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旧古河庭園の紅葉
旧古河庭園
洋館とバラの庭園で有名な旧古河庭園は、古河虎之助が経営した東京における大正初期の代表的な庭園です。 武蔵野台地の斜面と低地という地形を活かし、北側の小高い丘には洋館を建て、斜面には洋風庭園、そして低地には日本庭園を配したのが特徴です。
この庭園はもと明治の元勲・陸奥宗光の別邸でしたが、彼の次男が古河財閥の養子になった時、古河家の所有となりました。なお、この当時の建物は現存しておりません。 現在の洋館と洋風庭園の設計者は、英国人ジョサイア・コンドル博士です。 日本庭園の作庭者は、平安神宮神苑、円山公園などを作庭した、京都の著名な庭師・七代目小川治兵衛です。
日本庭園の紅葉
今年の紅葉は例年よりもやや遅い感じでしたが、11月27日に訪ねたところ、すでに見頃を迎えていました。 旧古河庭園は午後になると日陰の部分が多くなり、写真を撮る場合は午前中に訪ねるのがお勧めです。 しかしながら、今年はイベントの下見を兼ねて、小石川後楽園や六義園の紅葉を見た後に訪ねましたので、残念ながら午後1時頃になってしまい、日本庭園は半分程度が影になっていました。
旧古河庭園には200本のカエデ類が日本庭園を中心に植えられています。 六義園や小石川後楽園は大名庭園ですから広大ですが、旧古河庭園はそれに比べるとコンパクトな庭園ですから、200本のカエデ類といっても密集している感じで、見応えがあります。
旧古河庭園に入ると三段のテラス式庭園になっているバラ園やツツジ園の周囲には、10本ほどの大きなもみじの木があります。 旧古河庭園は、3つの庭園の中では一番早く見頃を迎えます。 今年も一番早く見頃を迎えたようで、27日は見頃を迎えていました。
日本庭園 小川治兵衛作庭で、心字池を中心に枯滝・大滝・中島を配しています。 冬のマツの雪吊とこも巻・ソテツの霜除は風物詩となっています。また夏の大滝の水音と秋の紅葉もおすすめです。 今年は紅葉の見頃の時期が早かったため、雪吊りはまだ1個しか完成していませんでした。
テラス式庭園 バラ園を中心にした三段のゆるやかな階段状の庭園。第一段テラスは、バラ、ユッカ、シュロと花壇からなり、斜面は各種のツツジ、サツキで覆われています。 鉄平石張りの石段を降りると第二段テラスとなります。ここは左右対称の「幾何学模様」でバラ、ドウダンツツジ、イブキをサワラ、ハクチョウゲ、ツゲの低い刈込が縁どっています。 第三段テラスには、ツツジの植込が広がっています。 今年は紅葉の時期が早かったため、バラの花が一部残っていました。
テラス式庭園の紅葉
西洋庭園 ジョサイア・コンドル設計で、左右対称の幾何学模様の刈込のフランス整形式庭園と、石の欄干や石段・水盤など、立体的なイタリア露壇式庭園の技法が合わさっていて、それがバラと洋館と調和した絵画的な景観美となっています。
石造りの洋館(大谷美術館) 英国貴族の邸宅にならった古典様式で、天然スレートぶきレンガ造り。外壁は伊豆真鶴産の赤味をおびた新小松石(安山岩)で覆われており、雨にぬれると落ち着いた色調をかもしだします。 西洋館の周りの花壇にはクリスマスツリーが飾られていました。
茶室付近の紅葉
アクセス 東京メトロ南北線「西ヶ原」駅から徒歩7分 JR京浜東北線「上中里」駅から徒歩7分 JR山手線「駒込」駅から徒歩15分 六義園から徒歩15分
展望台付近の紅葉
入園料 150円 関連するホームページ 旧古河庭園 風来坊