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鎌倉のあじさい05 その1 (H17.6.18〜19)

明月院



明月院・総門から山門への参道



境内の姫あじさい


6月12日(日)に鎌倉古陶美術館のヤマアジサイを見学した際に、明月院に立ち寄って開花状況を尋ねたところ「今年のあじさいは例年よりも2週間程度遅いです。下旬が見頃です」とあじさいのお世話を担当している方が教えて下さいました。



少し早いかもしれないと思いましたが、2日連続の雨が止み、曇り一時晴れとの天気予報が出た週末の18日(土)にあじさい見学に出かけました。

見学コースとして、JR北鎌倉駅⇒明月院⇒浄智寺⇒東慶寺⇒JR北鎌倉駅⇒JR鎌倉駅⇒江ノ電鎌倉駅⇒江ノ電極楽寺駅⇒成就院⇒長谷寺⇒光則寺⇒江ノ電長谷駅 を計画しました。



境内のあじさい



姫あじさい


明月院


北条時頼が山ノ内の屋敷のそばに建てた最明寺が時頼の死後廃絶となりましたが、その後、時頼の子・北条時宗がその跡に禅興寺(ぜんこうじ)を建てました。

禅興寺は関東十刹(じっさつ)の一位に数えられるほど規模も大きく、位も高いお寺でした。



明月院は、この禅興寺の塔頭(たっちゅう、子院)として上杉憲方が建てた寺です。

その後禅興寺は衰え、明月院に付属したような形となり、結局明治時代の初めに廃寺となってしまいました。

現在では、明月院のみが残っているということになります。


境内のあじさい



境内のあじさい


この明月院は、その名前は知らなくても「鎌倉のあじさい寺」といえば話が通じるほど全国的に有名です。

この寺であじさいを植えたのはさほど古いことではなく、一説によると「手入れが比較的楽だから」という理由で植えたものが次第に有名になったといわれています。



明月院の境内には焼く2500株のあじさいが植えられていますが、その8割から9割が日本古来の「姫あじさい」です。

花が優美ということから、「姫あじさい」の名が付けられたそうで、小振りで可憐です。

「姫あじさい」は色が変化しないのが特徴です。空や海の色のように淡い青から、深い青に日ごとに濃くなっていきます。


境内のあじさい



参道のあじさい



参道のあじさい


明月院では意図的に悠久の青「姫あじさい」を心こめて育てているそうです。

青一色のあじさいは雨の日が良く似合うそうです。

青一色のあじさいも、色とりどりのあじさいとは異なった静かな趣があります。

姫あじさいの色から見て少し早いかなと感じましたが、概ね見頃でした。



明月院は通常は9時開門ですが、あじさいの時期は8時半開門になります。

連日のようにテレビで鎌倉のあじさいが見頃を向かえていると放映されており、混雑するのは必死ですから、開門前に到着するように朝早く家を出ました。

開門15分前に到着するとすでに50mほどの行列ができていました。

さすが人気の明月院です。


参道のあじさい



境内のあじさい


風来坊が列に加わりしばらくすると風来坊の後ろにも長い列ができました。

北鎌倉に度々来ている風来坊は、横浜から鎌倉学園の学生で混雑する先頭車両に乗り、北鎌倉駅では学生とともに真っ先に降りて、先頭に近いグループで歩いていたため、同じ電車の観光客には殆んど気付きませんでした。

