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あしかがフラワーパークの藤 その1 (H26.5.3)

野田の九尺藤(大藤)その1


野田の9尺藤(大藤)



野田の9尺藤(大藤)



野田の9尺藤(大藤)

あしかがフラワーパークでは、「8つの花の季節」が設定されており、それぞれのステージで数百株の花木が季節を彩り、年間を通じて花を楽しむことができます。

しかし、「世界が息を呑んだ美しさ」がキャッチフレーズになっているあしかがフラワーパークのメインの花は、やはり「ふじのはな物語」の主役の藤だということができます。

足利フラワーパークでは、4月中旬〜5月中旬には「ふじのはな物語」が設定されています。


ふじのはな物語

藤と言えば日本古来の花木と言われ、万葉集にも歌われています。

その日本を代表する原種・野田藤、色ごとに、うすべに藤、むらさき藤、長藤、八重の藤、白藤と順に花を先送ります。最後は日本では栽培が難しいと言われているきばな藤(マメ科キングサリ属)と1ヶ月以上も藤の花がお楽しみになれます。

600畳敷の大藤棚3面と世界でも珍しい八重の大藤棚、庭木仕立ての藤、80mにも渡って続く藤の花のトンネル(白藤、きばな藤)、そしてスクリーン仕立て、池に映る水鏡効果の夜の藤達と、この世のものとは思えない程の息をのむ美しさです。


野田の9尺藤(大藤)


野田の九尺藤(大藤)その2


2本目の野田の9尺藤(大藤)



2本目の野田の9尺藤(大藤)



2本目の野田の9尺藤(大藤)

「ふじのはな物語」で紹介されているように、あしかがフラワーパークには4本の大藤棚があります。

平成8年(1996年)2月、大藤棚の4本が足利市朝倉町から20kmの移送の上、現迫間町に植栽されました。

藤は移植が比較的容易な樹種といわれていますが、それでも根元の径が60cm程度までというのがこれまでの常識のようです。


しかし、日本女性樹木医第1号であしかがフラワーパークの園長である塚本こなみさんによって、根元の径90cm前後の藤の移植に見事に成功しました。

そして10年の歳月が流れ、10年前72平方メートルであった藤棚も、現在では10倍以上の1000平方メートルまで拡大し、世界一美しい藤といわれるほどになっています。


2本目の野田の9尺藤(大藤)



2本目の野田の9尺藤(大藤)



2本目の野田の9尺藤(大藤)



2本目の野田の9尺藤(大藤)

あしかがフラワーパークの最大の見物である野田の9尺藤(大藤)は、樹齢145年を超える長藤です。

幹回りは4.05mあり、4月下旬から5月上旬には、最長180cmもの花房を、畳600畳(南北36.3m、東西33.4m)の棚いっぱいにつけてくれるのです。

2007年8月に栃木県の天然記念物に指定されました。


この大藤棚の隣りに、もう1本のノダナガフジあり、この藤も樹齢145年です。

幹回りは5.15mあり、4月下旬から5月上旬には、最長180cmもの花房を、畳600畳(南北35.8m、東西37.14m)の棚いっぱいにつけてくれるのです。

2007年8月に栃木県の天然記念物に指定されました。


2本目の野田の9尺藤(大藤)



2本の大藤は完全につながっています



2本の大藤は完全につながっています



野田の9尺藤(大藤)

2本の藤は年々成長を続けており、2つの大藤棚は現在ではつながっています。

2本合わせて1200畳以上に広がった大藤の佇まいです。

2本目の大藤棚(ノダナガフジ)は、藤棚の周りを一周することができ、2つの大藤棚をあわせてみることが角度もあります。

1200畳以上の大藤棚を下から眺める景観は、まさに壮観といえます。
「世界が息を呑んだ美しさ」と表現されるのも頷けます!


