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楓橋から多摩川上流の展望
JR青梅線沢井駅
多摩川上流の御岳渓谷は「日本名水100選」に指定されている景勝地です。 多摩川の両岸には、約4kmにわたり遊歩道が整備されており、四季ごとにその様相を華やかに変える渓谷には、多くの観光客が訪れて思い思いに散策を楽しんでいます。
また、御岳渓谷にはカヌーのメッカとしても広く知られ、ウォータースポーツを楽しむ若者が全国から集まります。 スポーツよりも芸術を好まれる方は、美術館めぐりがお勧めのようです。 日本画壇の巨匠、川合玉堂の作品や書斎が展示されている玉堂美術館をはじめ、御岳渓谷には美術館や記念館が点在しており、遊歩道を散策しながら立ち寄る人も多いようです。
楓橋付近の紅葉
楓橋から多摩川下流の展望
御岳渓谷遊歩道は、JR青梅線御嶽駅を中心に、多摩川の両岸約4kmにわたり整備されている遊歩道です。 上流は御嶽駅と川井駅の中間あたりから、下流は沢井駅と軍畑駅の中間ぐらいまでです。 駅からも近く、比較的平坦な遊歩道ですから、気軽に歩いて四季折々の渓谷美を楽しめる人気のコースです。 この遊歩道を通って御岳美術館、玉堂美術館、櫛かんざし美術館、澤乃井小澤酒造などをめぐることができます。
寒山寺からの展望
楓橋
今回は御岳渓谷の紅葉巡りをしてきました。 青梅市観光協会のホームページには「御岳渓谷ハイキングコース」が紹介されています。 今回はこのコースの楓橋から上流のエリアを歩くことにしました。 JR青梅線沢井駅で下車して坂道を下ると青梅街道沿いに清酒「澤乃井」で有名な小澤酒造があります。 古文書により元禄15年(1702年)には酒造業を営んでいたことが判明している老舗です。 無料で酒蔵の見学(1日4回)をすることができます。
寒山寺
青梅街道を横切った坂道の下が、「澤乃井園」です。 「澤乃井園」は小澤酒造の直営の庭園で、売店、食堂、東屋などがありくつろぎの場として利用できます。 また、酒蔵見学の受付もしています。
楓橋の紅葉
「澤乃井園」の隣にある「ままごと屋」は澤乃井直営の料亭で、豆腐料理で有名です。 清酒・澤乃井を生む名水「岩清水」を使って作られた、豆腐やゆばを中心とした各種の季節コース料理を提供しています。 すぐ隣りに姉妹店の「豆らく」があります。
皇帝ダリア
鵜の瀬橋付近の紅葉
楓橋は歩行者専用の吊り橋で、長さ80m、幅2mで水面まで15mです。 現在の橋は昭和53年に架けられた2代目の橋です。 周囲の美しい自然と清流は昔から名高いものがあり、紅葉の名所でもあります。 寒山寺にのぼる階段から眺める楓橋の景観は見事です。
楓橋から上流は多摩川の両岸に遊歩道が整備されていますが、今回は川の北側を歩きました。 楓橋から上流の御岳渓谷遊歩道は舗装された遊歩道で、道幅も広くて歩きやすくなっています。 楓橋から上流に600mほど進むと鵜の瀬橋があります。
鵜の瀬橋は長さ72m、幅1.4m、水面まで10mの歩行者専用の橋です。 昭和49年(1974年)の台風16号で流出した後、昭和62年(1987年)に架けられた2代目の橋です。残念ながら立ち入り禁止でした。 鵜の瀬橋の北側の遊歩道では綺麗な紅葉を見ることができました。 また、ここは河原に降りることができます。
鵜の瀬橋の上流100mほどに東屋がありますが、東屋の遊歩道の反対側に、「お山の杉の子」の歌碑があります。 童謡「お山の杉の子」は、「月の砂漠」や「京人形」など数々の名曲を世に出した佐々木すぐりの作曲で、吉田テフ子の作詞です。 佐々木すぐるは、たびたび御岳渓谷を訪れており、昭和12年に都心の自宅改築中や戦時中には疎開してその地に居住していました。
