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旧芝離宮恩賜庭園  (H16.5.30)



庭園内の景勝地・大山からの展望


旧芝離宮恩賜庭園は、小石川後楽園とともに、今に残る最も古い大名庭園です。


典型的な「回遊式泉水庭園」で池を中心にした地割りと石割は秀逸といわれております。


旧芝離宮恩賜庭園の由来

延宝6年(1678年)、徳川将軍家から埋め立て地であったこの地を拝領した老中・大久保忠朝はここに屋敷を造り、作庭を始めました。

庭は貞亨3年(1686年)までに完成し、「楽寿園」と命名しました。これが本庭園の起源です。


庭園内の景勝地・大山からの展望


泉水の中央部に配置された中島


「楽寿園」は典型的な回遊式庭園で、園景の中心には江戸の水辺庭園特有の潮入の池があり、干満によって景色が変化するよう工夫されていました。

池泉の中央部には中国杭州の西湖堤を模した堤や蓬莱山を表した中島など中国の趣を取り入れ、築山の上から白帆の行き交う沖合の海の展望にも意を注ぐつくりでした。


その後、幾人かの所有者を経たのち、幕末には紀州徳川家の芝御屋敷となりました。

さらに、明治4年(1871年)には有栖川宮家のものになりましたが、同8年に宮内省がこれを買いあげ、翌9年に「芝離宮」となりました。

明治24年には迎賓館としての役割を果たすために園内に洋館を新設し、以来、多くの外国貴賓を迎えたようです。


浮島 前方左側は貿易センタービル


泉水 前方は汐留高層ビル群


大正12年の関東大震災によって、建物と樹木のほとんどが焼失しましたが、翌13年1月、昭和天皇の御成婚記念として東京市に下賜され、庭園の復旧、整備を施して同4月に一般に公開されました。

現在は周囲の埋め立て、林立するビルにより潮入りの機能、海の展望は失われましたが、中島の蓬莱山をはじめとする石組みの妙は昔日の面影を残しております。


なお、昭和54年6月に国の名勝に指定されています。


州浜&雪見燈篭


泉水 前方には東京モノレールが

泉 水

この庭園の要となる約9,000uの広さを持つ池です。

昔は海水を引き入れた潮入りの池でした。

現在は海側が埋め立てられ、海水を取り入れることができなくなり、淡水の池になっています。

池は中島と浮島を配し、海と湖を形どり、一画には小さな洲浜(すはま)が設けられています。


潮取り入れ口付近



西湖の堤 前方は汐留高層ビル群


西湖の堤

中国の浙江省杭州市に西湖という風光明媚な湖があります。

この湖に北宋時代の詩人の蘇東坡が築いた長堤を西湖堤と言います。

この堤は西湖堤を模して造られたものです。

当園の他、小石川後楽園、広島の縮景園などにもみられるそうです。



藤棚

入口付近には大きな藤棚があります。フジの樹齢は約200年。

5月の初め頃、紫色の大きな花房がさがり、芳香を放ちます。


西湖の堤


中島の石組み・蓬莱山&東京タワー


中島

池の中央にある中島は、庭園の景色の要となる個所です。

中国で仙人が住み不老不死の地といわれる霊山を模した石組みとなっております。

「蓬莱山(ほうらいさん)」の名がつけられています。この島の石組は、楽寿園の頃からのものです。

 大山

庭園内の最も高い築山で、頂上からの眺めが見事です。

また、左右の築山と構成される稜線の変化は、池の対岸から見ると味わい深いものがあります。



枯滝

山峡を流れ落ちる滝を彷彿とさせる石組みです。流れの河床が通路になっていて、景観の変化を楽しむことができます。


大山


枯れ滝


アクセス


JR浜松町駅の北口を出て、ガードをくぐれば「旧芝離宮恩師庭園」の入口です。歩いて1分ですね。

入園料は150円です。



               風来坊

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