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薬師池公園の大賀ハス
薬師池
薬師池公園は町田から多摩丘陵に続く鎌倉街道沿いにあり、1982年に「新東京百景」、1998年には「東京都指定名勝」に指定された、町田を代表する緑と花の豊かな和風の公園です。 梅、桜、藤、花菖蒲、大賀ハス、椿、紅葉など四季を通じて楽しむことができます。
薬師池公園の中心となる薬師池は、別名福王寺池とも呼ばれ、天正2年(1574年)に北条氏照の印判状が野津田の武藤半六郎(河井家祖先)にくだり、水田用水池として開拓されました。 その後、溜池は泥砂で何度か埋まりましたが、水田の水を確保するために、溜池を掘り直して今日に至っています。
薬師池公園のハス田
ハス田の木道
薬師池公園の北端部のハス田には、大賀ハスが植えられています。 古代の丸木舟が発見された千葉県検見川の遺跡を、昭和26年(1951年)に発掘調査していた大賀一郎博士らが3個のハスの実を発見しました。
大賀博士は、それらの年代を明確にするため、ハスの実、丸木舟の一部などをシカゴ大学へ送って年代分析・鑑定を依頼しました。 その結果、それらが弥生時代(約2000年前)のものであることが判明しました。
ハスの権威者であった植物学者の大賀博士は、この3個のハスの実の発芽を試み、そのうちの1個の発芽に成功、翌年見事な花を咲かせました。 二千年の眠りから覚めた古代ハスは大きな話題を呼び、大賀博士の名前を取って「大賀ハス」と呼ばれています。
「大賀ハス」は千葉市の千葉公園に移植され、その後、千葉公園から日本各地をはじめ、世界各国へ根分けされ、友好親善を深めています。 「大賀ハス」は千葉市の天然記念物に指定され、さらに「千葉市の花」にもなっております。
薬師池公園の「大賀ハス」は、千葉公園から相原町の円林寺と大蔵町の柏木常吉氏のところに株分けされたものを、さらに薬師池公園に株分けされたものだそうです。 案内板に開花時期は7月下旬から8月下旬と書かれていました。 6月から咲き始め、7月に見頃を迎える千葉公園の大賀ハスに比べて開花時期が少し遅いようです。
ハス田の周囲には散策路が設けられ、さらにハス田の中を巡ることができるように木道が設けられています。 大きく咲いた花のみでなく、重なり合って生い茂る葉、葉の隙間に見え隠れする蕾や葉の上で玉となった水滴など、ハス田の見せるさまざまな表情を、ハス田の中央に設けられた木道を辿りながら楽しむことができます。
薬師池公園のハス
薬師池公園では毎年観蓮会が開催されており、今年が第30回です。 この観蓮会では、ハスの葉に注いだ酒を茎を通して飲む「荷葉酒(かようしゅ)」、お茶を通して飲む「荷葉茶(かようちゃ)」などのイベントも行われます。 残念ながら車を運転する方はお酒を味わうことはできません。
今年は8月5日(日)の午前6時から午前7時までです。 この日は小田急線町田駅北口から臨時バス(5時50分、55分、6時5分発車)も運行されます。
また、薬師池公園の周辺には、町田リス園、町田えびね苑、町田ダリア園、町田ぼたん園などの施設があります。 すべての施設が歩いて廻れる区域にあることから、自然の散策を楽しむことができますし、家族連れなどのハイキングにも適しています。
アクセス 小田急線町田駅北口POPビル先21番乗り場から、本町田経由野津田車庫行き(町55系統)、または本町田経由鶴川駅行き(町53系統)バスで「薬師池」下車
大賀ハス
駐車場 町田リス園の隣接エリアにあり、薬師池までは徒歩3分です。 駐車料金は無料です。
関連するホームページ 薬師池公園 風来坊