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真鶴散策 (H26.4.24&5.11)


真鶴半島



真鶴半島



真鶴駅

JR東日本の「駅からハイキング」の「潮風かおる魚つき林“隠れ里海”真鶴を歩く」に参加しました。

細部説明は「樹齢350年以上の松や楠木などの巨木が生い茂る森を雄大な相模湾を眺めながらのんびりお散歩」です。


コースの概要は次のとおりです。

JR真鶴駅→真鶴町観光協会駅前案内所(受付)→荒井城址公園→お林展望台・中川一政美術館→ケープ真鶴・遠藤貝殻博物館→琴ヶ浜(海沿いの遊歩道)→魚座→鵐窟(ししどのいわや)→真鶴町観光協会駅前案内所(ゴール)→真鶴駅


真鶴観光案内所



荒井城址公園に向かってこの路地を進みます

コースの歩行距離は約9km、歩行時間は約2時間30分(施設での見学時間を除く)、所要時間約4時間(施設での見学時間等を含む)です。

コースに含まれていなかった潮騒遊歩道を歩きましたが、所要時間3時間45分、約1万6千歩でした。

なかなか良いコースで、後日イベントを企画しました。


JR真鶴駅の左手30mほどに「真鶴町観光協会駅前案内所」があります。

受付を済ませ、前方の地下道を潜って道路の反対側に出て、信号を渡り10mほど進んで左折し、細い路地を道なりに300mほど進むと右手が「荒井城址公園」です。


荒井城址公園入り口



荒井城址公園



荒井城址公園

荒井城址公園は、かつて荒井城があった城跡を公園に整備した場所です。

荒井城は、後三年の役(1083年)で、源頼家につき活躍した荒井実継が居城を築いた地です。

その後鎌倉幕府の時代には、荒井氏に代わり源頼朝に仕えた湯河原の有力御家人である土肥氏の持ち城となりました。



荒井城址公園


戦国時代は北条氏の烽火(もろし)台として機能したと伝えられています。

周囲2kmの緑に囲まれた公園には、芝生が整えられピクニック広場、池、竹林などがあり、町民の憩いの場として親しまれています。

春には22本の枝垂れ桜美しく咲き誇ります。

毎年開催される「真鶴しだれ桜の宴」ではライトアップも実施され、幻想的な夜桜も楽しむことができます。

 荒井城址公園の枝垂れ桜


荒井城址公園



荒井城址公園傍からの展望



荒井城址公園傍からの展望



荒井城址公園傍からの展望

荒井城址公園を通り抜けて反対側の入り口から出てそのまま少し進むと、下り坂になり前方の視界が開けてきて、高台にいるような感じになります。

眼前には真鶴の街並みが広がり、その右手には相模湾を望むことができます。

この場所から勾配の急な坂道を300mほど下ると、車の通行する道路に出ます。

すぐ右手に「釈迦堂前」のバスの停留所があります。



真鶴港



琴ヶ浜


ここを右折し、車の通行する道路に沿って進みます。

この道路は、真鶴半島の尾根近くにあり、道路の左右に時々海を望むことができます。

「釈迦堂前」のバス停から、200mほど進むと左眼下に真鶴港を一望できます。

さらに1.5Kmほど進むと、眼下に琴ヶ浜を観ることができます。


尾根の近くの道路



お林展望公園前 この右手に西部警察の消防車が

真鶴港は昭和初期まで一部に砂浜もある天然の入り江でした。

大きな変化があったのは、現在の岸壁が完成した昭和9年(1934年)のことで、以来、漁船や石材運搬船の基地として、真鶴の地場産業の発展を支えてきました。

近年では、魚座(魚市場)の完成、遊覧船の就航により、観光の拠点として大きく発展し、休日ともなると真鶴港界隈は観光客で大いに賑わいをみせます。

「釈迦堂前」バス停から2.5Kmほど進んだ右手が「お林展望公園」です。



お林展望公園


「お林展望公園」は、平成16年(2004年)に閉園となったテーマパーク「真鶴サボテンランド」の跡地に整備された公園です。

「真鶴サボテンランド」は、サボテン鑑賞用のドーム型温室、クジャクなどを飼育する野鳥苑などの施設があり、全盛期には年間30万人の来客を集めていたとのことです。

「真鶴サボテンランド」閉園後は、温室の解体や、広場の造成などの大工事が行われ、ヤシなどの樹木や管理棟などが当時の記憶を思い起こさせるものの、芝生広場や花壇などが整備され、園内の様子は一変しました。


