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海上自衛隊呉地方隊展示訓練 (H20.7.20)


護衛艦「ひえい」の格納庫内より、右側=護衛艦「いなずま」、左側=護衛艦「せとゆき」



展示訓練のリーフレットから


呉在住の風来坊の友人「まっちゃん」が、海上自衛隊の展示訓練をレポートしてくれました。

まっちゃんは2年前に「潜水艦の空中移動」をレポートしてくれた方です。潜水艦の「空中移動」のレポートは、次をクリックして下さい。

  潜水艦の空中移動


以下は、まっちゃんのレポートです。



海上自衛隊の訓練を一般公開する平成20年度呉地方隊展示訓練が7月19日と20日の両日、岩国市沖の広島湾で行なわれました。

その展示訓練内容をカメラに収めましたので紹介します。



見学者は一般公募され、二日間で約一万人(一日あたり約5千人)が呉市・広島市・岩国市・松山市の港からそれぞれ8隻の護衛艦などに乗り込み、護衛艦の編隊航行や航空機の展示飛行などを見学しました。


見学者は、呉から「ひえい」・「いなずま」・「せとゆき」・「くろべ」、広島宇品から「あけぼの」・「やまゆき」、岩国から「ちはや」、松山からは「しもきた」の計8隻に乗艦し、岩国市沖の展示訓練海域を目指しました。

学校が夏休みになったこともあり、子供達も多くさん参加しており、目の前で繰り広げられる、救難飛行艇(US−1A)着・離水やF−4戦闘機の高速飛行に歓声をあげていました。


展示訓練のリーフレットから



Dバース(旧昭和埠頭)での所持品等の検査場所


私は8時30分頃、呉出入港の「ひえい」に乗艦すべく、指定された自衛隊桟橋のEバースにやってきますと、「乗艦券の提示と所持品の検査に、ご協力下さい」との立て看板があり、X線検査と所持品の中身検査がありました。



検査場所を通過すると、艦名ごとの受付場所に誘導してくれました。

係官は丁寧な言葉で分かりやすく説明をしており、とても好感をもてました。

私が乗艦を終えたころは、もう既に艦内は多くの見学者で一杯でした。皆さん出足が早いようです。


Eバース係留の護衛艦「ひえい」



展示訓練のリーフレットから


10時に出港してから、展示訓練海域到着までの間、格納庫前の後部甲板において、乗組員による、ラッパの吹奏と結索作業の紹介、防護服の着用訓練などを披露してくれました。

普段見慣れないこれらの作業は見学者の子供達には好評で、皆さん退屈しのぎにはなったようです。


早めの昼食を済ませていた私は、一眼レフデジカメのレンズを標準ズームレンズ(28〜90mm)から望遠ズームレンズ(75〜300mm)に装着替えをして、12時少し前に艦橋上部の見学指定場所に移動しました。

艦橋に上がり周りを見渡すと「ひえい」の前方には「せとゆき」が、後方には「くろべ」が続いており、3隻で縦一列に航行していました。

格納庫内など日陰で休んでいた人達も、それぞれ見学しやすい場所に移動し始めました。さあー!いよいよ展示訓練開始です。



本日の展示訓練の内容は


@:航空機展示飛行

(SH−60J哨戒機、T−5練習機の3機編隊、TC−90練習機の2機編隊、US−1A救難飛行艇、F−4戦闘機、P−3C哨戒機)


10時、「ひえい」出港。



訓練支援艦「くろべ」の後部甲板。
高速標的機が展示されています

A:護衛艦等編隊航行

(護衛艦「せとゆき」、護衛艦「ひえい」、訓練支援艦「くろべ」、護衛艦「いなずま」、護衛艦「あけぼの」、護衛艦「やまゆき」、輸送艦「しもきた」、潜水艦救難艦「ちはや」、多用途支援艦「げんかい」、掃海艇「まきしま」、おやしお型潜水艦)



