散策スポット目次
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本土寺五重塔
五重塔
今年の関東は平年よりも6日、昨年よりは12日早く、6月2日に梅雨入りしました。 梅雨入り後も雨に日が多かったためか、アジサイの開花がなかなか進まないようです。 本土寺にいつ行こうかと思案していましたが、梅雨入りしたものの、本土寺の開花情報がなかなか提供されません。
6月8日に、6日ぶりに次の情報が提供されました。 「花菖蒲が随分と咲いてきました。今の所は4分咲きという感じがします。花菖蒲は一番花、二番花と次から次に咲いてくれるので、これからが見頃を向かえそうです。今週末あたりが見頃でしょうか? 紫陽花はまだまだですね。来週が見頃を向かえそうです」
鐘楼
開山堂
それ以後は逐次情報が提供され、6月12日には「花菖蒲は今週末から来週初めあたりが一番の見頃で、紫陽花も来週末あたりが見頃かと思います」、6月13日には「もう少しで紫陽花が見頃を向かえます。花菖蒲はこれから数日間が見頃のようです」という状況でした。 鎌倉のあじさいの見頃には少し早いので、6月15日に本土寺を訪ねることにしました。
6月16日の松戸市北小金タウン情報には「今年は例年になく紫陽花、菖蒲ともに揃って奇麗に開花しました。毎年500円の入場料を払い不出来な紫陽花や花菖蒲を見せられ不満を漏らしていた人々も、今年はほぼ満足したのではないでしょうか」とのメッセージが掲載されていました。 また、6月17日の開花情報には、「今週は花菖蒲、そして紫陽花とも一番の見頃を迎えています」とありました。
茶室「紫陽閣」
本堂
風来坊の訪ねた6月15日は、あじさいには少し早いかなという感じでしたが、開花情報等を見るに見頃の時期に行ったようです。 しかも、今年はアジサイと花菖蒲とがほぼ同時に見頃を迎えたということで、本当にラッキーでした。
長谷山本土寺(ちょうこくさんほんどじ)は、建治3年(1277年)豪族平賀忠晴の屋敷内に、日蓮上人の弟子日朗を導師として招き、開堂したのが起こりだといわれています。
本堂裏手のあじさい
本土寺は池上の「長栄山本門寺」、鎌倉の「長興山妙本寺」とともに「朗門の三長三本の本山」と呼ばれる、屈指の名刹で、松戸地方における日蓮宗の教壇活動の中心とされました。 ここには日蓮直筆の書状類をはじめとして、松戸市域の貴重な中世資料が数多く所蔵されています。
今日、「花の寺」として親しまれている本土寺の「本土」とは、「我批土(わがこのど)」つまりお釈迦様が本当の佛、本佛となって住む国土「本土」に由来しているそうです。 また、花は、本佛に捧げる花であり、宝樹だそうです。 本土寺では、春の桜、初夏の花菖蒲・あじさい、秋の紅葉と移り変わる四季を育み、心をなごませてくれます。
散策路から菖蒲園を望む
カメラの狙っている先は?
本土寺は現在、「あじさい寺」とも呼ばれていますが、本土寺に最初に植えたのは桜だそうです。 その後、全山の修復が始まった段階から、各お堂や建物の応急修理と平行して、桜の下にあじさいを挿し木していきました。 次第にあじさいは増え、誰言うともなくあじさい寺になったようです。 初夏には1万株のあじさいと5000株の花菖蒲が見事な景観を見せてくれます。
秋には紅葉で美しいことでも知られています。 これは、京都に行くたびに、あちこちのお寺の紅葉の美しさに心を打たれた住職が、特に山もみじの間に点々とする真っ赤なもみじに心をひかれ、この大盃という真っ赤なもみじを、現在までに40年かけて千本近く植えたそうです。 秋には植えた住職本人が驚くほど美しくなるとのことです。
風来坊も仲間入り!
