外の林業用樹種の植栽試験地として利用されてきました。 現在では天然林を中心に野生動植物を調査する場として利用されています。
試験林は午後1時から約2時間〜2時間半程度、インストラクターが案内してくれます。 1日1回15名程度で、事前予約はなく、当日の午前中に当園での申し込みとなっています。 案内料は無料です。 ただし、4月は行われておりません。
駿河台匂(するがだいにおい)
白妙(しろたえ)
白山大手毬(はくさんおおでまり)
樹木園
樹木園は約7ヘクタールの敷地に、林業用の高木樹種を中心におよそ620種、6000本の樹木が植えてあります。古いものは150年以上経っているそうです。 第1樹木園〜第3樹木園の3つの樹木園に分かれています。
市原虎の尾(いちはらとらのお)
市原虎の尾 枝は横に広がって真っ直ぐに伸び、主枝のまわりに短枝が密について、開花すると枝全体が虎の尾のように見えることからこの名が付けられた。 京都左京区の市原にあった桜です。
多摩森林科学園で配布された案内書には、サクラ保存林のサクラが、次のような区分で紹介されていました。 紅色のサクラ 寒緋桜、琉球寒緋桜、陽光、関山、山本大提灯、紅豊、花笠
糸括(いとくくり)
純白のサクラ 太白、天城吉野、駒繋、白妙、雨宿、白雪、白滝枝垂、緑桜 緑や黄色のサクラ 御衣黄(ぎょいこう)、鬱金(うこん) 紫がかったサクラ 紫桜、矢岳紫
手弱女(たおやめ)
有明(ありあけ)
大輪のサクラ 白妙、御車返し、花笠、太白、関山 小輪のサクラ 丁字桜、深山桜、豆桜、八重紅枝垂、雛菊桜 匂いのあるサクラ 駿河台匂、荒川匂、万里香
雨情枝垂(うじょうしだれ)・宇都宮の野口雨情邸に栽培されていた品種
上向くサクラ 天の川 二度咲くサクラ 10月から12月ごろと4月の2回咲きます。 冬桜、十月桜、四季桜、不断桜
園内の散策路
園内の休憩所
散策路で昼食です!
関連するホームページ 多摩森林科学園 風来坊