散策スポット・北海道東北

散策スポット目次

HOME

前ページ

次ページ

三渓園のハス (H19.7.28)


ハス池のハス



三渓園のシンボル三重塔

朝のすがすがしい空気の中で、咲いたばかりのハスを楽しむことができるように、三渓園では今年も、早朝観蓮会が開催されています。

ハスの花は、明け方からゆっくりと開花し、午前7時頃に一番の見ごろを迎えます。

そして9時頃から再び閉じ始め、昼ごろには完全に閉じてしまいます。

こうしたハスの開花の特徴に対応して、早朝6時に開園になります。


この早朝観蓮会は昭和50年から毎年開催されており、今年で33回目です。

今年も7月21日(土)、22日(日)、28日(土)、29日(日)、8月4日(土)、8月5日(日)の6回にわたり、開催されます。

早朝観蓮会は特別料金ではなく、通常の入園料で鑑賞することができます。


ハス池のハス



早朝から多くの見学者が

三渓園は、生糸貿易で財をなした横浜の実業家 原 三渓(本名:富太郎)の元邸宅です。

17万5千平方メートル(約53,000坪)にも及ぶ広い庭園は、原 三渓の手によって精魂込めて造られ、明治39年(1906年)に「三渓園」として一般に公開されました。


ハスは泥の中から清らかな花を咲かせることから、俗世間から現れた優れた人材にもたとえられ、インドでは聖者の花、中国では君子の花といわれました。

三渓園の創設者 原 三溪がとりわけ好んだ花だといわれています。

現在は、三渓園の正門を入って右側の蓮池に咲いていますが、三渓在世中は大池全体に植えられていました。


早朝から多くの見学者が



三渓園のシンボル三重塔

ハスの花が美しく池を彩る頃になると三渓は親しい人々を招いて、蓮見の会を催したそうです。

船遊びの趣向で催した茶会では、ある茶人が偶然流れてきた白蓮の蓮片を取り、梅干しを包んで食べたことを一同で褒めあうなど、大変風流なものであったそうです。


現在、三渓園で生育しているハスは主に原始ハスです。

これまで、種々のハスが植えられてきましたが、背丈が高く繁殖力の強い原始ハスが残ったそうです。


原始ハスは一重咲きの大きな花で、開花1〜2日目は比較的濃い赤色ですが、3〜4日目には桃色に変化し、基部近くが白くなるのが特徴です。


ハス池のハス



ハス池のハス



ハス池のハス

原始ハスは、古来より日本にあったハスで、東大阪市善根寺町に自生していたものを、ハス研究で高名な大賀一郎博士が昭和11年に鑑定して「原始ハス」と命名しました。

大阪府の天然記念物に指定されています。

三渓園には昭和51年に舞妃蓮、太白蓮などと共に植えられたそうです。


大賀ハスは、昭和26年に千葉市の東京大学農学部検見川厚生農場で、大賀博士が縄文時代に咲いていた古代ハスの種3粒を発見し、そのうちの一粒の開花に成功したものです。

したがって、原始ハスと大賀ハスは咲いた花の形は似ていますが、異なるハスのようです。

違いの細部についてはよくわかりません。


ハス池のハス



ハス池のハス

風来坊、今年も電車とバスを利用して、早朝観蓮会に行きました。

横浜市営地下鉄の一番電車に乗り、桜木町駅6時10分発のバスに乗車し、三渓園には6時30分過ぎに到着しました。

さすが皆さんハスの綺麗な時間帯をよくご存じで、ハス池の周りは早朝から多くの人で賑わっていました。

しかし、三渓園はハス池の周りのスペースが広いため、比較的ゆっくりと鑑賞することができます。

風来坊が到着した以降、混雑が激しくなるわけでもなく、比較的すがすがしい空気の中でのハス鑑賞でした。


ハス池のハス



ハス池のハス

でも、今年は咲いているハスの数が少ない感じです。

花托が随分見られますので、少し訪問する時期が遅かったのかもしれません。

1週間前の7月21日(土)、22日(日)が良かったかもしれませんが、両日共に、早朝は雨が降っていましたので、断念したのがまずかったかな?


また、早朝観蓮会の開催日には、園内茶店「三渓園茶寮」で、赤だしや温泉卵、紀州梅干、コーヒーなどがセットになっている、早朝観蓮会限定メニューの朝粥(1000円)が提供されています。

早朝のさわやかな空気の中で、多くの方が食事を楽しんでいました。


また9時までは、甘酒やところてんを半額の200円、自家製ようかん付お抹茶を300円で楽しむことができます。


ハス池のハス



ハス池のハス



ハスの花の咲き方については、「大船フラワーパークのハス」のレポートで紹介しましたが、三渓園のパンフレットにより詳しい説明がありました。

開花1日目
午前5時頃、外側の花びらがゆるみだし、1分間に約2mmの早さでゆっくり口を開け、1〜3cmの「とっくり型」になる。

色も濃くなり、午前8時頃から閉じ始める。


開花2日目

夜中の午前1時頃から開き始める。

午前7時から9時頃までに「おわん型」になり、色鮮やかになる。

このころから閉じ始め、昼頃には完全に閉じる。



開花1日目?



開花2日目?


開花2日目?



開花3日目?

開花3日目

夜中の午前1時頃から開き始める。

午前6時頃には「おわん型」、9時頃には「さら型」になる。

花は最大に開くが、色はあせ、花びらも一ひら、二ひら散り始める。

午後までに少し閉じるが、半開きの状態で終わる。


開花4日目

夜中の午前1時頃から開き始める。

午前6時には完全に開き、花びらが散り始める。

午後には一ひらもなくなり、花托だけが残る。


開花4日目?



花托

アクセス

バスを利用する場合


JR根岸線根岸駅1番乗場、横浜駅東口2番乗り場、桜木町11番乗り場から始発バスを利用すると6時30分〜40分頃に三渓園に到着。
土、日でダイヤが異なります。

駐車場

正面入口に隣接して駐車場有り。乗用車とバス兼用駐車場のため、週末は混雑する。
駐車料金500円


入園料

大人500円
65歳以上300円
小人200円

関連のホームページ
 
 三渓園

         風来坊


開花3日目〜4日目?

目次  TOP 前ページ 次ページ HOME