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江戸菊花壇
江戸菊花壇 木の素材をいかした障子屋根の上家に、1株27輪仕立ての中菊29株を3列の互の目に奥行きをつけて植え込み、篠立て作りにした花壇です。
中菊は関西の大菊に対し、江戸において流行したので、江戸菊ともよばれています。 また、花びらが様々に変化することから、狂菊ともよばれています。 その狂い方によって、「追抱(おいがかえ)」、「褄折抱(つまおれがかえ)」、「丸抱」、「乱れ抱」、「自然抱」、「露心抱(ろしんがかえ)」「管抱(くだがかえ)」の7通りの名前がつけられています。
花びらは平たいもの、管のようになったもの、匙のようになったものの3種類あります。 この菊は花びらが様々に変化する狂いの芸が特徴で、御苑独自の仕立てと、全体の色彩の変化と配列の美しい花壇です。 新宿御苑の菊花壇の中でも、最も古い歴史のある植え込み様式です。
一文字菊、管物菊花壇
一文字菊、管物菊花壇 木の素材をいかした障子屋根の上家に、一文字菊13品種97株、管物菊13品種97株の計194株を22列に1本仕立てで植え込んだ花壇です。 大輪咲きの一文字菊と管物菊を新宿御苑独自の「手綱植え」の技法に仕立てます 一輪一輪の優美さはもちろんのこと、花全体の色彩の変化や調和する建物など、花壇全体の総合美が鑑賞できます。
一文字菊は、花びらの枚数が16枚前後の一重咲きの大輪菊で、花びらが平たく幅広く伸びるのが特徴です。 花の形から、御紋章菊とも呼ばれています。
管物菊とは、すべての花びらが管状になっている菊で、花びらの太いものを太管物菊、細いものを細管物菊、その中間の太さのものを間管菊とよんでいます。 新宿御苑の花壇に用いるのは細管物菊で、一般に栽培されている玉巻性のものではなく、細く長く雄大な花びらを持つ品種です。 新宿御苑で独自に作り上げた品種です。
一文字菊・春の波
一文字菊・佐保川
一文字菊・明星
一文字菊・心づくし
管物菊・おだまき
管物菊・金の波
肥後菊花壇 竹の素材をいかしたよしず張りの上家に、35株の肥後菊を3列の互の目に植え込んだ花壇です。 肥後菊は、18世紀末に肥後(熊本)地方で、藩主・細川公が藩政施行にあたり文化政策のひとつとして、栽培が始められ発達した古典菊です。
清廉なこの菊を例に、武士道の意義を説いたといわれています。 藩外への流出を固く禁じるなど、長い間門外不出の秘花でしたが、藩士・秀島英露が栽培方法や花壇様式の作法を考案した、『養菊指南書』を著し、全国に広まりました。 花は一重咲きで花びらは平たいものと管状のものがあります。花びらと花びらの間に隙間があるのが特徴です。
大菊花壇
大菊花壇 木の素材をいかした障子屋根のよしず張りの上家に、大菊の厚物と厚走りの39品種311株を1本仕立てにして、黄・白・紅の順序に、45度の角度で1列1種として植え込んだ花壇です。 配色の美しさが昔の神馬の手綱の模様に似ていることから、このような植え込みの技法を手綱植えとよんでいます。
厚物は、花びらの先端が中心に向かってうろこ状に丸く盛り上がって、手まりのような形になるのが特徴です。厚走りは、一番外側の花びらが長く飛び出ています。 1本1本の花の美しさはもちろんのこと、各列に並んだ花の整形美や色彩の変化、これに調和する建物の総合美を鑑賞できます。
大菊:梅枝
大菊:うすくれない
大菊:花月
大菊:白楽天
大菊:芭蕉
大菊:金剛
関連するホームページ 新宿御苑 新宿御苑菊花壇展その1へ 風来坊