展示訓練のリーフレットから


B:ヘリコプターIRフレア発射(SH−60J哨戒機)

C:エアークッション艇高速航行(LCAC2隻)

D:救難飛行艇(UC−1A)着離水

E:ヘリコプター低空飛行(SH−60J哨戒機、LCAC2隻)

F:海上保安庁航空機高速起動展示(巡視艇「あきかぜ」、ヘリコプターSH082「せとづる」)


「いなづま」先頭とする展示艦艇
その上空のヘリコプター(SH−60J)



SH−60J哨戒機

12時20分に展示訓練が開始されました。

・12時20分、前方左側に「いなづま」を先頭に展示艦艇が現れました。

その上空にヘリコプターが1機飛来。

・12時21分、ヘリコプターSH−60J哨戒機が「ひえい」左舷を通過。



3機編隊と2機編隊の航空機が飛来。



・12時22分、展示艦艇上空に航空機3機編隊続いて2機編隊、その後方に大型機1機を視認。

・12時22分、初等練習機「T−5」3機編隊が「ひえい」左舷を通過、続いて練習機「T−5」2機編隊が通過。


3機編隊のT−5練習機



US−1A救難飛行艇


2機編隊のTC−90練習機


・12時23分、救難飛行艇「US−1A」が通過。


・12時24分、護衛艦「いなずま」を先頭とする展示艦艇が近くに迫ってきました。

航空自衛隊のF−4戦闘機が私達の目の前を「あっ!」と言う間もなくゴー音を残して通過。



US−1A救難飛行艇


F−4戦闘機



護衛艦「いなづま」



・12時25分、先頭艦の護衛艦「いなずま」が通過。指揮官の敬礼があり、防衛大臣政務官並びに呉総監が答礼をする。

左舷側の甲板上は艦首から艦尾まで隙間なく見学者で埋まり、手を振る人やカメラを構えている人も多くいた。


護衛艦「あけぼの」



護衛艦「やまゆき」


・12時26分、2番艦の護衛艦「あけぼの」が通過。

・12時27分、護衛艦「やまゆき」が通過。



「しもきた」を先頭とする第2集団


「いなずま」「あけぼの」「やまゆき」を第一陣とすると「しもきた」以下の第二陣は少し第一陣より間を空けていた。

第一陣と第二陣の間に、漁船並びに商用タンカーが横切りを行なった為「やまゆき」との間が開き「しもきた」が来るまで時間がかかりました。


・12時37分、第二陣の輸送艦「しもきた」が通過。


輸送艦「しもきた」



潜水艦救難艦「ちはや」


・12時38分、潜水艦救難艦「ちはや」が通過。

・12時39分、多用途支援艦「げんかい」が通過。

・12時40分、掃海艇「まきしま」が通過。



多用途支援艦「げんかい」


掃海艇「まきしま」



おやしお型潜水艦



・12時41分、おやしお型潜水艦が通過。


・12時43分、左前方上空に、哨戒機「P−3C」が現れ、左舷側を通過。


P−3C哨戒機



P−3C哨戒機


ヘリコプターIRフレア発射1発目



ヘリコプターIRフレア発射2発目


・12時47分、左前方上空に、哨戒機「SH−60J」が現れる。


・12時48分、ヘリコプターIRフレア発射が行なわれる。4連発発射を2回続いて実施した。



ヘリコプターIRフレア発射3発目


ヘリコプターIRフレア発射4発目



・12時49分、右前方の海面に、エアークッション艇LCAC2隻が高速で近づく。


・12時50分〜51分、「ひえい」の右舷真横で右一回転実施。

・12時52分、エアークッション艇、右後方に走り去る。


エアークッション艇(LCAC)高速航行



エアークッション艇(LCAC)高速航行


Uターンする先頭艦「せとゆき」



「せとゆき」「ひえい」に続いて回頭する「くろべ」

・12時56分、前方の先頭艦「せとゆき」が左に180度回頭を始める。

・12時57分、「ひえい」も左回頭を始める。「せとゆき」の航跡の内側を小回りする。

