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千鳥ヶ淵緑道ボート乗り場付近
千鳥ヶ淵緑道ボート乗り場付近(4月6日撮影)
千鳥ヶ淵は、江戸城の堀の中で水面の幅が最も広く、堀の両側に植えられたソメイヨシノやヤマザクラは、東京では1、2のものとして人気があります。 堀の形状が「千鳥」が羽を広げた形に似ていることから、千鳥ヶ淵という名前がついたと言われています。
かつては半蔵濠とつながっていましたが、明治33年に北の丸と番町をつなぐ道路建設のため埋め立てられて、堀が二分されたそうです。 このため千鳥ヶ淵周辺は、厳密に考えると、千鳥ヶ淵の外側(皇居の反対側)の千鳥ヶ淵緑道、千鳥ヶ淵の内側(皇居側)の北の丸公園、半蔵濠に面している千鳥ヶ淵公園の3つに区分できるようです。
千鳥ヶ淵では千鳥ヶ淵緑道から見る桜の景観が一番素晴らしいですので、一般に千鳥ヶ淵といえば千鳥ヶ淵緑道のことです。 千鳥ヶ淵緑道には76本、対岸の北の丸公園には329本の桜が植えられていますが、このうち千鳥ヶ淵緑道から見ることができるのは260本のソメイヨシノです。
千鳥ヶ淵緑道からの展望
今年は桜の開花予想は当初は平年並みないしやや遅めということでしたが、3月20日過ぎから暖かい日が続いたため、東京は3月25日に開花宣言がありました。 開花予報では24日〜30日といろいろな予報がありましたが、結果的には平年より1日早い開花となりました。
しかも、25日以降初夏を思わせるような気温の高い日が続いたため、開花から5日後の30日に満開宣言がありました。 この日は大雨が降り、強風が吹き荒れていましたので、まさかという感じでしたが、南風でしたので、一気に開花が進んだ感じです。 しかも、満開宣言の数日後にも、春の嵐に見舞われ、見頃の時期は数日で終わってしまいました。今年はあっという間に咲いて、あっという間に散ってしまったという感じです。
30日は一日中荒天でしたが、31日は晴天が予想されていたため、急遽桜巡りをすることにしました。 千鳥ヶ淵は都内随一の桜の名所ですから、千鳥ヶ淵の桜を見る場合は、朝早く千鳥ヶ淵を訪ねてその後他所に廻ることにしています。
しかしながら、千鳥ヶ淵緑道から眺める場合、対岸の北の丸公園の桜は午前9時を過ぎないと太陽光線が当たりません。 また、ボートの貸し出しは9時30分からですので、桜とボートを撮影しようとすれば9時30分以降が適当です。
このため、最初に小石川後楽園を訪ねた後、千鳥ヶ淵緑道を訪ねることにしました。 満開宣言の出された3月30日は、大雨と強風の吹き荒れた一日でした。 このため、3月29日に満開でした小石川後楽園の入り口正面の枝垂れ桜は、無残にも殆どが散ってしまっていました。 しかしながら、ソメイヨシノは満開でした。
千鳥ヶ淵緑道の桜
千鳥ヶ淵の桜の景観を一番楽しむことができる千鳥ヶ淵緑道は、九段下の入口から千鳥が淵墓苑近くのボート乗り場付近までは、散策路の中央に桜が植わっているため、散策路が二つに分かれています。 しかもお濠側の散策路の幅が1m程度と狭いため、桜の時期は左側通行の一方通行となります。
このため、千鳥ヶ淵に垂れ下がる桜を楽しむ場合は、九段下側の入口から入る必要があります。 九段下側の入口からはいると、すぐに絶景のポイントがあり、多くの方がここで記念撮影をします。 さらに、千鳥ヶ淵緑道には数々の記念撮影のポイントがあるため、人の流れがゆっくりとなります。
こうした状況から、入り口付近は大変な混雑となりますし、散策路も混雑が続きます。 このため、散策路が混みすぎて危険にならないように、九段下側の入口では入場規制が行われます。 したがって、人出の多くなる、土・日の昼頃には九段下駅から千鳥が淵緑道入り口までの歩道には、入場待ちの長い行列ができます。
この日は10時前に千鳥ヶ淵に到着しましたが、千鳥ヶ淵緑道は空いていて流れはスムーズです。 今年は開花時期が急に早まり、しかも開花から満開までも短かったこと、さらにこの日の午前中は風が強かったことなどから、出足が遅かったためかもしれません。
午前中は風が強かったため、ボートの貸し出しは行われていませんでした。 このため、千鳥ヶ淵の風物詩ともいえる、桜とボートの景観は撮影することができませんでした。
靖国通りからの展望
大雨と強風下での満開宣言でしたから、本当に見頃かなと思って訪ねましたが、雨天であったもの南風で気温が上昇したため、あっという間に満開を迎えたようです。 満開直後ということもあり、風は強かったですが、花は舞っていませんでした。
靖国通りから田安門方向を望む
12時少し前に、千鳥ヶ淵を出て上野恩賜公園に向かいました。 九段下駅は、千鳥ヶ淵に向かう人の波で駅の階段は大変な混雑になりますが、この日は満開直後の平日ということもあり比較的スムーズに階段を降りることができました。 しかしながら、階段の下は大勢の人で賑わっていました。
田安門付近からの千鳥ヶ淵の展望
アクセス 東京メトロ東西線、半蔵門線、都営新宿線「九段下」駅から徒歩5分 東京メトロ東西線「竹橋」駅から徒歩10分 千鳥ヶ淵の桜 その2へ 風来坊