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郷土資料館のひな飾り
森のひなまつりの「郷土資料館ひなまつり」は、「南足柄市郷土資料館で」2月15日(火)〜3月31日(日)の間。開催されています。 「瀬戸屋敷ひなまつり」の開催されている3月6日までは休館日はありませんが、その後は3月7日、14日、22日、23日、28日が休館日となっています。 開館時間は午前9時から午後4時30分までで、最終入館は午後4時です。
南足柄市郷土資料館は、足柄森林公園「丸太の森」園内にあり、豊かな自然の中で、足柄地域の歴史と文化を紹介している施設です。 古代から近世にかけての東西交通の要衝・足柄越えの「足柄道」、「金太郎のふるさと伝説」で知られる南足柄の考古、歴史、文化を大型模型や映像を交えて、わかりやすく展示、紹介しています。
また、年4回特別展示が開催されており、その一つが「森のひなまつり」です。 今年は、江戸、明治、大正、昭和の各時代のお雛様が50組以上、約700体が展示されており、その展示数は神奈川県でもトップクラスとのことです。
館内には市民などから寄贈された雛人形が展示されています。 明治・大正・昭和と、震災や戦争の中を守り伝えられたもの、長い年月の間に衣装が褪色したり、傷ついたり、道具が失われてしまったものもありますが、親から子、子から孫へと受け継がれ、現在郷土資料館で保存しているものが展示されています。
郷土資料館のひな飾り 左から昭和、昭和、明治
郷土資料館に展示されている雛人形は、男雛(お内裏さま)と女雛(おひなさま)の並び方が違います。 向かって右が男雛、左が女雛という伝統的な並び方から、向かって右が女雛という並び方に変わったのは、大正時代から昭和の初め頃とされています。 このため、郷土資料館では、明治・大正時代の雛人形は向かって右が男雛、左が女雛、昭和時代は現在の並び方としているとのことです。
ふたつの特別展示があり、その一つが島崎藤村初恋の人「おゆうさん」のひな人形です。 この雛人形は、妻籠宿脇本陣奥谷の林家に嫁いできた、島崎藤村の初恋の人「おふゆさん」のものといわれています。 明治期の雛人形で、普通の雛人形では、五人囃子は男性ですが、林家で「おふゆさん」の雛人形と言われて大切に保存されているものは、なんと五人囃子が女性というそれだけでも大変珍しい雛人形です。
島崎藤村初恋の人「おゆうさん」のひな人形
初恋 まだあげ初めし前髪の りんごのもとに見えしとき 前にさしたる花ぐしの 花ある君と思いけり やさしく白き手をのべて りんごをわれにあたへしは 薄紅の秋の実に 人こひ初めしはじめなり 島崎藤村作 明治29年発表
もう一つの特別展示が亨保雛です。 江戸時代中期、亨保年間(1716年〜35年)に流行した50cm前後の大型の雛人形です。 「亨保雛」の名称は明治時代に付けられたもので、必ずしも亨保年間に作られたものとは限らないとのことです。 しかし、江戸時代の作品であり、非常に希少価値の高いもので、現存している数少ない人形の一つです。
亨保雛
裃雛
裃雛 幕末に岩槻市(埼玉県)の人形師・橋本重兵衛が考案したと伝えられる目の大きな童顔の裃を着た人形です。 頭や手は練り物製で綿襦珍(襦子地に色糸の模様を浮き織りにした綿織物)の着物を着せた裃雛は、衣装着の雛人形に比べ安価だったため、明治時代から大正時代にかけて関東地方を中心に流行しました。 雛といっても一対のものではなく、女の子が生まれると親戚や知人から贈られたものでした。
郷土資料館のつるし雛
ひなまつり期間中には、古民家・暖かなおもてなし、森のコーラス、和太鼓演奏、ひなまつり折り紙等の販売、お土産販売などのイベントが開催されています。 また、すぐ隣りの古民家の見学もできます。
アクセス 伊豆箱根鉄道大雄山線「大雄山駅」から、道了尊行きバス(おんりーゆー経由)で、「おんりーゆー」下車、徒歩6分 大雄山駅発のおんりーゆー経由のバスは1日8本程度です。 時刻表等の細部は郷土資料館のホームページに掲載されています。
シャトルバス 郷土資料館と瀬戸屋敷ひなまつり会場との間で無料シャトルバスが運行されています。 2月15日(火)〜2月25日(金)は30分間隔です。2月26日(土)以降は増便されます。
細部は次の「交通アクセス」に掲載されています。
金太郎のひな飾り
郷土資料館 雪が残っていました
入館料 300円 関連するホームページ 南足利市郷土資料館 里のひなまつりへ 風来坊