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常泉寺境内の三椏
三椏
神奈川県大和市にある常泉寺は、「花のお寺」「河童のお寺」として親しまれています。 境内には一年中、四季折々の花々が咲き、特に「春のミツマタ」と「秋の白い彼岸花」が有名です。 常泉寺のミツマタの花は「かながわ花の名所100選」に選定されています。
三椏は中国原産で、山地に栽培されるジンジョウゲ科の植物です。 高さは2〜3mで、大変よい香りがします。 枝が三又状に分かれているので、この名前が付けられています。 樹皮は優良な和紙の原料で、楮(こうぞ)、雁皮(がんぴ)と共に紙幣や地図に使われています。
キズイコウと河童
キズイコウ
常泉寺には、参道の両側と庭に数多くの三椏があり、平地で咲く三椏としては日本一だそうです。 三椏は、初秋につぼみをつけ、つぼみのまま越冬し、葉は落葉します。 3月中頃に赤、白、黄色の花が開花します。
常泉寺参道の三椏
今から約30年前に、書に使用する和紙の原料であり、お寺に似合う花という住職の考えで植栽されました。 70mの参道の両側は三色の三椏で埋め尽くされていました。 しかしながら、ここ数年常泉寺ではさまざまな工事が行われており、参道の両側の三椏も植え替えられたとのことで、以前に比べて小振りになっています。
常泉寺本堂
境内の三椏も一部植え替えられたようで、数年前に本堂左手前に植えられていた見事な三椏も見かけることができません。 インターネット情報では、5分咲きということでしたが、次の週末は予定が詰まっているため、3月14日に訪ねました。 やはり、少し早かったようです。
緋寒桜
「花のお寺」常泉寺! 常泉寺では、お寺と地域の人々との結びつきを大切にしたいということから、いつ来ても来訪者が楽しめるようにと、四季折々の花を咲かせているとのことです。 三椏の咲く時期にも、さまざまな花に出会うことができます。
カタクリ
福寿草
旗竿
常泉寺の宗旨は、禅宗の中の曹洞宗であり、本山は福井県の永平寺、横浜の総持寺です。 常泉寺の開基の関水和泉は、福田村開拓九人衆の一人、広田刑部助の後継者と言われており、天正16年(1588年)の創建とされています。
富貴草(ふっきそう)
貝母(ばいも)
ヒヤシンス
鈴蘭水仙(スノーフレーク)
雪割草
境内には大和市指定重要文化財の旧中根家の墓地があり、また、明治初年には桃蹊学舎が設置された歴史があり、古木のイヌツゲもある歴史豊かな寺です。 御本尊は木造の聖観世音菩薩で坐像です。制作されたのは江戸時代であろうと伝えられています。
木瓜(ボケ)
かんあやめ
馬酔木(あせび)
現在の本堂は昭和7年に落慶したものです。 それ以前の本堂は茅葺きの壮大な建物だったそうですが、大正12年の関東大震災の際に崩壊しました。 その時、屋根がそのままの形で地上に落ち、垂木に支えられて御本尊様と須弥壇は無事だったといわれています。 現在の住職は第24代です。
春蘭(しゅんらん)
桃
柊南天(ひいらぎなんてん)
雲南枝垂れ黄梅
「河童のお寺」常泉寺! 河童のルーツは中国黄河の上流とされ、古名を「水虎(すいこ)」又は「河泊〈かはく)」とも呼ばれていました。 この言葉が日本に入ってくると、「河童(かっぱ)」と呼ばれるようになったと言われています。 河童は水の精霊で川の神、水の神として色々な信仰を受けています。 このことから水神様の雫から生まれたとも言われます。
椿
水仙
シバザクラ
「河童」は水の精霊で川の神、水の神として色々な信仰を受けています。 常泉寺には水の湧き出るところがあり、お寺の名前も「清流山常泉寺」といい、大変水に縁のあることから、「河童」をお祀りしているのだそうです。 境内には300体以上の「河童」が置かれています。
河津桜
土佐水木(とさみずき)
サンシュユ
花韮(はなにら)
立金花(りゅうきんか)
このカッパは、寺を訪問する方一人一人と接することのできない住職が、自分に代わり心を和ませてもらいたいとの願いから置かれたものだそうです。 なかでも、「かっぱ七福神」「「河童智(かっぱち)くん」が人気のようです。
姫立金花(ひめりゅうきんか)
雪柳(ゆきやなぎ)
河童七福神
境内の河童
拝観料 300円 関連するホームページ 常泉寺 風来坊
アクセス 小田急江ノ島線高座渋谷駅西口から徒歩7分 西口を出て右前方に進み、レンガ風の散策路を真っ直ぐ進み、大きな道路にぶつかったところで右折、次の信号(常泉寺東)を左折して200m程進むと右側が常泉寺です。
福狸