実際は同じ電車に多くの観光客が乗車していたのでした。



開門時から2つの入口が開けられましたので、5分程度で境内に入ることが出来ました。


境内は見学者は多かったものの、まあまあの混雑ぶりで、写真もどうにか撮ることができました。


後庭園は花菖蒲が見頃です



姫あじさい


姫あじさい



山門から総門を望む


境内の混雑を避けるため、ある程度入場制限をしているためかもしれません。

帰途についたところ、見学者の列は約200
m手前の三叉路付近まで延びていました。

最盛期には約500m手前の北鎌倉の駅まで延びることもあるそうです。




アクセス


JR北鎌倉駅から徒歩10分。

拝観料 

300円
 この時期、500円支払って後庭園を彩る花菖蒲を見学することができます。


柏葉アジサイ



隅田の花火


額アジサイ



浄智寺



浄智寺参道のアジサイ


明月院を出て、元の道を戻り、三叉路を左手(鎌倉方面)に30
mほど進むと右手にJRの踏切があります。三叉路を右手に進むと、円覚寺やJR北鎌倉駅です。

この踏切を渡って30mほど進み、左手に入ると浄智寺です。横断歩道はありますが、信号がありませんのでややわかりにくいです。



浄智寺は鎌倉五山の第四位に列せられています。

浄智寺は、1281年に29歳の若さで没した、北条時頼の三男宗政の菩提を弔うため、宗政夫人が亡父宗政と幼少の師時を開基として建立したと伝えられています。


浄智寺参道のアジサイ



甘露の井の傍の額あじさい

浄智寺では山門から楼門までの参道の両側に多くのあじさいが植えられています。

参道入り口の石橋のほとりに、鎌倉十井の一つ「甘露ノ井」があります。「甘露の井」の傍の額あじさいが咲き始めていました。

しかし、参道のあじさいはまだ殆んど咲いていませんでした。


境内の中にはあじさいは殆んどありません。


アクセス


 JR北鎌倉駅から徒歩5分


拝観料

 150円


浄智寺参道のアジサイ



東慶寺



東慶寺山門 あじさいは未だ咲き始めです



東慶寺境内


浄智寺から北鎌倉方向に鎌倉街道を100mほど進むと左手に駆け込み寺として有名な東慶寺があります。

東慶寺の開山は北条時宗夫人の覚山尼で、弘安8年(1285年)に開創されています。



5世後醍醐天皇皇女用堂尼以来、松ケ岡御所といわれ、20世は豊臣秀頼息女天秀尼です。

明治に至るまで、男子禁制の尼寺で、駆入寺また縁切寺としてあまたの女人を救済したといわれています。


東慶寺境内



東慶寺境内


東慶寺は有名人のお墓があることでも知られています。


西田幾太郎、岩波茂雄、和辻哲郎、高見順、安倍能成、小林秀雄、田村俊子などの墓があります。



また、東慶寺は花の寺としても有名で、この時期はあじさい、花菖蒲、イワタバコが見事に咲き誇ります。

山門への石段の両側には色とりどりのあじさいが咲いて出迎えてくれますが、今年はまだ咲き始めの状態でした。


東慶寺境内



珍しいアジサイに出会いました


石段を登り山門をくぐると、真っ直ぐな参道があり、両側にはいろいろな花が咲き誇っています。

見学者が多くて、参道全体の光景を写真に撮ることはできませんでした。




山門を入った左側に鐘楼があります。

鎌倉市指定の文化財である銅鐘は、補陀洛寺のものでしたが、戦国時代の分捕り品として土中に埋められ、のちに農民によって東慶寺境内から掘り起こされたと伝えられています。

鐘楼のそばに珍しいあじさいが咲いていました。写真のように1枚の花びら(?)が大きいのです。


左上が成長した姿です



岩肌を埋め尽くすイワタバコ


境内の一番奥の岩肌を覆い隠すようにイワタバコが咲き誇っていました。

幅50m、高さ10
mほどの岩壁を埋め尽くすさまは壮観です。

イワタバコは、本日の見学コースでも、明月院、浄智寺、成就院、長谷寺で見ることができますが、規模的には東慶寺が一番でしょう。



境内の茶室の傍では花菖蒲が見頃を迎えておりました。

東慶寺を出て北鎌倉駅からJRで鎌倉駅に向かいました。

アクセス

JR北鎌倉駅から徒歩3分

拝観料  100円



関連するホームページ

  東慶寺


 成就院、長谷寺のあじさい


         風来坊

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