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六義園の紅葉 (H20.12.2&12.7)

六義園の紅葉 (H20.12.7)


渡月橋付近の紅葉



渡月橋付近の紅葉


六義園は5代将軍・徳川綱吉の信任が厚かった川越藩主・柳沢吉保が元禄15年(1702年)に築園した、和歌の趣味を基調とする「回遊式築山泉水」の大名庭園です。

池をめぐる園路を歩きながら、移り変わる景色を楽しむことができる、繊細で温和な日本庭園です。

造園当時から小石川後楽園とともに江戸の二大庭園に数えられておりました。



明治時代に入って、三菱の創業者である岩崎弥太郎の別邸となりました。

その後、昭和13年(1938年)に岩崎家より東京市(都)に寄付されて、一般公開されることになりました。

昭和15年8月、史蹟名勝特別記念物保存法によって名勝の指定を受け、昭和28年3月に国の特別名勝に指定されました。


渡月橋付近の紅葉



山陰橋付近の紅葉



山陰橋付近の紅葉


柳沢吉保は作庭にあたり、吉保自身の培った文芸趣味の思想に基づき、自分から設計、指揮し、7年余りの歳月を費やして、平坦な武蔵野の一隅に池を掘り、山を築き、流れを見せて、「回遊式築山泉水庭園」を作り上げました。

園内には、紀州和歌の浦の景勝を、あるいは「万葉集」や「古今集」から名勝を選び、88個所の景勝地を設定しております。



庭園の中央に池を設け、中島を置き、島には妹背山があり、東南部に平坦な芝生、その他の部分には大小多数の築山が起伏しています。


庭園の北部に最大の築山、藤代峠を設け、各所に桃の茶屋、滝口の茶屋、吟花亭、熱海の茶屋、つつじの茶屋、芦辺の茶屋等のあずまやを配しています。


つつじ茶屋




つつじ茶屋付近の紅葉


「六義園」という名前は、中国の古い書物である毛詩に配されている、賦・比・興・風・雅・頌の六義に由来する和歌の六体によるものです。

「六義園」を「むくさのその」と呼ばせ、館を「六義館」と書いて「むくさのたち」と読ませています。



吹上茶屋を望む



六義園といえば、春のシダレザクラが有名です。

庭園の中心部に入るための内庭大門をくぐると、シダレザクラが植えられており、3月末に枝いっぱいの薄紅色の花を咲かせます。

流れ落ちる滝を彷彿させるその姿は圧巻です。

六義園のシダレザクラはライトアップも行われます。


中の島、田鶴橋を望む



滝見の茶屋



出汐の湊付近の紅葉


六義園では、秋になると、約400本のモミジが園内各所で色づきます。特に庭園の北西部の滝見茶屋、水香江、せんけいの流れ、山陰橋付近は、様々な木々の紅葉が混じり合い、風光明媚な景色となります。

また、つつじ茶屋周辺の紅葉も、赤い色彩の中に茶屋がよく栄え、なかなかの情緒を感じさせてくれます。



六義園は、通常は駒込
駅から徒歩で7分ほど離れた門からしか入門できませんが、紅葉の時期には駒込駅に近い「染井門」が開かれます。

「染井門」のすぐ近くが、庭園の北西部の紅葉の見所です。


「染井門」の方向は、鬼門に当たるため通常は開かれないとのことです。


出汐の湊付近の紅葉



藤代峠からの展望



藤代峠の下方の紅葉


都内随一の紅葉の名所といわれる六義園では、ライトアップが行われます。

紅葉のみでなく大名庭園のライトアップもあわせて行われます。

今年も11月22日(土)から12月14日(日)にかけて「紅葉と大名庭園のライトアップ」が行われました。

ライトアップは、今年が8回目です。



ライトアップは期間中毎日、日没から21時まで行われます。

朱色や黄金色に色づく紅葉。ハラハラと舞い落ちる紅葉。

夜の帳が下りるとともに、日常とは異なる幻想的な夜の六義園で、しっとりとした情緒を味わうことができます。


藤代峠の下方の紅葉



庭園内散策路の紅葉



庭園内散策路の紅葉


今年は六義園に行くチャンスがなく、やっと12月7日に行くことができました。


少し遅いかなと思いましたが、前日行った小石川後楽園よりも少し紅葉が遅かったようで、ちょうど見頃でした。



庭園内散策路の紅葉


庭園内散策路の紅葉



また、今年初めて六義園のライトアップを見に行くことができました。

六義園では紅葉のみでなく、大名庭園のライトアップも行われており、園内の散策路を一周することができます。

ただし、つつじ茶屋、渡月橋、藤代峠などの内部のエリアには入ることができません。


庭園内散策路の紅葉


六義園のライトアップ (H12.12.2)


