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百草園の梅まつり (H19.2.25)


百草園からの展望 左前方に都庁が見えていましたが写真では???



都心のビルがかすかに見えます


百草園は、現在も豊な自然を残している多摩丘陵の一角にある、江戸時代から語り継がれる名園です。

高台からの素晴らしい眺望を楽しむことができる園内には、松連庵、三檪庵をはじめ若山牧水の歌碑、松尾芭蕉句碑などが四季の草木に彩られています。



特に、2月、3月に咲く800本の梅は見事で、梅の名所としても親しまれています。


今年も2月1日(木)〜3月21日(木)の間、梅まつりが開催されています。

梅まつり期間中の土・日・休日は急行・準特急電車が百草園駅に臨時停車します(時間帯が設定されています)。


心字池



白加賀


佐橋紅



心字池


百草園のある百草地区一帯には、平安時代末期から鎌倉時代にかけて、鎌倉幕府の御願寺であった真慈悲寺があったと推定されています。


その後この地には松連寺という寺院が建立されました。


松連寺は江戸時代中期の享保年間(1716年〜)に、小田原城主大久保候の室、寿昌院殿慈覚元長尼が徳川家康の長男・岡崎三郎信康追悼のために松連寺を再建したことで知られています。


この再建に伴ってつくられた庭園が百草園です。

また、園内の有名な寿昌梅は寿昌院殿慈覚元長尼がこの時自ら植樹したと伝えられています。


心字池



思いの儘


満月枝垂れ



三檪庵(さんれきあん)


明治初期に廃寺となりましたが、明治20年(1887年)に地元百草出身の貿易商青木角蔵氏が、庭園及び旧屋を復興し、庭園百草園として一般に公開しました。

昭和32年に京王電鉄の所有となり、現在に至っています。



寿昌梅と松連庵



百草園は多くの文人たちに愛されたことでも知られています。


江戸時代の文化、文政(1804年〜29年)の頃は、多くの文人、茶人などがこの地で句会や茶会を開いたそうです。

明治時代には、若山牧水、北村透谷、徳富蘆花などの文人たちが訪れたようです。


松連庵



園内の梅


旅に生きた憂愁の歌人として有名な若山牧水は、まだ学生であった明治40年前後に、百草園の自然を愛して、しばしば訪れていました。


41年春には、恋人園田小枝子と共に百草園で楽しい一時を過ごし、

小鳥よりさらに身かろくうつくしくかなしく春の木の間ゆく君

と恋人に対する親しみと憧れのこころを詠んでいます。



この恋は悲恋に終わり、1年後に再び百草園を訪れた牧水は、一人静かに思いにふけり、歌集「独り歌える」を編纂し、歌人として名声を得ることになりました。


昭和60年に生誕百周年を記念して歌碑が建立されています。


若山牧水生誕百周年建立歌碑



芭蕉句碑


芭蕉天神



若山牧水歌碑


また、松連庵の傍らには、若山牧水と百草園との深いゆかりを伝えるため、昭和46年秋に歌碑が建立されています。

この歌碑は、牧水の長男・若山旅人氏が設計したものです。



百草園



百草園には駐車場がなく、アクセスはタクシーか徒歩ということになります。

案内には、京王線百草園駅から徒歩10分となっていますが、結構ハードです。

百草園駅で下車し、前方の信号を渡って右手に150mほど進むと、百草園まで400mの案内板があります。

案内板にしたがって左折すると、だらだらとした上り坂が続きます。


松連庵付近から百草園入口を望む



百草園からの展望


坂道を250mほど進むと正面に「あと一息 松連坂」の表示があります。

あと一息と思って直角に右に曲がると勾配が急になり、更にカーブを曲がると勾配が増します。

青息吐息で坂の頂上まで登った右手が百草園です。



佐橋紅


蓮久



百草園は多摩丘陵の斜面を利用した庭園であり、園内に設けられている散策路も坂道が多いです。

しかし園内の散策路は比較的緩やかで、ゆっくりと散策することができます。


また、心字池から更に坂を上った清涼台付近からは素晴らしい眺望を楽しむことができます。

この日も東京都庁をはじめ都心の多くの建物を望むことができました。


百草八幡宮



月影


風来坊の到着した9時30分過ぎには見学者も少なかったのですが、いつの間にか園内は多くの人で溢れていました。

風来坊が帰途についた11時過ぎには、急な坂を次々と登って来る人の列が坂の下まで続いていました。

やはり、梅の名所といわれるだけのことはあります。




寒アヤメ


福寿草



アクセス

京王線百草園駅から徒歩10分

駐車場:ありません

入園料
:300円


関連するホームページ

 京王百草園


         風来坊


福寿草

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