鵜の瀬橋〜御岳小橋の紅葉
この間、地元の小学校の校歌を進んで作曲されるなど、地域の人々との交流を深めるとともに、御岳の緑豊かな自然をこよなく愛されていました。 昭和19年に作曲された「お山の杉の子」は、この土地の美しい杉木立の山々によって誕生したものです。 歌碑は、佐々木すぐるの生誕百年を機に、その功績と歌の心を後世に伝えたいという地元の有志によって平成9年3月に建立されたものです。
鵜の瀬橋から上流に600mほど進むと御岳小橋です。 御岳小橋の上流側の広く開けた場所が御岳園地です。 御岳園地は紅葉のスポットで、多くのカメラマンが熱心に写真を撮っていました。 トイレや椅子も準備されており、御岳渓谷散策の休憩場所として利用されているようです。 御岳園地から坂道を登ったところがJR青梅線御嶽駅です。
御岳小橋は、長さ79m、幅2.5m、水面まで9mの歩行者専用の吊り橋です。 昭和49年の台風16号で破壊された先代の橋をついで建造された美しい吊り橋です。 この橋の上からの眺めは素晴らしいものがあります。
御岳園地の紅葉
今回は、御岳小橋を渡ってここからは多摩川の南側を上流に向かって進みました。 多摩川の南側に出ると、対岸は陽が当たっており、素晴らしい景観を眺めながらの散策となりました。 御岳小橋を渡ったところの遊歩道のすぐ上に、「いもうとや」があります。
「いもうとや」は「ままごと屋」の姉妹店で、多摩川の流れを眺めながら食事や喫茶のできるレストランです。 また、各種の展示会も企画されています。 土産コーナーでは、地元特産の漬け物や清酒澤乃井、岩清水豆腐などのほか各種工芸品も販売しています。
御岳小橋からの展望
「いもうとや」の少し上流に素晴らしいイチョウの木があり、そのすぐ傍に「玉堂美術館」があります。 玉堂美術館は日本画壇の巨匠・川合玉堂が昭和19年から昭和32年に亡くなるまでの10余年を青梅市御岳で過ごしたのを記念して建てられたものです。 自然を愛し、人を愛した玉堂の人柄は土地の人々からも慕われ、玉堂の愛してやまなかった御岳渓谷に美術館を建てよう、との声が上がり、地元有志や全国の玉堂ファンより多大の寄付が集まり、没後4年の昭和36年(1961年)に開館しました。
川合玉堂は伝統的な日本画の本質を守り、清澄にして気品のある独自な作風を展開しつつ、明治、大正、昭和の三代にわたって、日本学術文化の振興に貢献しました。 展示作品は、15歳ごろの写生から84歳の絶筆まで幅広く展示されています。 展示替は年7回行われ、その季節に見合った作品が展示されています。 入館料は500円です。
御岳小橋
玉堂美術館付近からの展望
御岳の大イチョウ
玉堂美術館の少し上流で散策路が2つに分かれており、左側の階段を上ると御岳橋の上に出ることができます。 御岳橋は長さ81m、車道7m、歩道2m×2、水面まで20mで、昭和46年(1971年)に建てられたものです。
御岳橋は、青梅街道と吉野街道を結んでおり、御岳山に行く場合は、JR御嶽駅からのバスでこの橋を通過することになります。 水面からの高さ20mの御岳橋からの多摩川の展望は素晴らしいものがあります。 御岳橋から下流の御岳小橋までは約200mで、素晴らしい景観とともに紅葉も楽しむことができます。 御岳橋から上流の展望も見事であり、こちらも紅葉を楽しむことができます。
御岳橋からの展望
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