お林展望公園



お林展望公園

そして、平成24年6月に、「お林展望公園」にパークゴルフ場が開場しました。パークゴルフは、芝のコースで専用のクラブやボールを使い、コースが狭くカップが大きいため、初めてでも気軽に楽しむことができるスポーツです。広さ約6千平方メートルの敷地に18ホールのコースが用意されています。

利用料は高校生以上200円、中学生以下100円で、クラブとボールは無料で貸し出しているとのことで、この日も多くの方がパークゴルフを楽しんでいました。



お林展望公園 三ツ石も



お林展望公園からの展望 伊豆半島


パークゴルフ場を通り抜けた先端に展望小公園があります。

ここからの相模湾の眺めは素晴らしいものがあり、真鶴岬先端の三ツ石も眺めることができます。

パークゴルフ場の手前にある管理棟には喫茶コーナーがあり、2階には真鶴ゆかりの画家・中川一政のアトリエが再現されています。

この復元アトリエは無料で見学することができます。


お林展望公園



お林展望公園


お林展望公園



お林展望公園



お林展望公園

「お林展望公園」の駐車場の一角に消防車の車庫があります。

ここに展示されている消防車は、『西部警察SPECIAL2004』などで使用され、テレビ番組『ナニコレ珍百景』で、プレゼントが告知され、真鶴町がこれに応募。全国からの65通の応募に対し、1年に及ぶ厳正な審査ののち、石原プロモーションより真鶴町に贈られることが決定した全国のテレビ視聴者から注目された消防車です。


真鶴町には、はしご付の消防車が無く、「お林と呼ばれる約3000本のクロマツの森林を、山火事から守りたい」という理由で消防車プレゼントに応募したとのことです。

真鶴町では、一般の人々にも見やすいよう、側面を透明仕様にした専用の車庫を設けるなど、大切に保管しているとのことです。

お林展望公園車庫内の、巨大な赤い車体は、その役割と高性能ぶりからも、「お林の守り神」とでも形容すべき圧倒的な存在感を誇っていますが、光が反射してうまく撮影できませんでした。


4月訪問時には牡丹桜が満開でした



西部警察で使用された消防車

「お林展望公園」から真鶴岬の方向に100mほど進んだ右手に、コンクリート壁の洒落たデザインの建物があります。

この建物が、生前に真鶴や福浦(湯河原町)の風景を好んで描かいた日本洋画壇の重鎮、文化勲章受章者の中川一政画伯(1893−1991)の油絵、日本画、書、陶器等を収蔵する「真鶴町立中川一政美術館」です。同美術館では、収蔵品560点のなかから、常時80〜90点を公開しています。



中川一政美術館


この美術館は、平成元年3月の開館以来、平成2年に「第15回吉田五十八賞」(建築設計)、平成10年には「公共建築百選」(建設省=現国土交通省)を受賞するなど、建築物としても高い評価を受けています。

「中川一政美術館」のすぐ先の三叉路を右折すると、車の通行量の少ない、林の中の道路となります。

新緑を楽しみながらゆっくり散策できるコースです。


魚つき保安林を歩く



右手を降りると潮騒遊歩道へ 真っ直ぐ進むとケープ真鶴

「中川一政美術館」から林の中の道を1Kmほど進んだ三叉路を右折し、さらに300mほど進むと真鶴岬です。

真鶴岬は真鶴随一の観光スポットです。

また、真鶴岬一帯を覆う森林は、「魚つき保安林」として指定され、木陰を好んで魚が集まることから、「魚の棲む森」と呼ばれることもあります。

「中川一政美術館」から真鶴岬までは、「魚つき保安林」の中を歩いてきたことになります。


ケープ真鶴


真鶴半島の突端、三ツ石を間近に眺める絶好のロケーションに位置する観光施設が「ケープ真鶴」です。

「小田急真鶴ケープパレス」の撤退を受け、食堂・喫茶店・休憩所・売店・会議室・研修室を備えた「真鶴町営ケープ真鶴」として、平成16年6月より営業しています。

与謝野晶子歌碑、幕末嘉永三年に築かれた砲台跡などの史跡も近くにあります。


ケープ真鶴



真鶴岬展望台

「真鶴町立遠藤貝類博物館」は、長年にわたり貝類の収集・研究活動をされ、「遠藤貝類博物館」(真鶴町岩=閉館)で貝類コレクションを公開されていた遠藤晴雄氏の夫人が真鶴町に寄贈した貝類コレクション4,500種、50,000点の一部を展示公開するため、真鶴町が「ケープ真鶴」内に開設した博物館です。

