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館林のつつじ その1 (H20.4.28)

つつじが岡公園・旧公園


中央広場のくるめつつじ



中央広場のくるめつつじ


群馬県館林市のつつじが岡公園一帯は、室町時代から「つつじが崎」と呼ばれていました。

これは、野生の山ツツジが密生していた陸地(つつじが岡)が城沼に突き出ていた地形から名付けられたと考えられています。



中央広場のくるめつつじ


中央広場のくるめつつじ



伝説によれば、江戸幕府下の第7代館林城主榊原康政の側室「お辻の方」は美しく、城主に愛されていたことから正室のねたみをかい、その責めに耐えきれず、慶長10年に城沼に身を投げました。

里人はこれを悲しみ、その霊を弔うため、「お辻」「ツツジ」の音が互いに似通っていることから、その名にちなんで、ツツジを城沼の南岸に植え、その後、次第に繁殖して名園になったと語り継がれています。


中央広場のくるめつつじ



見学コーススタート地点のつつじのトンネル



見学コーススタート地点のつつじのトンネル


古来から自生していたややツツジの古木に加え、歴代城主が各地からツツジを移植するとともに、ツツジの保護、繁殖にも尽力したことが記録に残されています。

明治維新後、一時民間に払い下げられて荒廃しましたが、明治13年以降は歴代郡長と地元の協力によって復興が進み、今日まで引き継がれています。



満開のヤマツツジ


つつじのトンネル入口右側のヤマツツジ



現在、つつじが丘公園内には、50余品種・約1万株のツツジが植裁されており、世界に誇るツツジの名園として国内外に知られています。

江戸の世より花見客で賑わったつつじが岡公園へは、4月上旬から5月上旬にかけての花期になると、毎年40万人以上の人が、全国各地から訪れます。


散策路のあちこちにトンネルが!



散策路は大混雑



散策路は大混雑


4月下旬から5月上旬の花盛りになると、朱紅色のヤマツツジ、紫紅色のオオヤマツツジ、真っ赤な本霧島、白色の白霧島、白琉球などが咲きそろいます。


公園内はまるで燃ゆるがごときの壮観を極め、その景観は筆舌に尽し難く、ただただ訪れる人たちを驚かせます。



散策路は大混雑


散策路は大混雑!



館林のツツジの見頃の時期は、ゴールデンウィークと重なることが多く、車で行くと大変な渋滞に巻き込まれます。


したがって、近年は、東急田園都市線長津田駅から東武伊勢崎線太田駅まで運行される直通臨時列車「フラワーエクスプレス号」を利用することにしています。

横浜から群馬までの直通電車です。


散策路のつつじ



散策路のあちこちにトンネルが


散策路のあちこちにトンネルが



散策路のやまつつじ巨樹群



散策路のやまつつじ巨樹群


インターネットで開花状況を調べると、4月25日現在「旧公園満開、新公園8分咲き」となっています。

今年は4月26日にフラワーエクスプレス号が運行され、絶好のタイミングですが、生憎その日は所要があって行くことができません。



散策路のやまつつじ巨樹群


散策路のやまつつじ巨樹群



次のフラワーエクスプレス号の運用予定はゴールデンウィーク後半の5月3日〜5月6日となっており、時期的に少し遅そうですから、4月28日に行くことにしました。

4月28日は平日ですが、ゴールデンウィーク前半の真っ只中です。

車はやめて電車で行くことにしました。


散策路のやまつつじ巨樹群



展望台付近のツツジ



展望台からの光景


フラワーエクスプレス号と同じ経路で、9時2分に館林に到着しました。

館林に近づくにつれて車内は混んできましたが、一つ手前の茂林寺前駅で大部分の方が降り、館林駅からのシャトルバスも満席にならずに出発しました。

約10分でつつじが岡公園に到着ですが、シャトルバスの乗り降り場は渋滞を避けるため正面入口から徒歩5分程度離れています。



散策路のつつじ


散策路のつつじ



昨年は、風来坊も茂林寺前駅で下車して、「野鳥の森フラワーガーデン」で芝桜を見た後に、つつじが岡公園に移動しました。


しかし、今年は「第25回全国都市緑化ぐんまフェア太田会場」で、見事な芝桜をすでに見ましたので、「野鳥の森フラワーガーデン」はパスすることにしました。


展望台からの光景



満開のつつじ



満開のつつじ


正門入口から入り、30m程度進んだ左手が中央広場です。


満開のクルメツツジが出迎えてくれました。

中央広場には記念撮影できるように「つつじが岡公園入園記念」の看板が数カ所準備されています。

まだ9時30分だというのに、バスツアーの観光客が次から次へと到着します。



満開のつつじ


満開のつつじ



中央広場の右手にあるツツジのトンネルが見学のスタート地点です。

トンネルの入口右側にあるヤマツツジも満開で出迎えてくれました。

トンネルに入ってすぐ右に曲がり少し進むと、国の名勝に指定されている区域の中央部となります。


満開のつつじ



キリシマツツジ古木群



キリシマツツジ古木群


つつじが岡公園を代表するツツジには、ヤマツツジ、オオヤマツツジ、キリシマツツジがありますが、この付近にはキリシマツツジやヤマツツジの古木が数多く植えられています。

さらに奥へ進んだところが、ヤマツツジの巨樹群です。



ヤマツツジの巨樹群付近は、歴代城主が、各地よりツツジを移植する以前から、ヤマツツジが自生していた所で、樹齢の古いものは800年を超える日本一のヤマツツジの名木が見られるところです。

今年はヤマツツジも大部分が見頃でした。


キリシマツツジ古木群



勾当の内侍遺愛のツツジ



満開のヤマツツジ


ここには「勾当の内侍遺愛(ないしいあい)のツツジ」と伝えられている名木があります。


建武元年(1334年)に新田義貞が、妻(勾当内侍・くとうないし)のために植えていたと伝えられる、樹齢800年を超える日本一のヤマツツジの巨樹です。



品種はヤマツツジで、花色は紅色です。樹高は5m、葉張りは長径11m、根本の幹囲は4mあります。


幹は32本に分かれ、一番太いものは地上15cmの高さで幹囲が30cmあります。

花期にはこの一株で燃えるような壮観を呈します。

今年は見頃の「勾当の内侍遺愛のツツジ」に出合うことができました。


狸のお出迎えです



散策路のつつじ


八重霧島



散策路のつつじ



散策路のつつじ


つつじが岡公園のツツジは、樹齢800年を超えるヤマツツジの巨樹群が、自然形のままで保存されている(歴史的な価値)、日本における園芸ツツジ栽培史上、特記すべき江戸キリシマ古木群が多数保存されている(品種上からの価値)、歴代城主から現在まで保護育成が図られている(永続的な管理)などの特徴がありますが、さらに世界初の宇宙ツツジが生育しているという話題もあります。



散策路のつつじ


散策路のつつじ



関連のホームページ

 県立つつじが岡公園


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       風来坊


散策路のつつじ


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