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たくさんの人に見守られてゆるぬきが始まりました
満濃池の周りには花も植えられています
穏やかな気候の香川県。 しかし、香川県は年間の降水量が少なく、かつ降った雨はどんどん海へ流れ出す地形をしているので、水を確保するため、昔から、人知を集めた「ため池」造りが行われてきたのです。
現在香川県に1400あまりもある大小さまざまなため池の中でも最大のものは満濃池。 8世紀はじめに築造された日本最古のため池であり、農業用ため池としては日本最大級のもので、貯水量1540万トンは香川県の全ため池貯水量の1割を占めるといわれます。
美しい池です 左上方に神野神社
中央が水門
水門が開く前の水路
神野神社の新しい本殿と古い鳥居
毎年梅雨時の6月13日に行われる満濃池のぬるゆきは、田植えの時期の到来を告げる夏の風物詩となっており、多くの人がその瞬間を見守るため、あるいは水路が水で満ちてくる喜びを実感するために、集まってきます。
神野神社への参道
正午、少しずつ水が流れ始めました
この日、10時から神野神社で関係者による神事が行われ、正午、数10発の花火の合図で水門が開かれました。 緩やかに、それでも白く泡立ちながら水がほとばしり出てきます。
水は次第に増えてきます
木道の上は人・人・人
流れ出てきた水は次第に水路の水位を上げていき満々と水を湛えるのを見届けた人々は帰り始めます。 水が満ちるまでの感動のときは30分くらいでしょうか、あっという間でした。
順調に水が増え、帰り始める人も
水流の勢いもどんどん強くなりました
中ほどにある飛び石も水に隠れました
池の水位が下がればこの島は陸続きになるのでしょうか
行事を世話した「水と土」の法被の若者たち
ところで、今年は、空梅雨模様。 香川用水の水源になっている早明浦ダムの貯水量は平成6年の大渇水時よりも速いペースで減っていると聞きます。
水位の下がった早明浦ダム湖
早明浦ダム管理事務所のすぐ近く
嘗ては豊かな森林があり人々の暮らしがあったその場所が、春以降の少雨でダム湖の水位が下がったために、赤茶けた岩肌になって現れているのをみると、心が痛みます。
人知の及ばない自然の営み。
一滴の水も大切にし、天地の恩徳に感謝したいとつくづくと思います。 麗
ダムもこの状態