菖蒲園周囲のあじさい
JR常磐線北小金駅北口から商店街を200mほど進むと、道の両側に「長谷山」「本土寺」を刻んだ石門があり、ここから参道となります。 水戸光圀が寄進したと言われる松や杉の老木が茂っている参道を道なりに500mほど進むと、正面に朱塗りの山門・仁王門があります。 これより本土寺の境内となります。
菖蒲池
鎌倉のあじさい同様に本土寺のあじさいも大変混雑しますので、朝早く行くのが得策です。 しかしながら、今年は、前日の土曜日に飲み会があり、深夜帰宅だったことから、少し出遅れてしまいました。 北小金駅に9時過ぎに到着し、本土寺に向かったところ早くも帰宅の途についている人達に出会いました。
菖蒲池と回廊
本土寺の開門時間は午前8時であることから、この時間帰る人がいても不思議ではありません。 仁王門を仰いで境内に入り、石段を下っていくと別世界に入っていく感じです。石段を下り終わった右手に受付があります。 日曜日ですが、まだこの時間は受付に行列はなく、スムーズにはいることができました。
菖蒲池と宝物殿
境内もそれほどは混んでいません。 入口から中に入ると右手にあじさいが拡がっていますが、順路は真っ直ぐ進むようになっています。 入口から入ったすぐ左手に五重塔と鐘楼があります。 あじさいに囲まれており、ここが最初の撮影のスポットです。 真っ直ぐ進むと正面が本堂です。本堂の周りもあじさいで溢れています。
菖蒲池と妙朗堂
順路の案内にしたがって本堂の裏手に出るとあたり一面があじさいです。 あじさいの廻りに散策路が設けられています。 裏手のあじさいを眺めながら、順路に沿って散策路を進むと、前面眼下に菖蒲池が開けてきます。
本堂裏手のあじさいが植栽されている場所と菖蒲池とは10m程度の高低差があり、坂道の前方に広がる菖蒲池の光景は息を呑む見事さです。 今年は花菖蒲が見頃だということもあり、例年以上に素晴らしい光景が拡がっていました。 菖蒲池の側には一段高い回廊がありますが、この回廊からの風情を楽しむには「本土寺ミニツアー」に参加することが必要です。
大混雑の菖蒲池の散策路
像師堂近くの休憩所からの展望 菖蒲池周辺は大混雑です
像師堂
菖蒲池の周りを周回できる散策路や花菖蒲を身近に見ながら菖蒲池を横断できる散策路が設けられており、ミニツアーに参加しなくても、さまざまな角度から花菖蒲やあじさいを堪能できます。 菖蒲池の周辺は10時前だというのに大変な混雑ぶりでした。
菖蒲池から妙朗堂の反対側の坂道を上ると像師堂があります。 坂道を上った像師堂の手前に小さな休憩所があり、ここから菖蒲池全体を見渡すことができます。 回廊の一番端の近くで、宝物殿の横からとは菖蒲池を挟んで対称的な位置からの眺めです。
お願い地蔵尊
遊歩道入口
稲荷様
弁天堂
像師堂の側にお願い地蔵尊があり、その横が苔と杉木の遊歩道の入口です。 境内の中に遊歩道とは随分大きな寺院ですね。 夏でも涼しい感じのする遊歩道です。 遊歩道の周りにもあじさいが植えられています。
絨毯のような境内のあじさい
遊歩道から瑞鳳門を抜けて、出口の方向に向かうと、あたり一面にあじさいが咲いているエリアとなります。 あじさいのエリアの前方に五重塔が聳えており、ここも素晴らしい撮影スポットです。
瑞鳳門
妙朗堂
また、このエリアのあじさいは、少し高いところから眺めるとあじさいの絨毯のように見えます。 色とりどりのあじさいが咲き誇っている姿はまさに壮観です。
本土寺ミニツアー 初夏の紫陽花ツアーと秋の紅葉ツアーがあります。 本土寺仁王門前に10時45分までに集合して、受付を行います。受付完了後、本堂にて和尚さんの法話を伺い、建物内部(茶室・諸堂・像師堂など)を見学して、お昼頃開山堂で昼食。食事後解散となり、解散後はお庭を自由散策することができます。 料金は5000円です。メールでの申し込みは4500円です。
五重塔とあじさい
瑞鳳門付近の散策路
アクセス&入場料 JR常磐線北小金駅から徒歩10分 あじさいの時期には民間の臨時駐車場があります。 拝観料 500円
境内のあじさい
関連するホームページ 本土寺 松戸市北小金タウン情報 風来坊
出口付近の散策路