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鋸山散策 (H20.1.24)


十州一覧台からの展望 右下は東京湾フェリ金谷港 前方は三浦半島久里浜方面



岩肌を縫うように作られている参道

むき出しの岩壁が連なる鋸山は、その名前のとおり鋸の形をしております。

鋸山は南房総国定公園に指定されている、風光明媚な場所で、かつ夏涼しく冬暖かい温暖な気候に恵まれており、四季を通じて観光客が絶えず、年間約80万人が訪れるそうです。


鋸山はその全体が日本寺の境内となっています。

日本寺は約1300年前、聖武天皇の勅詔と、光明皇后のおことばを受けて、神亀2年(西暦725年)高僧行基菩薩によって開かれた関東最古の勅願所です。

初めは法相宗に属していましたが、次いで天台、真言宗を経て徳川三代将軍家光の時、曹洞禅宗となって今日に及んでいます。


岩肌を縫うように作られている参道



岩肌を縫うように作られている参道

10万坪といわれる広大な境内には、31mの大きな大仏、百尺の大きな観音、千五百羅漢などが点在しています。

参道は御影石で2,639段あり、日本で2番目の長さです。

山全体が境内となっているため、鋸山の散策には拝観料600円が必要です。


鋸山頂上に登るにはいくつかの方法があり、ロープウェーを利用すれば3分で頂上ですし、浜金谷側の鋸山裏登山道を歩いて登ることもできます。

車の場合は、鋸山登山自動車道(有料)で頂上まで行けますし、鋸山観光自動車道(無料)で中腹の大仏前広場まで行き、あと歩いて登る方法もあります。

有料道路の頂上駐車場のすぐ前が西口管理所で、西口管理所傍の石段の上がロープウェー山上駅です。


浅間神社 前方は東京湾



世界救世隊記念碑

西口管理所から入り、すぐ左手にある石段を登ったところが、十州一覧台です。

石段を登ると、眼前に素晴らしい展望が広がりました。

東京方面から伊豆半島まで一望でき、この日は富士山も望むことができました。

2時過ぎだったため、デジカメで撮影した富士山は霞んでいました。

この頂上には浅間神社と世界救世隊記念碑があります。



東京湾の向こうは三浦半島 三浦半島の先端に伊豆半島と富士山がかすかに!


十州一覧台から元の石段を下りて、山頂展望台の方に登っていく途中の左手に百尺観音があります。

百尺観音は、昭和41年5月、6年を費やして鋸山の岩肌に彫られた高さ100尺(30.3m)の大観音像です。


この岩の隙間を通り抜けたところに百尺観音が



百尺観音像

発願の趣旨は、一つには戦没者供養のため、また一つには、近年激増する交通犠牲者供養のためです。

鋸山山頂に切りたつ、険しい崖に囲まれた雄大な勝地に安置される大観音像は、交通安全の守り本尊として、多くの人々の尊崇を集めています。


地獄のぞき 左奥が山頂展望台



地獄のぞきはこの岩を登った先です 遙か彼方に富士山も


百尺観音を過ぎてさらに石段を登ったところが、山頂展望台です。

この山頂展望台のすぐ傍に、切り立った岩盤の上から下をのぞき見ることのできる、スリリングな名所「地獄のぞき」があります。


地獄のぞきを横から見ると



地獄のぞきを上から見ると

「地獄のぞき」は、切り立った岩盤の一番先に設けられており、山頂付近から一度岩盤を上り、そこから3mほど岩盤を下ったところにあります。

高所恐怖症ではない風来坊ですが、さすがにここは足がすくむ感じでした。


しかも、この日は北日本の天候が大荒れになった爆弾低気圧の関連で、関東地方も午後から強風が吹いておりました。

鋸山山頂はさすがに風が強く、吹き飛ばされそうな感じになりながら、「地獄のぞき」に辿り着きました。


地獄のぞきの左下は大観音像の広場です



地獄のぞきから下方を望む


地獄のぞきから下方を望む



地獄のぞきから山頂展望台を望む

「地獄のぞき」からの展望は、下を覗くと足元に何もありませんので、さすがにスリリングなものでした。

左下には大観音像がある広場が見えました。

大観音像は左側の垂直の岩に彫られています。



山頂展望台からの横浜方面の展望


標高329mの比較的低い山ですが、山頂展望台からは360度のパノラマを堪能することができます。

山頂展望台からは、遠くには富士山、天城山、伊豆大島、近くには三浦半島、横浜の高層ビル群、東京湾を展望できます。

また、眼下の浦賀水道は、1日1500隻の船が行き交うといわれています。


山頂展望台から保田方面を望む



山頂展望台から浜金谷を望む 強風で白波が!

この日は爆弾低気圧の関連で、午後から風が強くなったため、比較的遠くまで展望することができました。

しかし2時過ぎだったため、コンパクトデジカメで撮った富士山は霞んでいました。


山頂展望台からは、元に戻ることなく、千五百羅漢を眺めながら、大仏まで参道を降りることができます。

千五百羅漢は、高雅愚伝禅師の発願により、上総桜井(現木更津市)の名工、大野甚五郎英令が1779年から1798年に至る21年間、門弟27名と共に生涯をかけて1553体の石仏を刻み、太古よりの風蝕によってできた奇岩霊洞の間に安置し奉ったものです。


奇岩霊洞の間に安置されている千五百羅漢



奇岩霊洞の間に安置されている千五百羅漢

千五百羅漢は、比べるものがないといわれた中華民国壊安大中寺の八百羅漢をしのぐもので、鋸山は世界第一の羅漢霊場として遠く海外にも知られています。

真心をこめて彫刻された千態万状の尊像は、人間の喜怒哀楽を表現し、一つとして同じ顔がないといわれております。

語りかけるような豊かな表情と風雪にさらされて味わいを増した石仏群は驚くべき名作です。



日本一の大仏


大仏は、昭和44年6月、4ヶ年にわたる復元工事によって再現した、高さ31.05mの日本最大の大仏です。

原型は天明3年(1783年)に、大野甚五郎英令が門弟27名とともに3ヶ年を費やして現在の地に彫刻完成したものです。

当時は御丈八丈、台座とも九丈二尺あり、天下にその偉観を知られていましたが、江戸時代末期になって、自然の風蝕による著しい崩壊があり、昭和41年に至るまで荒廃にまかされていました。


大仏と鋸山山頂



梅が咲き始めていました

この大仏は、正しくは「薬師瑠璃光如来(やくしるりこうにょらい)」と称し、宇宙全体が蓮華蔵世界たる浄土であることをあらわしたもので、世界平和、万世太平の大象徴として復元建立されたものです。

大仏広場に安置されているお願い地蔵尊は、さまざまな願いがかなえられると尊崇を集め、お願いをする人の氏名を書いた小さなお地蔵さまが、無数に奉納されています。


アクセス
電車
JR浜金谷駅からロープウェー山麓駅まで徒歩10分
東京湾フェリ金谷港からロープウェー山麓駅まで徒歩15分

自動車
館山自動車道・富津館山道の富津金谷ICを降りて鋸南方向に進み、約10分で鋸山登山自動車道(有料)入口

鋸南方向へさらに数分進みトンネルを2つ抜けた先を左折すると大仏広場無料駐車場へ


大仏広場から館山方面を望む 先端は洲崎



大仏広場の梅


関連するホームページ

 鋸山案内(鋸南町役場)

 鋸南町観光協会

 鋸山ロープウェー


        風来坊


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