真鶴や相模湾の貝のほか、世界一大きい貝や長い貝など、さまざまな貝が展示されています。



真鶴岬展望台からの展望



真鶴岬展望台からの展望


戦前日本を代表する歌人、与謝野晶子が「わが立てる 真鶴崎が 二つにす 相模の海と 伊豆の白波」と詠んだ真鶴岬の先端には、展望広場が整備されています。「ケープ真鶴」の傍です。

ここの展望台からは、空気の澄んだ天気の良い日には、三ツ石の向こうに広がる相模湾の大海原のさらに向こうの水平線近くに、眼前には大島、右手に初島、利島、式根島、左手に房総半島(館山、鋸山)、三浦半島などを一望することができます。


真鶴岬展望台からの展望



ケープ真鶴から三ツ石に降りる道



ケープ真鶴から三ツ石に降りる道



神奈川の景勝50選

また、展望台から三ツ石岬には、長い階段を降りて行くことができます。

この階段の途中に、見晴らしの良い喫茶店がありますが、生憎満員で休憩することができませんでした。


真鶴半島先端の景勝地三ツ石は、初日の出のスポットとして広く知られています。

真鶴岬先端の三ツ石には注連縄がかけられていますが、この注連縄のあいだから昇るご来光を拝むために、多くの人々が訪れるのです。

岩の間からご来光を拝むことのできる番場浦海岸は、例年元日には多くの見物客やカメラマンで賑わいます。


見晴らしの良い喫茶店



三ツ石



真鶴岬



潮騒遊歩道からの展望

真鶴半島自然公園内には4つの遊歩道がありますが、その一つが番場浦駐車場から海岸線を通ってケープ真鶴までの延長約700mの遊歩道が潮騒遊歩道です。

4つの遊歩道の中で海岸線を歩く遊歩道は潮騒遊歩道のみです。

しかも、潮騒遊歩道は海岸線を歩くという魅力のほかに、名勝三ツ石をバックに歩く雄大さ、そして山と海、緑と青の境界を歩く気持ち良さが格別の遊歩道です。



潮騒遊歩道



潮騒遊歩道からの展望


途中の経路では、気軽にタイドプール遊びや磯遊びができるポイントがいくつもあり、大人でも気付くと夢中になってしまいそうな感じもします。夏のシーズンでは、バーベキューなどを楽しむ人も多い場所です。

順路としては、番場浦駐車場からケープ真鶴への経路が、景勝三ツ石に徐々に近付き、景勝の高まり具合が右肩上がりでお勧めとのことですが、上り階段を避けて逆コースを選択しました。


潮騒遊歩道



潮騒遊歩道からの展望

番場浦駐車場から坂道を少し登ると、三叉路があり右手に進むと「ケープ真鶴」です。

最初に「ケープ真鶴」に向かった道路です。

左折して200mほど進むと三叉路があり、左方向に進むと「中川一政美術館」です。

三叉路を右折し、「魚つき保安林」を1.5kmほど進むと「琴ヶ浜」です。



琴ヶ浜



琴ヶ浜


「琴ヶ浜」は真鶴港から真鶴岬三ツ石方向に向かう途中にある磯の海岸です。

この海岸は、その昔は石が雑然と転がっているだけの場所でしたが、近年の整備改良工事により、真鶴港近くの日産マリーナ付近から、磯料理店が賑やかな里地付近まで、遊歩道が結ばれ、その様子が一変したとのことです。


琴ヶ浜



里地の磯料理店

「琴ケ浜」の地名の由来は「小洞が浜」であったとも伝えられ、現在は石材採掘や道路整備により、平らな磯に姿を変えた「琴ケ浜海岸」付近も、その昔は海に落ち込む断崖に小さな洞穴のある海岸であったようです。

