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湯島天神菊まつり (H22.11.9)


湯島天神本殿



本殿では結婚式が!


湯島天神では、11月1日から23日まで菊まつりが開催されています。


湯島天神の菊まつりは今年が第32回目です。

NHKの大河ドラマをテーマにした菊人形を始め、大作りと呼ばれる千本咲、大懸崖、盆庭を中心に、古典菊の「江戸菊」「巴錦」など、約2千株の菊花が境内に展示されています。



湯島天満宮は、御宇2年(458年)に雄略天皇の勅命により、天之手力雄命(あめのたぢからをのみこと)を祀る神社として創建されたと伝えられています。

南北朝時代の天平10年(1355年)、住民の請願により菅原道真公を勧請してあわせて奉祀しております。


湯島天神本殿



懸崖作り


本殿の建築様式は権現造りです。

かつての社殿は明治18年に改築されたものでしたが、平成7年12月に、総檜造りで再建されました、

また、平成12年3月31日に「湯島神社」から「湯島天満宮」に改称されています。


湯島天神は、学問の神様として知られる菅原道真公を祀っていることから、特に受験シーズンには、合格祈願のために、多数の受験生が参拝に訪れます。

その他の時期でも、学問成就や修学旅行の学生達で賑わっているようです。


合格祈願の絵馬



境内の菊飾り


菊まつりといえば、菊を飾るための花壇が設置される場合が殆どですが、湯島天神では新しく設置されている花壇は数カ所のみでした。

それ以外の場所では、境内の建造物を巧みに利用して、菊が飾られていました。

狭い境内に2千株もの菊を飾るための知恵ではないでしょうか?



龍馬伝の菊人形 黒船4艘も



湯島天神の菊まつりでは、毎年NHK大河ドラマの菊人形が飾られます。

今年は「龍馬伝」をテーマに二景五体が飾られていました。

等身大の人形に菊の衣装が着せてあり、専門の菊師が一週間以上かけて作成します。

菊まつり開催期間の中程で菊師が花の着せ替えを行うとのことです。


龍馬とお龍



大作り(千本咲き)



大作り(千本咲き)

湯島天神菊まつりに展示されていた主な菊の紹介です。

大作り(千本咲き)

前年の11月頃から冬至芽を育て、摘心を繰り返して枝数を増やし、1本の苗から中心の一輪より一段毎に六輪ずつ増やし、250〜400個の花を咲かせて全体で一輪の花のように組み上げた大菊です。

沢山の花を、同じ大きさに、同時に咲かせるのが腕の見せ所です。

花の世界記録は2319輪だそうです。



大作り(千本咲き)


大作り(千本咲き)



懸崖作り


懸崖作り

磯菊が断崖の上から垂れ下がっている様を思わせるのでこの名前が付けられました。

長さによって180センチ以上を大懸崖、100センチ以下を小懸崖、その中間を中懸崖と呼びます。

全部の花が一斉に開花し断面がカマボコ型になるように仕立てたのが良い作品です。


懸崖作り



江戸菊


江戸菊


江戸時代に江戸、伊勢、嵯峨、美濃、佐賀、奥州などの地方で独特の菊が発達しました。

現在は全部をまとめて古典菊と呼び、個別には昔の地方名で呼んでいます。



江戸で発達し、江戸で盛んに栽培された江戸菊は、はじめ花芯をみせて平に咲き、その後平弁やサジ弁がよじれながら立ち上がって花芯を包み込み、品種独特の花形になります。

この特殊な花弁の動きから、狂い菊とか芸菊ともいわれました。


江戸菊



巴錦



巴錦

巴錦

巴錦は、花びらの内側が深紅、外側が黄金色の大変豪華な色が特徴です。

約200年前(江戸中期)参勤交代のおり加賀藩主前田公が「巴の菊」と命名し、葛飾北斎肉筆「菊図」の中央に描かれた名菊です。

現在観賞菊のほとんどの品種が10年前後で消えていく中で、大変な長寿菊として知られています



巴錦


巴錦



盆養


三本仕立ての大菊。

高さは、花頂まで90〜155センチぐらいです。

前二輪・後一輪で高い順に「天・地・人」と呼びます。


盆養―管物(管咲き)



盆養―管物(管咲き)

盆養―管物(管咲き)

花弁が管状になっているためこの名で呼ばれ、花弁の大きさによって太管(3〜5ミリ)、間管(2〜3ミリ)、細管(1〜2ミリ)、針管(1ミリ以下)に分けられます。

花の中心部が茶筅状と盆状になるタイプがあり、品種の特徴が表れていることが求められます。

外側に長い走り弁があり、花芯を包んで段々になる抱え弁の先端が固く玉巻きになっている繊細な美しさが命です。


盆養―厚物(厚咲き)

花の中心に向かって周辺から数百枚の花弁が鱗状に組上がって、半球型に咲く大菊の代表的な花型です。

三つの花が揃って大きく、高く盛り上がってボリュームがあり、全体の草姿が整っているものが良い作品です。

近年の代表的品種は国華越山です。


盆養―厚物(厚咲き)



盆養―厚物(厚咲き)


盆養―厚物(厚咲き)



盆養―厚走り

盆養―厚走り

厚物の花の下部に長い花弁(走り弁)が放射状についた物で、走り弁がある分花が大きく見えるので人気があります。

走り弁は袋状で先が尖った物を剣走りと呼び、良い花とされています。

近年の代表的品種は国華由季です。


ダルマ作り

7号鉢(直径21センチ)を使用し、鉢底から花首までの高さを60センチ以下に育てる大菊三本仕立てで、全体の姿がダルマの形に似て丸みを帯びていることからダルマ作りと呼ばれ、花が大きいだけでなく3つの花が揃っていて、整然と整った花型です。

どっしりとした全体の姿が目標です。


ダルマ作り



福助作り

福助作り

5号鉢(直径15センチ)を使用し、鉢底から花首までの高さを40センチ以下に育てる大菊一本仕立てで、茎葉が大きく花を咲かせる姿が福助人形に似ていることから、福助作りと呼ばれます。

大きな茎葉の上に、整然と組上がった大きな花がのったものが良い作品です。



盆庭(総合花壇)


盆庭(総合花壇)

一人の栽培者が大小懸崖、杉作り、玉作り、木付け、大菊盆養、ダルマ作り、福助作り、古典菊、盆栽、造形など様々な菊を仕立て、一つのテーマをもって調和させて飾るものです。

菊作りの全てに通じたベテランがアイデアをこらした作品です。



アクセス


東京メトロ千代田線湯島駅から徒歩2分

東京メトロ銀座線上野広小路駅・都営地下鉄大江戸線上野御徒町駅から徒歩5分



各種作品



切花競技の作品


天神石坂(天神男坂)

三十八段の石段坂で、ゆるやかな坂・女坂に対して男坂といいます。

江戸時代の書物「御府内備考」によると、湯島天神参拝のための坂であったが、その後、本郷から上野広小路に抜ける通り道にもなったといわれます。


女坂


男坂


女坂

三十三段の石段坂で、すぐ脇にある、急な坂・男坂に対して女坂といいます。

梅まつりの頃には男坂と女坂の間の白梅が咲そろいます。

また、戸隠神社の傍の坂は夫婦坂と呼ばれています。




関連するホームページ

 湯島天神


       風来坊


盆栽


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