水香江の紅葉



水香江の紅葉


夜に出現!水香江のおはなし

作庭当初、六義園の園内には、水香江と呼ばれる場所がありました。

「蓮の花の盛りの頃には、水までも良い香りがする」という意味で、李白や杜甫が「蓮の花で水が香る」と詠んだことに由来し、柳沢吉保がこの名を付けたと「六義園記」に記されています。



現在は遺構を残すのみの水香江。

今年のライトアップでは、来園者に水香江の美しさを少しでも想像していただきたいとの思いを胸に、夜間、現代風に光によって、水の清らかな流れが再現されております。


幻想的な光の水香江を体感することができます。


水香江の紅葉



吹上茶屋を望む



中の島、田鶴橋を望む


六義園の園内には88ヶ所の名勝が指定されていますが、その中から、代表的な名所について紹介します。


内庭大門

庭園の中心に入るための門で広場にはシダレザクラの大木が植えられています。

シダレザクラは、3月末に枝いっぱいの薄紅色の花を咲かせます。流れ落ちる滝を彷彿させるその姿は圧巻です。



出汐の湊


大泉水の池畔の名の一つ。

入口に一番近く眺めのよいところ。

右手に中の島を、左手には蓬莱島が、そして対岸には吹上浜がみえます。


雪吊りと中の島



滝見の茶屋



山陰橋付近の紅葉


妹山・背山

中の島にある築山。

古くは女性のことを妹(いも)、男性のことを背(せ)と呼んでおり、この中の島は男女の間柄を表現したものです。

イザナギ、イザナミの故事にちなむ「せきれい石」もあります。



臥龍石


竜の背のような姿を見せる石です。


蓬莱島

神仙思想を主題とした石組の一種で、典型的な洞窟石組(アーチ形)です。


山陰橋付近の紅葉



散策路の紅葉



散策路の紅葉


石柱


庭内88個所の景勝地には、それぞれ石柱が建てられていましたが、現在では32個所のみが残っています。



滝見の茶屋

昼なお暗い茂みの中を渓流が走り、岩の間から落ちて水しぶきをあげています。

そのそばの四阿からは、その静寂な景色と流れ落ちる水音が楽しめるようになっています。

この滝は以前、千川上水の水を引いておりましたが、地下鉄の工事によって断水し、現在は井戸水によって維持されています。


散策路の紅葉



つつじ茶屋



山陰橋


つつじ茶屋


明治年間、岩崎氏の代に、つつじの古木材を用いて建てられたこの四阿は、幸いにも戦災を免れ、現代にその希少な姿を伝えています。

11月下旬には、紅葉したモミジに囲まれ、見事な景観となります。




藤代峠


園内で一番高い築山で、標高は35m。

いただきは「富士見山」と呼ばれ、そこからは素晴らしい展望が開けています。

紀州にある同名の峠から名付けられました。


心泉亭



心泉亭


吹上茶屋



散策路の竹林



散策路の竹林


ささかにの道(蛛道)

ささかにとはクモの古い呼び名で、老が峰の北側を通る樹幹の小道はクモの糸のように細いところから、そう名付けられました。

この小道に限らず、園内の樹間の道をたどると、吉保が歩いた和歌の世界へと次第に誘われていくようです。


渡月橋

「和歌のうら 芦辺の田鶴の鳴声に 夜わたる月の 影そさひしき」の歌から名づけられた石の橋。
枚の大岩の重量感が、あたりの雰囲気を引き締めています。


土橋

千鳥・白鴎・山陰・藤浪と名の付いた園内四箇所の土橋。
土留めの瓦の隙間に生える夏草が、そこはかとない風情と醸し出しています。


散策路の光景



染井門付近の紅葉



染井門付近の紅葉


アクセス

JR・地下鉄南北線「駒込駅」から徒歩7分(染井門は徒歩1分)

都営地下鉄三田線「千石駅」から徒歩10分


駐車場はありません。



入園料

300円

関連のホームページ

 六義園


         風来坊


染井門付近の紅葉


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