里地付近は、「うに清」「原忠」「しょうとく丸」と3軒の磯料理店が軒を連ねる真鶴港周辺に並ぶグルメスポットです。

眼前には「琴ケ浜海岸」、背後には「お林」という最高のロケーションで、磯料理を楽しむことができます。


また、「琴ヶ浜海岸」はスキューバーダイビングのメッカとしても多くの人々が訪れます。

この日もスキューバーダイビングの訓練を受けているグループを見かけました。

また、琴ケ浜海岸は夏になると「夜光虫」の発生する海岸として知られています。「夜光虫」が発生すると、波打ち際が青白く輝きだし、幻想的な光景を繰り広げます。夜光虫は海水中のプランクトンが発光する現象で、波が高く、気温や湿度が高い夏場の夜間など、一定の条件が揃わないと目にすることができないとのことです。


里地の磯料理店



琴ヶ浜の遊歩道

遠く小田原や平塚方面の相模湾沿いの海岸の美しい景色をながめながら、遊歩道を600mほど進むと、遊歩道が海岸線から一段高い場所に上り、その先が日産マリーナ真鶴です。

日産マリーナの手前を左下に降りると、一般道路になります。


道路に沿って100mほど進んだ左手が、「貴船神社」です。



貴船神社


貴船神社の歴史は、およそ1100年前(889年=寛平元年の創建と伝えられる)にまでさかのぼり、真鶴岬・三ツ石の沖合に現れた木像12体と書状を「平井の翁」という人が発見し、村人と力を合わせ、やしろを建て、村の鎮守の神としてお祀りしたのが始まりと言い伝えられ、大国主神、事代主神、小彦名神が祀られています。

貴船神社は江戸時代、貴宮大明神と呼ばれていましたが、明治元年に現名称となり現在に至っています。


貴船神社



貴船神社

近世以降、真鶴の人々は生活基盤を漁業、石材採掘業、石材回漕業など危険の多い仕事においていました。そのため日常の労苦が、団結力、そして尊い信仰心を高め、これらを通して真鶴の人々は貴船神社をお祀りしてきたと言われています。

7月27〜28日に執り行われる貴船まつりは、平成8年に国指定重要無形民俗文化財に指定され、古くからのしきたりを重んじ、古式ゆかしく、且つ勇壮・華麗に繰り広げられます。


貴船神社から100mほど進んだ右手が「魚座(真鶴魚市場)」です。

「魚座」は、1階の活気ある魚市場と2階の町営食堂からなる、観て、食べて、遊ぶことのできる総合的な漁業施設です。

2階の食堂では、1階魚市場に毎日水揚げされる新鮮な魚介類を食べることができます。

また、真鶴でしか食べられない新鮮な旬な魚介類も豊富に取り扱っているとのことです。

オーシャンビューの景色を見ながら新鮮な海の幸を堪能することのできる施設です。


魚座



魚座からの展望

また、1階の相模湾の魚たちが泳ぐ「観賞用大型水槽」は、訪れる観光客に大変人気があるとのことです。

これを見て「小さな水族館」と評する観光客もおられるようです。

魚座の近隣にも磯料理店やひもの店などが建ち並び、休日のランチタイムともなると、新鮮な磯料理を楽しむ人々で、この付近は賑わうとのことです。



鵐窟(ししどのいわや)


魚座から100mほど進んだ左手に「鵐窟(ししどのいわや)」があります。

源頼朝が1180年8月、石橋山の戦いに敗れたとき、この地にあった岩屋に一時隠れて難を逃れたと言い伝えられています。

大庭景親の追手が怪しんで中を覗くと、「シトト」と言われる鳥が急に舞い出たので、人影がないものとして立ち去ったと言われ、このことから「鵐窟」と呼ばれるようになったとされています。


鵐窟(ししどのいわや)



鵐窟(ししどのいわや)?

かつては、高さ2メートル、深さ10メートル以上の大きさがある大きな岩屋でしたが、現在は度重なる崖崩れで数十センチ程度の大きさにまでなってしまいました。

しかしながら、周囲には源頼朝や土肥実平などの幟が立てられるなどされ、史跡として大切に保存・管理されています。


「鵐窟」から道なりに1.6kmほど進むと「真鶴町観光協会駅前案内所(ゴール)」です。


関連のホームページ

 真鶴超観光協会

 真鶴半島の観光情報サイト 真鶴ナビ


        風来坊


真鶴港付近の街並み


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