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金谷レース工業株式会社(ベーカリーカフェレンガ)
「後藤織物」から中通りに戻り、右折して700mほど進むと左手に「桐生市立北公民館」があり、さらに300mほど進んだ左手に「桐生北保育園」があります。 「桐生北保育園」の手前を左折し、200mほど進んだ右手が「金谷レース工業株式会社(ベーカリーカフェレンガ)」です。 「金谷レース工業株式会社」は、明治時代初頭に創業された織物工場で、工場は大正8年(1919年)12月に完成し当初は6連の鋸屋根でした。外壁のレンガは東京駅のレンガを製作した埼玉県深谷市内の工場で作られています。現在はパン工房及び店舗として活用されています。
桐生天満宮
桐生天満宮骨董市
「金谷レース工業株式会社」から100mほど西に進むと「桐生天満宮」です。 「桐生天満宮」は、景行天皇の時代(71年〜130年)に天穂日命を祀る神社として創建されたと伝えられています。 当初は礒部明神と称されていました。南北朝時代初期に当地を支配した桐生家が代々の守護神として崇拝しました。 観応年間(1350年頃)に、現在地に移し、菅原道真を合祀して天満宮となりました。 江戸時代には徳川家の祈願所となりました。
現在の社殿は、1789年に建造されたものです。 現在の桐生市街は、桐生天満宮を基点として成立しており、天満宮鳥居前が本町一丁目となっています。桐生市は多くの高校が存在するため、受験シーズンには多くの参拝者が訪れます。 また、天満宮の近くに群馬大学工学部や桐生工業高等学校があり、緑の多い静かな環境となっています。
無鄰館
桐生天満宮境内では、平成5年10月から、毎月第1土曜日に骨董市が開催されています。 毎回約80もの出店があり、現在では東京東郷神社、川越骨董市と並び関東三代骨董市といわれるようになっています。 陳列品は鉄瓶、火箸などの生活道具から古書、カメラ、陶磁器、版画、刀剣といったものまで、実に幅広い品ぞろえです。 桐生天満宮境内では、場所が狭くて出店できないのか、本町の街道沿いの歩道にも数多くの骨董品が並べられていました。
桐生天満宮から本町通りを南方向に300mほど進んだ右手に「無鄰館」があります。 無鄰館は、旧北川織物工場の現在の名称です。 現存する鋸屋根工場は、大正5年(1916年)に建築され、昭和35年(1960年)年頃まで操業していました。 現在は、建築設計事務所のほか彫刻家、画家たちの創作工房として利用されています。
旧曽我織物工場
「無鄰館」から100mほど南に進み、右手にある路地を入ったところが「旧曽我織物工場」です。 大正11年(1922年)に建築された大谷石造り5連の鋸屋根工場には、屋根に換気塔が立ち、壁には丸窓の換気窓が設けられています。 工場は、昭和45年(1970年)頃、織物の操業を停止し、現在に至っています。
重要伝統的建造物群保存地区
「桐生天満宮」から「本町二丁目」までの本町通り沿いのエリアが、「桐生市桐生新町重要伝統的建造物群保存地区」です。
天正19年(1591年)に桐生新町が形成されて以来、この地区は織物の中心地として桐生の経済発展を支えてきました。桐生の織物業は大正期から昭和初期に最盛期を迎え、当時の桐生新町の町並みには買継商や糸商、呉服商、染物業など織物業の店舗などが建ち並びました。 現在でも、当時の面影を伝える数多くの建造物が残されています。
「旧曽我織物工場」から本町通りに戻り、南方向に100mほど進んだ左手が「桐生市有鄰館」です。 「桐生市有鄰館」は、桐生市桐生新町重要伝統的建造物群保存地区内である本町二丁目の南端に存在しています。 かつては酒・味噌・醤油を醸造し、保管するために使用されていた江戸時代から昭和時代にかけての11棟の蔵群が、舞台や展示、演劇、コンサートなど様々な用途に使用されています。
桐生市有鄰館
街路でも骨董市が
多くの人が訪れ、プロアマを問わず、それぞれの目的によって自ら会場を作り上げて行く独特の活用方法で「文化を発信する場」として、また、周辺に残る歴史的建造物や近代化遺産などと一体となったまちなみ保存の拠点にもなっています。 「有鄰」とは、孔子の「徳孤ならず必ず鄰あり」という故事 から引用した言葉です。
金善ビル
「桐生市有鄰館」から本町通りを南方向に500mほど進んだ右手に「金善ビル」があります。 「金善ビル」は、桐生市内で大規模な織物工場を操業していた金善織物会社が大正10年(1921年)ごろに建てたビルで、事務所として使用されていました。 地上4階、地下1階建てで、群馬県内でも初期の鉄筋コンクリート造りの建物であり、当時の桐生新町のシンボルの一つでした。
桐生織物会館旧館(桐生織物記念館)
「金善ビル」から本町通りを南方向に100mほど進んだ「本町五丁目」の交差点を右折し、300mほど進んだ「末広町」の交差点を右折して、200mほど進んだ右手が「桐生織物会館旧館(桐生織物記念館)」です。
「桐生織物会館旧館」は、昭和9年(1934年)に桐生織物向上のため設立された桐生織物同業組合の事務所として建てられました。 外壁はスクラッチタイル張、屋根は青緑色の日本洋葺、2階窓にはステンドグラスを用いて洋風の外観となっています。
桐生の織物業の隆盛を今に伝える建築物として、国の有形文化財に登録されています。 現在は「桐生織物記念館」として一般公開されており、主に1階は桐生織物販売場として、2階を織物資料展示室として利用されています。 織物資料展示室には、数多くの絹織物が展示されています。
上毛電気鉄道西桐生駅
「桐生織物会館旧館(桐生織物記念館)」から、西方向に200mほど進んだ右手が「上毛電気鉄道西桐生駅駅舎」です。 昭和3年(1928年)に建設された昭和初期のモダンな洋風建築で、創建当時の姿が良好な状態で残っている貴重な建物です。 映画「君に届け」や「少年H」など、多くの映画やドラマの撮影に使用されています。
「西桐生駅」から、南方向に300mほど進むと「JR桐生駅北口(ゴール)」です。 桐生絹遺産めぐりその1へ 風来坊