大長藤


大長藤



大長藤


3本目の大藤棚(大長藤)は、西ゲートの近くにあります。

この藤も樹齢145年で、幹周り3.95mです。

花房は最長170cmですが、園内で花房が一番長くなる野田の長藤です。


大長藤



大長藤



大長藤

平成8年の移植時に72平方メートルだった藤棚は、10余年の時を経て、当初の10倍以上の1000平方メートル(南北34.5m、東西30m)にもなり、現在も成長を続けています。

2007年8月に栃木県の天然記念物に指定されました。



大長藤


この大長藤は、藤の根元を保護するための立ち入り禁止区域が比較的狭いため、花房の下に入って藤を眺めることができます。

多くの人が花房の下で、記念写真を撮っていました。

また、大長藤の隣にある古代蓮池の中にいくつもの散策路が設定されており、散策路を歩きながら、異なった角度から大長藤を眺めることができます。


大長藤


八重黒龍


八重黒龍



八重黒龍



八重黒龍

大藤棚の最後の1本が大変に珍しい八重咲きの藤、八重黒龍の藤棚です。

八重黒龍は、野田藤系の黒龍藤の突然変異といわれている八重藤です。

この八重黒龍も早川農園から移植されたものです。



八重黒龍



八重黒龍


樹齢145年で、幹回りは2.5mあり、4月下旬から5月上旬に開花します。

花房は30cmで、500畳(南北34.5m、東西25.4m)もの広さの棚に花を咲かせます。

八重の藤棚としては日本一だそうで、2007年8月に栃木県の天然記念物に指定されています。


八重黒龍



八重黒龍

濃い紫色の、長さ25cmほどの八重の総状花序で、香りが強く、花をポプリとしても使用するそうです。

少し遠くから見るとブドウの房の様にも見えます。

八重黒龍の藤棚の下にいると、「何という名前の藤だろう」「ぶどうのようだね」「はじめてみました」といった声が連続して聞こえてきます。



八重黒龍



八重黒龍


園長さんからのメッセージ

足利フラワーパークのホームページには、この時期塚本園長からのメッセージが掲載され、訪問する際の参考となります。
風来坊が行った翌々日の5月5日のメッセージを紹介します。
藤の見頃は僅か10にというのが印象的でした。


1年に1回のチャンス

梅、桜、藤、ボタン、花菖蒲、朝顔、アジサイ、季節を花歳時記で表すことが多い日本ですね。今も変わらずですが、最近では、芝桜、ネモフィラなど新たな名所もたくさん知られるようになり、花を求めて旅をする方が多くなりました。

園内も多くの皆様の「わぁーきれい」がこだましています。当園のスターは大藤、白藤のトンネル、きばな藤のトンネルと藤300本ですが、主役に劣らずのわき役がすごい。
一重咲き、2段咲きの5000本のクルメツツジ、多彩な1500本のシャクナゲ、ハナミズキの大木、ハンカチの木、黄色の牡丹など、百科爛漫とはまさにこの園のことであるとご来園のお客様方がおっしゃってくださいます。ぜひ園内の隅々まで、ご鑑賞いただきたいと存じます。

大藤は花房を長く伸ばし、存在感は圧巻です。
GWも今日と明日の残り二日、今日の午後には少雨が予想されていますが、全力で咲き進んでいる花たちにとっては恵みの雨かもしれません。(夜に降ってくれると一番うれしいのですが)
350日手をかけ、心をかけて、手入れをしています。花を咲かせて美しいのはたった10日間です。フジを管理する私たちにとっては、1年はたった一度の経験、勉強です。

また来年もきれいに咲いてほしいと願っての作業が、開花終了と同時に、花殻摘みから始まります。大藤、そして純白の白藤のトンネル、きばな藤、つつじ、シャクナゲの競演をお楽しみくださいませ。
前に進み、立ち止まって見、腰を下ろして見て、振り返って見て、池をのぞいて見てください。新たな感動をお渡しできることと存じます。
皆様の心が豊かな時間でありますように。

              園長 塚本こなみ




関連するホームページ


 あしかがフラワーパーク



八重黒龍



八重黒龍


八重黒龍



八重黒龍



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           風来坊

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