「ひえい」は「せとゆき」より大型なので、同じ航跡をたどると外側にはみ出すそうです。

「くろべ」以下後続艦が順次Uターンを実施。



追従する「いなずま」以下の護衛艦等



・「せとゆき」「ひえい」「くろべ」「いなづま」「あけぼの」「やまゆき」「ちはや」「しもきた」の順での単縦列が形成されていたのが確認できた。


・13時09分、救難飛行艇(US−1A)が左舷上空を後方から前方へ飛行。


着水体勢のUS−1A救難飛行艇



着水したUS−1A救難飛行艇


・13時12分〜13分、はるか彼方へ飛び去った救難飛行艇(US−1A)が、左正面から高度をどんどん下げながら、近づく。


・13時14分、救難飛行艇(US−1A)が左舷海面に着水。

・13時15分、救難飛行艇(US−1A)が離水。



・13時17分、8隻の単縦列から、偶数番が右側に一斉回頭して、4隻ずつの2縦列を形成。


単縦列から2縦列にするため

一斉回頭をする偶数番の護衛艦等



横に並んで航行する「せとゆき」


・13時21分、縦列の間の海面を正面から低空飛行のヘリコプター(SH−60J)と2隻のLCACが後方へと高速移動。



低空飛行するSH−60Jと高速航行のLCAC



・13時23分、海上保安庁の巡視艇「あきかぜ」とSH082「せとづる」が縦列の間の海面を、正面から、後方へと高速機動展示。


13時30分、展示訓練終了。

「あけぼの」「やまゆき」は広島宇品へ、「ちはや」は岩国へ、「しもきた」は松山方面へと変針。


高速機動展示の海上保安庁の巡視艇「あきかぜ」と
SH082「せとづる」



「あけぼの」「やまゆき」は広島宇品へ、「ちはや」は岩国へ、「しもきた」は松山方面へと変針。

私は展示訓練終了後、日陰に移動する多くの見学者と同じように、格納庫内に移動しました。

そこでは、冷たいお茶のサービスを受けました。

酒保では、アイスキャンデーも販売されており、よく売れていました。
暑い時は冷たい物がなりよりです。


15時20分、「ひえい」から退艦。

桟橋から出口方面の案内看板があり、呉駅方面へは大型のチャーターバスでの送迎サービスがありました。



久しぶりの長時間体験航海ではありましたが、桟橋や艦内での丁寧な案内や誘導、笑顔での応対態度は好感が持てました。

炎天下での展示訓練実施部隊の方々、それをサポートされていた自衛隊の皆様、お疲れ様でした。


入港準備



護衛艦「ひえい」搭載の20mm機関砲


写真撮影の反省と今後の課題

日陰のない場所では液晶モニターがほとんど見えなかったので撮影後の画像確認が出来なかった。

(失敗写真の言い訳??)液晶モニターが確認できる方策や小道具の検討。

PLフイルターを初めて使用したが、腕を磨く必要あり。

目の前に飛来してくる、航空機を始めて撮影したが、プロペラが止まってしまった。航空機撮影では連写(3〜5枚/回)をしましたが、失敗を恐れてオート撮影をした。シャッター速度を考慮していなかった。→→→反省!!


F−4など超高速でこちらに飛行してくる航空機のピントあわせとシャッター速度は?→→→要勉強!!

人物撮影では、ツバのある帽子では顔が日陰になってしまう。→→→失敗写真

被写体後方背景の天候状態は、晴れ渡っているか?曇っているか? 測光と露出は?→→→経験を積む必要あり!


退艦する見学者



呉駅へピストン運行している、チャーターバス


体験航海などでは、被写体の位置や撮影者の場所も固定されてしまうので素人にはなかなか難しいものがありました。

日頃からカメラになじんで、経験を積んでおく必要があるようです。



        まっちゃん


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